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『フライ、ダディ、フライ』
- 2011/10/21(Fri) -
金城一紀 『フライ、ダディ、フライ』(角川文庫)、読了。

娘に暴行を加えた高校生ボクサーに復讐するため、
父は、高校生グループにけんかの仕方を教えてもらう・・・・。

ストーリーはシンプルなのですが、
なんだか、要所要所が雑な感じがして、あまり楽しめませんでした。

娘が暴行を受けた経緯が、あまりに唐突だし、
その事件をきっかけに娘が父親への不信感を抱いたにも関わらず、
父と娘の何らの対話もなしに不信は溶解していくし、
在日の要素も取ってつけたような感じ。
主人公が朴を殴ったシーンも、読んでいて受けた印象と
その直後に主人公が言い訳する流れとが、とてもアンマッチに感じました。

南方をはじめとする高校生グループは、
キャラクターとして面白く出来たと思うのですが、
物語の中での使い方が下手で、活かせていません。

なんだか、とっても残念な出来でした。


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金城 一紀

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