『ダーウィンに消された男』
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- 2006/03/24(Fri) -
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アーノルド・C・ブラックマン 『ダーウィンに消された男』(朝日新聞社)、読了。
おがさわら丸の船内で読んでいきました。 島に行くんだという気持ちを高めるために(笑)。 低気圧の影響でめちゃくちゃ揺れる船内で、しばしば中断されましたが・・・。 前半は、多くの証拠から、進化論発表の先取権を巡って、 ダーウィンがウォレスを罠にかけた様が次第に解き明かされていきます。 直接証拠となるべきウォレスとダーウィンの間でやりとりされた手紙が 紛失してしまっていることが、何より怪しいなぁと思えます。 後半は、ウォレスの生涯を軸に、 ダーウィンやその他の関係者との交わりを丁寧に描いていきます。 先取権についてはダーウィンも間違いを犯してしまいますが、 生物学者としてのダーウィンは、実に真摯な人間であることも述べられています。 その点で、生物学史から抹消されてしまっているウォレスに焦点を当てながらも 非常に公平な内容になっていると思われます。 ウォレスについては、その行動力や観察力、推理力、論理構成力には 眼を見張るものがあります。 一方で、心霊研究にも強い興味を持つ等、 どこかのカルト教団の科学者たちが脳裏を掠めるような一面も持ってます。 ともかく、何より彼の著作『マレー諸島』を読んでみたくなりました。 読んでる途中で、「『パンゲア』って誰の言葉だっけ??」と ふと頭に浮かんできて、ずーっと疑問に思ってたのですが、 さっき調べて、「あぁ、ウェゲナーだった」と納得しました(笑)。 彼も凄い人ですよね。
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