『復活の日』
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- 2011/03/15(Tue) -
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小松左京 『復活の日』(角川文庫)、通読。
タイトルに惹かれて読み始めたのですが、 地震の余震が続く中で読むべき本ではありませんでした。 未知のウィルスが世界中に蔓延する話なので、テーマは異なるのですが、 それでも「街が壊滅」というような描写に行きあたると、 被災地の映像が思い起こされて、読み飛ばしたくなります。 1964年に書かれた作品ですが、 先日の新型インフルエンザ騒ぎを思うと、この想像力の的確さには恐れ入ります。 さすが日本が誇るSF作家です。 ただ、小説としての完成度については、私は不満を持ちました。 被災レポートのような描写が続き、 正直なところ、物語としての進展がほとんどありません。 最後の数十ページで、やっと主人公が動き出すような感じです。 その点では、『油断!』と同じような感想です。
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