『大いなる陰謀』
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- 2009/04/07(Tue) -
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『大いなる陰謀』
これは見応えのある作品でした! (まぁ、内容はかなり民主党寄りだった気がしますが) ①アフガン侵攻作戦を主導する共和党のエースvsTVジャーナリスト ②アフガンで作戦に参加する黒人兵士とメキシコ系兵士 ③これら兵士の恩師の大学教授vsドロップアウト気味な教え子 この3つの軸のみで 米軍によるアフガン侵攻の現在を切り取ってみせます。 ①では、T.クルーズとM.ストリープの高等な議論。 静かな応酬もあれば丁々発止となることも。 この掛け合いの妙は、さすが米国を代表する俳優・女優です。 ②は、知られていない俳優を配することで 変な思い入れなしにアフガニスタンに立つ米兵の姿を見ることができます。 そして、今更ながら、彼らは「志願兵」なんだということに気付かされました。 愛国心による志願と、生活のための志願。 複雑な事情も垣間見え、すんなりと心に落ちない命題です。 ③は、そんな米国の現実を、笑って過ごすことのできる知力と経済力とを 持ち合わせた学生が迫られる人生の決断。 このシチュエーションが、一番身近に感じられました。 そう、無関心でいようと思えば無関心でいられるのです。 志願という選択肢に追い込まれる人々とは一線を画しているのです。 無関心でいて狭い範囲の中での気楽さを選ぶか、 関心を持って足を突っ込んで、苦しい思いをしながらも広い見地を獲得するか。 後者の勇気がもてるようになりたいですが、 中途半端に関わると最も不幸になるような気がします。 本作では、変に結論をつけるのではなかったため、 すんなりと自分の思考に移れる自然さがありました。 そういう点でも、押し付けではない良い映画でした。
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