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『オリガ・モリソヴナの反語法』
- 2011/11/05(Sat) -
米原万里 『オリガ・モリゾヴナの反語法』(集英社文庫)、読了。

これは、凄い小説でした。
最初、いつもどおりエッセイだと思って買ってきたのですが、
読んでみたらフィクションの態をとったものと分かりました。

ただ、米原万里さん自身がプラハ時代の同級生たちを追ったエッセイ
先に読んでしまっていたので、全て読み終えた今でも、
本作が小説なのか、判断がつかない状況です。
しかし、そんなことは関係なくなるほど、読んで引き込まれていく作品です。

プラハのソビエト学校で日本人の少女が学ぶということ、
ソ連邦における各国の置かれた位置、
スターリン時代の過酷な政治状況で生きるということ、
そして、ロシアに深く息づく「文化」の厚み、
様々な要素を、見事なバランス感覚で組み合わせていきます。

そして、何よりも、登場人物たちが魅力的なんです。
主人公のシーマチカには万里さんを投影するとして、
タイトルにもなっているオリガ先生の強烈な言葉遣い(見事な反語法とアイロニー!)、
同級生たちとの爽やかかつ熱い友情、
ラーゲリで必死に生きる人々、
彼らの人生に迫りたくなってくるんです。

こんな小説のような人生を辿った人が多数いたであろう
ソビエト連邦という国の凄まじさを感じずにはいられません。


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