『漢方小説』
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- 2010/04/14(Wed) -
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中島たい子 『漢方小説』(集英社文庫)、読了。
三十路独身OLの日常を、「東洋医学」という小道具を使って描いた小説。 文章のテンポが非常に読みやすいです。 そして、インテリ独身女の皮肉な世間の眺め方&自虐性が これまた面白いんです。 主人公の仲間たちもこれまた魅力的で、 女の勘が鋭い茜ちゃんや、ラブ欠乏症の志保さんなどなど。 こんなに面白い人間環境に置かれているのに、 恋愛や仕事のストレスでちょっと躓いてしまった主人公が出会ったのが 東洋医学の教え。 「陰陽五行説」や「証」の考えが興味深かったです。 そして、西洋医学を中心に据えながらも、 東洋医学という選択肢も併せ持つ日本は、 オイシイとこどりで、懐の広い文化だなぁと思います。 西洋文化にも東洋文化にも親しめるという日本人のお得ポイントは、 自分の見識を深めることで、いくらでも活用できると思うので、 選択の幅を広く持った人間になりたいですね。
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