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『十三番目の人格』
- 2009/01/05(Mon) -
貴志祐介 『十三番目の人格』(角川ホラー文庫)、読了。

また性懲りもなくホラー作品を読んでしまいました。
怖いの苦手なのに・・・・・。
貴志作品なので、つい。

千尋の13人の人格が、最初は警戒していたのに
浩子の誘導ですんなり由香里を受け入れたり、
由香里のエンパスの能力が特に他人に(特に千尋らに)バレなかったり
真部と突発的なまでに相思相愛になったりと、
ちょっと都合いいかなーと思う設定もありましたが、
それでも物語としては面白かったです。

13人の人格を読み解いていく中盤、
そして、まさに十三番目の人格「ISOLA」が覚醒する終盤と、
畳みかけるような展開が読んでいてゾクゾクしました。

また、効果的に使われる『雨月物語』。
この本は、以前挑戦したのですが、怖くて飛ばし読みしちゃいました。
多重人格症という西洋的な訳の分らぬモノと
怪談という純日本風の訳の分らぬモノとが相まって、
不思議な世界観を「ISOLA」の背景に与えていました。


十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)
十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA (角川ホラー文庫)貴志 祐介

おすすめ平均
stars貴志ホラーとしては微弱な刺激。
stars精神について
stars他人にすすめるという意味では星4つですが。
starsペルソナの出現の仕方が斬新!
stars最後はありがちな感じもしましたが・・・

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雨月物語 (ちくま学芸文庫)
雨月物語 (ちくま学芸文庫)上田 秋成

おすすめ平均
stars怪談の味付けをした理知的な短編集
stars古典の授業では得られなかった感覚
stars「義」とは何かを教えてくれる「怪談」
stars江戸時代の作品とは思えない位の新しさ

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