fc2ブログ
『ファンダメンタルなふたり』
- 2011/07/26(Tue) -
山田詠美、中沢新一 『ファンダメンタルなふたり』(文春文庫)、読了。

小説家のこの手の本は普段は買わないのですが、
組み合わせの妙に、お試しに買ってみたくなりました。

が、初っ端から、中沢センセのオウム真理教擁護論炸裂(爆)。
もしや、これが噂の問題発言!?なんて興味深々で読み進んだのですが、
すぐに飽きてしまいました(苦笑)。

なんと言うか、中沢センセの言葉が軽過ぎて・・・・。。

事象一つ一つの分析には、そんなに違和感無いんですよ。
なるほどなぁと思わせる視点もあったり。

でも、その分析から、結論が、突然飛躍してしまうんですよね・・・・・。
分析から得られる結論には、一定の振り幅があって、
検討の結果、どの結論を選ぶかが、こういう学者や評論家先生の勝負どころだと思うのですが、
中沢センセは、常に、最も軽薄な結論に飛びつくような印象を受けました。
それは、半分はこの人のキャラクター、半分は、そうすれば受けるだろうという判断な感じ。

というわけで、途中で挫折しそうになったのですが、
ふと、「山田詠美は、なぜこの論理展開に耐えられるのだろうか?」と疑問ムクムク。
で、気づいたのですが、中沢センセが極論を振りかざすとき、
必ずといっていいほど、Amyは疑問で返すか、別の話題を振るか、無視するかしていて、
うなずいたり、ましてや同意を示したりをしないんですよね。
その判断力は凄いと思いました。

浮かれポンチに巻き込まれずに、きちんと受け流すテクニック、
山田詠美の凄さをいろいろ勉強できた対談でした。


ファンダメンタルなふたり (文春文庫)ファンダメンタルなふたり (文春文庫)
山田 詠美 中沢 新一

文藝春秋 1994-12
売り上げランキング : 764745

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 本ブログへ

関連記事
この記事のURL |  中沢新一 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
<<『アリス・イン・ワンダーランド』 | メイン | イメドキ&S革>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://seagullgroup.blog18.fc2.com/tb.php/2551-880e557e
| メイン |