fc2ブログ
『生きていてもいいかしら日記』
- 2023/02/28(Tue) -
北大路公子 『生きていてもいいかしら日記』(PHP文庫)、読了。

北の大地に住む独身女性の泥酔日記(苦笑)。
2冊目ともなると、こちらも免疫ができているのか
飲み方そのものの異常さには、それほど神経を削られなくなりました(爆)。

中島らも氏や、西原理恵子氏(による旦那の描写)は、アル中の症状をダイレクトに描くので
読んでいてしんどくなる時があるのですが、
北大路さんのエッセイは、飲んでいるところの描写ばかりなので、
まぁ、読み流せるというか、なんというか(苦笑)。
ただ、「物がよく見えない」「よく忘れ物をする」なんていうのは、
アル中の症状なのではないかと疑ってしまいます。大丈夫なんでしょうかね?

ただ、私の中のアル中患者のイメージって、
飲酒欲求をどうにもコントロールできなくなって、一人で延々と飲んでいるという感じなので、
著者の友人の多さというか、この飲み方に付き合ってくれる飲み仲間の多さというのは
特徴なのかなと思います。
それが、著者を孤独から救っているのか、お酒地獄に突き落としているのかはわかりませんが。

寒い地域、特に雪が降る地域だと、行動も制限されて、
飲んで楽しむという選択肢に行きがちになっちゃうのかなぁ。
いや、これは偏見かな。

お酒の話が多いのですが、その合間合間に挟み込まれるトボケたお父ちゃんの話や
姉がこうなのに(いや、姉がこうだからか)ちゃんとしてそうな妹の話が
楽しいです。




にほんブログ村 本ブログへ


この記事のURL |  北大路公子 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『真面目に生きると損をする』
- 2023/02/26(Sun) -
池田清彦 『真面目に生きると損をする』(角川新書)、読了。

タイトルから、世の中にある様々な仕組みやルールの本音と建て前というか
理想と現実のギャップについて語ったのかな?と思いましたが、
特にそういうテーマで縛っているわけでもなく、メルマガをまとめた本とでした。

生物学者という著者の本業からして、語られている内容は、
生物の話、原発の話、コンピュータの話、環境の話と自然科学に関するものが中心ですが、
「理解できることだけが正義と化す」という指摘は、まさにその通りだと思いました。

聞きかじった科学的考察に、不安をあおる言説が加味され、
「こんな危険が言われてるから、CO2は削減だ!」「ここが不安だから原発は反対だ!」という
結局は感情論で終わってしまっていることが多いように思えます。
一見、科学に基づく主張に見えて、入り口だけ科学的だけど
後ろのロジックは辻褄が合わないというか、論理をスキップさせながら無理やり結論に至るので
破綻しちゃってるケースをよく見ます。

でも、言ってる本人は科学的見地に基づき筋の通った主張をしているつもりになっているので、
なかなか自説を曲げないというか、頑固になるケースが多いですよね。

科学って、きちんと基礎が身についている人同士で議論すると
頭の整理がすっきりされて、理解が進むものですが、
科学の基礎がない人が議論に加わると収拾がつかなくなるので大変ですね。
やっぱり中学校までの基礎的理科教育が大事だと思います。

あと、「生物学的には、自分のことしか愛せないのは正常」という言葉が
心に残りました。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  池田清彦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『バカロレア幸福論』
- 2023/02/25(Sat) -
坂本尚志 『バカロレア幸福論』(星海社新書)、読了。

フランスの高校生が大学入試のために受験するバカロレア試験。
その科目の一つである「哲学小論文」について解説した本。

買ってきたときは、フランスの高校生が学ぶレベルの基礎哲学について
勉強になる感じかな?と期待していたのですが、
読んでみたら「バカロレア攻略法」みたいな感じでした。

昔読んだ本で、日本の受験戦争への批判に対して、
「学力至上主義の受験戦争への解決法として東大が受験科目にバレエを採用したら
 バレエ科目の攻略法ができ、バレエのお受験塾ができる」ということを指摘していた
誰かの言葉を思い出しました。

結局、この本で紹介されているバカロレアの哲学小論文は、
パターン分析と、矛盾のない回答文の接続の仕方であり、
哲学的な思考法を養成しているわけではないですよねー、と思っちゃいました。

自分自身、大学受験のために小論文の勉強も少々しましたが、
結局、主要なテーマごとに自分が書きやすい結論のパターンをいくつか持っておいて、
あとは、いかに問題文から、その得意パターンに無理なく接続するか、
その橋の掛け方に知恵を絞るという攻略法に行き付きました。
こうやって割り切れれば、何回か小論文の問題を解いておけば、
数個のパターンが自分の中に蓄積できるので、それ以上、勉強しなくていいや!と省力化できました。
実際に、それで、小論文模試で全国3位の点数を取れたので、
以降、全く小論文の勉強はしなくなりました。

