『特殊防諜班 連続誘拐』
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- 2011/08/20(Sat) -
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今野敏 『特殊防諜班 連続誘拐』(講談社文庫)、読了。
警察モノの別シリーズかと思って買ってきたら、 主人公は自衛隊のレンジャー隊員くずれ。 おぉ、兵隊モノか!?と期待したのに、 超能力者・霊能力者がゾロゾロ出てきて、途中から冷めてしまいました。 主人公のキャラクター設定とか、そのパートナーとのやりとりとか、 エッセンスは今野作品に共通していると思うのですが、 予知能力とかテレパシーとかいうところが、どうしても引っかかってしまって・・・。 最初のころは、「初対面の人間の心を読む」という出来事が、 結局は情報戦の成果だという謎解きがなされていて、 霊能力なんかの解説もしてくれるのね~と思ったら、 恵理の登場後は、それらの特殊能力ありきの展開になってしまいました。 また、ストーリーも、基本的に主人公が自ら真実を探った部分は少なく、 すでに他の組織が推理していた筋書きを後追いしているだけで、 謎解きメインで読むと、イマイチだと思います。 私の個人的な感想としては、ユダヤ人と日本がつながっているという話が 非常に興味深かったので、あまり気になりませんでしたが。 ま、この古代日本の謎的なエピソードをもとに、アクションものを書きたかったという その2つの要素が作者の目的の全てだという印象を受けました。 解説を読んだら、25年も前の作品に 改題い改題を重ねて、今の形になっているとのこと。 あえて、現在ヒットしているシリーズの装丁に合わせて再レイアウトした 出版社側の販売戦略に、まんまと嵌められてしまいました。 主人公は魅力的だったので、 シリーズの他の作品が、リアリティのある環境設定だったら読もうかな。
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