『球形の季節』
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- 2010/03/21(Sun) -
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恩田陸 『球形の季節』(新潮文庫)、読了。
だんだんと恩田作品の楽しみ方がわかってきました。 とりあえず、自分には「学園モノ」が合うんだと認識。 本作は、地方都市の進学校を舞台に、 奇妙な噂話の真相を探る高校生たちの物語。 後半、ホラー色が強くなっていくというか、 現実世界を超えたお話になっていくのですが、 普段は警戒してしまうそういう設定も、 この物語では自然と受け入れることができました。 「東北の地方都市」「歴史のある進学校」「頭の良い生徒たち」 こういう舞台設定に、なんだか不思議な説得力を感じてしまいました。 そう、私は、きっと、恩田陸さんが描く 頭の良い高校生たちが好きなんだと思います。 そして、「噂」というものが持つ、不思議な力。 人間が作り出している事象なのに、 それ以外の作用が加わっているかのような影響力を持ってしまう「噂」の力。 そいういう不思議な力を最も増幅させてしまう力を持ってしまうのが、 中学生や高校生のような気がします。 恩田作品は、そこを描くのが、うまいんです。 今後は、学園モノの作品を中心に攻めていきたいと思います。
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