『もう切るわ』
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- 2010/10/30(Sat) -
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井上荒野 『もう切るわ』(光文社文庫)、読了。
直木賞受賞作家様。 ただし、受賞されるまで全く存じ上げない方でした。 てなわけで、お初の作品。 占い師で女たらしの男との日常を、妻と愛人それぞれの立場から描く一冊。 非常にありきたりな設定ではあるのですが、 やっぱり、読んでしまうのは、3人のキャラクター作りの上手さと、 展開の切なさのためでしょうか。 そして、妻と愛人それぞれが、周囲の人間を客観的に見つめていて、 状況に流されない強さを持っているところも、面白さの一つでした。 日本語は読みやすい。 でも、時々、妻のシーンなのか、愛人のシーンなのか ふと分からなくなってしまう時がありました。 あとがきを読んでみると、作者自身、その錯誤を許容しています。 「なら、ま、いいか」と適当な私。 ガツンとくる・・・までは到りませんでしたが、 他の作品も読んでみようかなと思わせる作品でした。 ところで、クリス・タッカーが「タリス・タッカー」となってました。 誤植?それとも作家の誤認?
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