そう思うと、バカロレアの哲学小論文って、
一般的なコンサルタントの仕事スキルを身につけるプロセスとおんなじなのかなと思いました。
様々な哲学者の主要な主張を知識として理解し、
解を導き出すためのプロセスをパターンとして理解し、
それを一つの言論として矛盾の内容にまとめあげるという能力。

それは、無いよりも有った方が、俄然、社会に出てから有意義なスキルだと思うので、
高校生が学ぶには良い技術だと思います。
ただ、日本人が空想しがちな、論理力とか思考力とかを鍛えるのとは、
ちょっと違うのかなというように感じました。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『たけしの最新科学教室』
- 2023/02/24(Fri) -
ビートたけし 『たけしの最新科学教室』(新潮文庫)、読了。

ビートたけし氏が自然科学系の学者さん10人と対談したもの。
雑誌の企画かな?

ビートたけし氏が深夜にやってた数学のバラエティ番組は時々見てました。
私にはもうついていけないレベルだった記憶があるのですが、
たけしさんは普通に会話に加わってて、やっぱり理工系出身者は凄いなと思いました。

本作でも、工学、植物学、気象学、天文学など、それぞれの分野の科学者と対談していくのですが
対談相手の主要な著作を読んだうえで対談に向き合っていて、
「本の中でここが面白かった、気になった」と発言されるので、
科学者の方も気持ちよく話せたんじゃないかなと思います。
やっぱり自分の研究分野に興味関心を持ってもらえることが一番うれしいことでしょうから。

対談のボリュームが少ないので、話の内容は、表面的にさらうような感じになってしまい
そこは残念でしたが、研究者がどういう切っ掛けでその道に進んだのかとか、
今何を面白いと思って研究しているのかというような人間味の伝わってくる話が
興味深かったです。

あと、たけしさんが事前に読み込んでいた本の内容について質問する際、
著書名が分かるものもあれば、著書名には触れずに話が進んでいくこともあり、
そこは編集部で、最後に参考図書として紹介するとかしてほしかったです。
ちょっと本というものに対する扱いが雑な気がしました。




にほんブログ村 本ブログへ


この記事のURL |  ビートたけし・北野武 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『こちら、団地探偵局』
- 2023/02/23(Thu) -
赤川次郎 『こちら、団地探偵局』(角川文庫)、読了。

高校&大学の同級生だった若妻2人が偶然ばったり遭遇し、
同じ団地に住んでいることが発覚。
片方は、仕事に忙しい旦那に放置され毎日毎日時間を持て余している一方、
もう片方は2歳の息子を抱えママ業が忙しい日々。

そんな日常において、ママは団地内の住人の相手に、ボランティア的な探偵ごっこをしており、
同級生も助手として手伝うことに・・・・・。

赤川作品らしい、気軽に読める日常推理もの。
団地の日常にありがちな夫婦喧嘩や不倫騒動などを事件に据え、
パット見は在り来たりな事件に思えるその裏側で真相は・・・・という構成です。

分かりやすいギャグもちりばめられ、カリカチュアライズされたキャラ設定とか
気軽に楽しめます。

そして、あー、やっぱり団地の人間関係は私には耐えられそうもないし、
専業主婦という役割もこなせそうにないわー、という
前から分かっていたことを、改めて認識する読書となりました(苦笑)。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  赤川次郎 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『天孫降臨の謎』
- 2023/02/22(Wed) -
関裕二 『天孫降臨の謎』(PHP文庫)、読了。

たまたまブックオフで目に留まり、なんとなくおどろおどろしい雰囲気の表紙と
「『日本書紀』が封印した真実の歴史」というサブタイトルから、
陰謀論的なヤツかな(苦笑)、と、あえてエンタメとして買ってみました。

が、日本古代史に関して、多くの著作を出している歴史作家さんのようで、
一般的な歴史知識について解説を省いて、いきなり自説の展開に入っていくので、
読者の方にかなりの歴史知識を求める前提となっており、
私の手には負えませんでした。

古代史って、正直、大学受験ではほとんど出てくることがないので、
高校時代にさらっと教科書を押さえた程度で、
中学校の社会の知識レベルしか私は持っていないような状況です。

井沢元彦氏ぐらい、くどくどとページを割いて説明してくれれば理解できるのですが(苦笑)、
本作は、著者が思うままに筆を走らせるので、
歴史素人にはついていくのが難しいです。

しかも、結構、話があちこちに飛んでいくように感じます。
私の知識が乏しいから飛んでるように思ってしまうのかも。
歴史好きな人の頭の中ではきちんと繋がるのかもしれません。

陰謀論的エンタメ要素を感じるレベルには、全然手が届かず、残念。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『トークいらずの営業術』
- 2023/02/21(Tue) -
メンタリストDaiGo 『トークいらずの営業術』(リベラル社)、読了。

