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『玉蘭』
- 2010/04/18(Sun) -
桐野夏生 『玉蘭』(文春文庫)、読了。

読みとおすのがしんどい作品でした。
出来は良いと思うので、単なる好みの問題として、私には合いませんでした。

仕事を辞めて上海に留学してきた有子と、
70年前に上海で船乗りをしていたその大伯父・質。

質を巡る物語は面白く読めたのですが、
有子の物語にどうしても馴染めず、世界に入っていけませんでした。

留学生社会の鬱屈とした一面を表しているのでしょうけれど、
こうやって切り取って見せつけられると、
どうにも言えない不快感が。

そして、その鬱屈とした世界を乗り越えていく有子もまた
女性が持つ強さの一面を体現しているのでしょうけれど、
崩壊と再生が紙一重になっているというか、
この2つを画す一線があまりに脆いことが、
読んでいて苦しさを覚えました。

あまり直視したくない世界観を持つ物語でした。


玉蘭 (文春文庫)
玉蘭 (文春文庫)
おすすめ平均
starsどこに行っても“自分”はついてくる
stars女性の再生力を再確認
stars貴子じゃないよね…
stars個人的には今まで読んだ桐野氏の作品の中でベスト
stars打算に堕ちてゆく人物たち

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