『不機嫌な職場』
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- 2010/07/21(Wed) -
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高橋克徳、河合太介、永田稔、渡部幹 『不機嫌な職場』(講談社現代新書)、読了。
現在の日本企業が陥っている状態を非常に明快に分析してくれる一冊です。 社会状況の変化、経済状況の変化、価値観の変化、個人の感情の変化、 それぞれを分析し、かつ、連関を示してくれています。 これらの変化のうち、一つの視点にしかアプローチしない議論では、 独りよがりな印象を受けるのでしょうが、 それぞれの変化が、現在に至る過程でお互いに影響し合いながら発生していて、 なおかつ、今現在、相互の存在があり、簡単に状況を変えられなくなっているからこそ、 一人一人の働く人々が、協力し合えず、窮地に立たされているという論旨は、 とても納得性の高いものでした。 一方、では、それを改善するにはどうすればよいのか?という後半ですが、 やや精神論的なきらいはありますが、一般サラリーマン向けの本では、 こんなところかな・・・とも思います。 例えば、法律などの制度・仕組みを変えて、大枠の環境を変えてしまおうという提案や 会社の在り方を変えようという提案は、一サラリーマンに向けて話をしても、 「そんなの自分にはどうにもできないや」となってしまいます。 結局、一人一人に何ができるかということを突き詰めると、 意識改善であったり、職場の雰囲気改善などになるのでしょう。 そういう意味では、結論も、妥当だったように思います。 私個人としては、現在の企業社会の在り様を明確に分析したというところに 非常に価値のある本なのだと思いました。 自分の仕事にも役立てられそうです。
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