『猛スピードで母は』
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- 2009/06/17(Wed) -
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長嶋有 『猛スピードで母は』(文春文庫)、読了。
女性だと思ってました・・・・・解説を読むまで。 この文章を男性が描けるのは凄い才能だと思います。 ただ、自分の周囲には居てほしくない・・・ だって、心の中を丸裸にされそうで怖いんですもの。 併録されている「サイドカーに犬」も表題作も 小学生の子どもが主人公。 妙に大人びた冷静な子供たち。 大人びた冷静な子供というのは、 大人の世界の視線や思考回路を敏感に感じ取っていて醒めている子供と、 大人の世界をはじめ周囲への興味関心が足りなくて冷めている子供と 2種類あるような気がするのですが、 本作で登場してくるのは、どちらかというと後者。 母親が家出をしても深刻にならない様は、 ちょっと異様な気もします。 どちらかというと前者の子供が登場する作品が好きなので、 少し物足りない感じもしましたが、 良く描けている作品だと思います。
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