『占星術殺人事件』
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- 2010/03/21(Sun) -
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島田荘司 『占星術殺人事件』(講談社文庫)、読了。
「新本格」のエポックメイキングとされる本作に挑戦してみました。 6人姉妹を切り刻んで、それぞれから取った肉体の一部をつなぎ合わせて 完成された美の人形を作るという狂気の発想からスタートするような 異様な事件の物語は、「リアリティがない」として、 普段ならあまり興味を持たないのですが、 この作品は、最後まで気になって読んでしまいました。 あまりに狂気をはらんだ設定なので、 ちょっと距離を置きながらの読書だったのですが、 最後に与えられたヒントでトリックは思いつくことができました。 なので、後半は謎解きというよりも答え合わせとして読み進めたのですが、 犯人も予想通りで、満足感を得るとともに、ちょっとあっけない感じも。 新本格の作品は、謎解きが種になるので、 どうしても動機の面の作り込みが弱いと感じてしまうのですが、 本作も、その感は否めず。 まぁ、でも、この本を一冊読めば、 新本格というジャンルがどういうものかを理解することができるので、 やはり代表的な良作なんだと思います。
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