『オーケストラ!』
- 2011/08/15(Mon) -
『オーケストラ!』

ラストのオーケストラ演奏のシーンは圧巻。
チャイコフスキー、凄い。

ところどころに挟み込まれる共産党ネタとか、
ロシア人ネタ、ユダヤ人ネタも面白く、
ロシアの風俗が知れるという面でも非常に興味深かったです。

ただ、映画作品として見た時に、ストーリーの雑さが気になってしまいました。

30年前に無理やり解散させられたオーケストラを再結集させ、
パリでの公演を成功させる!というコンダクターの夢はわかります。
しかし、それにしては、事前の練習は無し、前日のリハも無し、
当日の演奏にも時間通りに集まらない、こんな人々の集まりで、
あの演奏がいきなり出来るというのは、やはりリアリティが無さ過ぎる気が・・・・。

例えば、30年の間も日常生活の中で演奏の練習をしていたとか、
再結集が決まってから個人個人で裏で練習していたとか、
パリでの前夜に飲んだくれていたようで、飲んだ勢いで演奏リハを酒場でやってしまったとか、
そういう「実は・・・」エピソードがないと、あまりにご都合主義かなと思います。

また、オーケストラというと、団体としての協調性や統一力などが想起されるのですが、
そういう団体の中での人と人の繋がりがほとんど描かれず、
夢を追うコンダクター&その親友と、個々の団員が個別に線でつながっているだけで、
団員同士の人間関係がわからなかったのも、イメージ違いでした。
以前に『Brass!』を観たので、余計にそう感じてしまうのかもしれません。

主人公のコンダクターも、ボリショイ・オーケストラの乗っ取りを画策する割には、
ちょっとしたことで、「もうだめだ・・・」と諦めモードになるし、
なんだか、キャラクター設定が中途半端だったかも。

それでも、やはり、最後の演奏シーン、
そして、そこに重なる主人公の独白&天才美人ソリストの演奏の表情。
ここの演出は見事でした。

ソリストを演じたメラニー・ロランは美しかったです。表情の演技が良かった!
あと、コメディ作品としては、KGB局員イワン・ガヴリーロフを演じたヴァレリー・バリノフが
良い味を出していたと思います。

全体を通して感じたのは、ロシアという国は、いまは苦しい時代を過ごしているのかもしれませんが、
国民の根底に流れる文化度というものは、非常に高いのではないかということです。
米原万里氏佐藤優氏の作品を読んでからは、ロシアの底力のようなものを
意識するようになりました。


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