『ビタミンF』
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- 2008/12/27(Sat) -
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重松清 『ビタミンF』(新潮文庫)、読了。
30代後半~40代前半というのは、今の私にとって未知の年代です。 自分が経験したことが無いというだけではなく、 それなりに成長した自分の子供たちと一緒に生活しているという日常が想像できませんし、 反対に、子供の目になっても、自分が小学生の頃の両親の内面なんて 思い描くことができません。 思い出すのはあくまで自分のお父さん・お母さんであって、 その立場に立って想像することができないのです。 しかし、この作品に出てくる主人公たちは、 要所要所で、自分の父や母に、自分を重ねて、今の自分を考えるのです。 この感覚は、まだ私にはありません。 あと数年もすれば、そうなるのでしょうか。 それとも、年齢ではなく、自分に家族ができればそうなるのでしょうか。 自分のことをいろいろ考えさせてくれる物語でした。 一つ一つの作品としては、 「セッちゃん」が一番印象に残りました。 最も辛く悲しい物語なのですが、 ラストシーンが、重すぎず、かといって軽率でもなく、安心できた終わり方でした。
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