『かたみ歌』
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- 2010/03/06(Sat) -
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朱川湊人 『かたみ歌』(新潮文庫)、読了。
亡くなった者たちとの行き来が起こる、とある東京の下町でのお話。 それぞれのお話が、古本屋の主人と関わり合いながら語られていきます。 不思議な出来事に遭遇した町の住人達は、 その不思議を、「恐怖の対象」として遠ざけるのではなく、 また「興味関心の対象」として、無暗に探究するのでもなく、 「体験した不思議なこと」として、自分の生活レベルの中で捉えています。 この自然な関わり方が、読んでいて、とても心地よい印象を受けました。 また、個人的に、古本屋が登場するお話が好きで、 出久根作品はもちろんのこと、宮部みゆきの「イワさん」も楽しく読みました。 最後の章で、この古本屋の主人の過去が明らかになりますが、 皆それぞれ、いろんな人生を歩んできているんだなぁという 月並みながらも、しみじみと感じ入ってしまいました。
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