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『父の詫び状』
- 2010/12/18(Sat) -
向田邦子 『父の詫び状』(文春文庫)、読了。

やっぱり、この作家さんは凄いわ。

初めてエッセイを読んだ時は、
起承転結の展開の仕方に慣れないものがあったのですが、
今や、この独特の飛翔感が気持ち良いです。
ポン、ポンッと飛び石を渡っていくような心地よさ。

そして本作では、その名の通り、
父を中心とした家族との思い出がたくさん登場してきます。

「前後のことは覚えてないが」などと断りながらも
その一瞬の情景を切り取って、パッと描いて見せる筆力はお見事です。
向田作品を読むと、景色に色がついて見えてくるほど鮮やかな描写に、
サスガ脚本家だと感じることが多々あります。
本作でも、それを堪能できました。

もう一つ、本作の描写が優れているのは、父や家族の姿を描いているからでしょうね。
親が子に与える一方的な愛ではなく、
子が親に求める、これまた一方的な欲求でもなく、
親と子の間に流れる感情が土台になっているので、非常に読み甲斐がありました。

途中、飛行機事故について触れた話が出てきたときには、
ちょっと悲しい気持ちになってしまいました。


父の詫び状 <新装版> (文春文庫)父の詫び状 <新装版> (文春文庫)
向田 邦子

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