『姑獲鳥の夏』
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- 2010/08/15(Sun) -
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京極夏彦 『姑獲鳥の夏』(講談社文庫)、読了。
初の京極作品でございます。 おがさわら丸の船中で読書に耽ろうと思い、この大作を持っていきました。 京極作品というと、横溝正史のような、おどろおどろしいものと 勝手に思い込んでいて、今まで遠慮してきたのですが、 さほどホラー色は感じませんでした。 最初の、京極堂が巽に語った理屈尽しは、なかなか読み進めるのが大変でしたが、 京極堂の思考回路や世界との接し方が頭に入り、 これは、ホラーではなく、非常に科学的な思考の作品だとわかりました。 おかげで、事件発生後の展開がわかりやすくなりました。 事件の真相については、好みが分かれそうな気がしますが、 案外、この世の中で起きている事件というのは、 こういうものなのかもしれません。 時々、ミイラ化した遺体が民家で見つかって、 カルト的な言い訳をする家族が登場したりましすが、 それも、この作品と同じような土俵の上で起きている事象なのかなと思います。 今後、京極堂シリーズも、追いかけてみたいと思います。
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