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『ジャージの二人』
- 2010/11/06(Sat) -
長嶋有 『ジャージの二人』(集英社文庫)、読了。

映画化されたという事実から、
もう少し展開の波があるのかなぁと勝手に想像してしまったようで、
小さな波の連続に乗り切れないまま読み終わってしまいました。

父と息子の会話の端々に垣間見えるユーモアセンスは絶妙で、
クスリとさせてくれるのですが、物語に気持ちが乗っていないので、
なんとも刹那的な印象なんです。

主人公は、自分の置かれている立場や、
このままではまずい状況を認識していながらも、
それ以上、思考を深めていかないんです。
内省的ではなく、思考停止に近いような、どこか逃げの姿勢が感じられます。

その姿勢を、私は良しとできなかったのでしょう。
行動するしないではなく、もう一歩踏み込んで考えてほしかったというところでしょうか。

過去に読んだ作品に比べて、作品との距離感を感じてしまいました。


ジャージの二人 (集英社文庫)
ジャージの二人 (集英社文庫)長嶋 有

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stars著者の芥川賞受賞作『猛スピードで母は』より,ずっと面白い
starsなんかこう、っていう割に後に続く言葉は具体的なの。
starsどんくさい感じがたまらない
stars父子のゆるーい避暑生活
stars映画鑑賞後に読みました

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starsいい映画だが、瑕瑾(きず)が幾つかある
starsほっこり脱力系
stars癒されました
stars「好き嫌いがハッキリする作品」と監督自ら言ってる(笑)。ほのぼの作品。
stars和むわ

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