『パラレル』
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- 2010/08/16(Mon) -
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長嶋有 『パラレル』(文春文庫)、読了。
スラスラ読めるけど、決して軽いのではなく、 ところどころに「おやっ」と感じるフレーズが出てきたりして、面白い作品でした。 深刻ぶらずに人生を生きているけど、 そんな自分の軽さを自覚している「大人」な人々。 そういう人たちが出てくる小説が好きです。 地味な方の主人公とプレイボーイ津田の友人関係も、よくよく考えると不思議。 なぜ、この2人が意気投合してしまうのか。 キャラクターとしては陰陽両極端な気がしますが、 普段の会話や、出会い方、お互いの大変だった時期への関わり方などを読むと、 納得できてしまう人間関係なのです。 津田を中心とする女性関係や、 主人公の元奥さんの周りにある男性関係など、 いろんな軽い人たちが登場するのですが、 それぞれが人生に一家言持っているかのようなところに惹かれます。 時間軸がどんどん変化するので、 最初は戸惑いましたが、切り取り方のパターンが分ってからは、 「次はどんな展開が来るのだろう?」と、面白く読めました。 長嶋作品は、どんどん読んでいきたいですね。
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