著者はもともとテレビから出てきた方のようですが、
私、テレビ見ない(持っていない)ので、全く存じ上げず。
存在を知ったのは、NHK党の立花孝志氏が国政選挙に打って出て
そのユニークな選挙戦略についてネット上で盛り上がっていた頃。

ホリエモンとかのチャンネルで戦略解説を見ていたのですが、
YoutubeからのレコメンドでDaiGoさんによる解説動画を見たのが初めて。
メンタリストという聞きなれない肩書と、早口で断定的な語り口、
そして撮影スタジオの本棚に囲まれた独特な部屋のスタイルなどなど、
へー、面白い人が出てきたなぁと、一時期は集中的に動画を見てました。

しかし、一気に見過ぎたのか、やや飽きが来た頃に、
例のホームレスに対する暴言騒動が勃発し、彼自身が活動を自粛してしまったので
そこから目にする機会はなくなっちゃいました。

たまたまブックオフで著作が目に留まったので、
どんな本を書いていたのかなと、参考のために買ってみました。

サラリーマン向けに、営業活動で成績を上げるコツを書いた本ですが、
正直、その手の本としてオーソドックスな内容でした。
動画で見るほどには強烈な個性が出ているわけではないですし、
ところどころに心理学の実験結果などを交えながら、
こういう風にするとうまくいきますよ~という、真面目な内容でした。

文章は読みやすく、内容も整理されているので、
営業について悩んでいる人が読んだら、それなりに役に立つのではないでしょうか。

ただ、それほどDaiGo氏らしさは感じられませんでした。
私は、動画をかなり見たので、DaiGo氏の文章だという頭で読むと、
彼の早口トークが頭の中で展開されるので、なんとなくDaiGo風を感じつつの読書になりましたが、
ま、でも、内容的には普通でした。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『花と流れ星』
- 2023/02/18(Sat) -
道尾秀介 『花と流れ星』(幻冬舎文庫)、読了。

ブックオフで見つけて、裏表紙のあらすじを見ると短編集のようだったので、
気軽に読めるかなと買ってきました。

主人公は、霊現象探求所・所長の真備、助手の凛、事務所に出入りする売れない小説家・道尾の3人。
どうやら、彼らが登場する長編作品が既にあって、
こちらは続編的な扱いなのかな。
長編の方は読んでないので、3人の関係性とか、大きな事件の影響とか、
細かいニュアンスがよく分かりませんでした。

各短編は、この3人の誰かが巻き込まれた日常の疑問(一つカルト騒動がありますが)を
真備がその洞察力と推理力で解決するというもの。

1つ1つの物語は、ちょっと強引な展開だなぁと感じるものが多く、
あんまり小説の世界観に引き込まれませんでした。

3人の誰かに共感出来たら、たぶん楽しめたと思うので、
先に長編の方を読むべきだったのかもしれません。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  道尾秀介 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『転んでもただでは起きるな! 定本・安藤百福』
- 2023/02/17(Fri) -
安藤百福発明記念館 『転んでもただでは起きるな! 定本・安藤百福』(中公文庫)、読了。

チキンラーメン、カップヌードルの発明者、安藤百福氏の伝記です。

カップヌードルは、その手軽さから、これまでに一体何個食べただろうかと思うほど
お世話になっている食品です。
特に、小学生のころ、水泳の練習に市民プールに通っていた時、友達と一緒に、
泳ぎ終わって着替えたあとで、濡れた髪のまま自販機で作ったカップヌードルを食べたことが
良い思い出になってます。

一方で、チキンラーメンはというと、一体何個食べたことがあるかなぁ?と
片手で数えられるぐらいの回数しか食べたことがないです。
子どものころ、土曜日に半ドンで学校から帰ってくると、
その日のお昼はインスタントの袋めんを祖母が作ってくれました。
毎週楽しみにしていたのですが、祖母はサッポロ一番塩ラーメンが大好きだったので
基本、サッポロ一番シリーズでした。

袋めんは、野菜とかの具材を足しやすいですが、チキンラーメンはお湯を注いで待つタイプなので
祖母にとっては、多分、カップ麺と同じ位置づけで、栄養価が足りないと考えていたのかなと思います。
子どもの頃の刷り込みで、私は大人になってもサッポロ一番派で、
チキンラーメンを大学生のころに初めて食べたときは物足りなく感じてしまいました。
豪華なインスタントラーメンが普及してきた頃だったこともあり、
チキンラーメンは「昔の食べ物」というイメージを持ってしまいました。

そのため、本作で、チキンラーメン発売当時に、厚生労働省が「特殊栄養食品」としてお墨付きを与え
戦後の栄養失調な国民に対して積極的に勧めていたということを知り、ビックリしました。
確かに、簡単に作れて、1食分のボリュームがあり、基礎的な栄養が取れ、保存も可能となれば
理解できます。
安藤百福氏が目指した「食足世平」を具現化した食品なんだと実感しました。

一方で、安藤百福氏の経歴についてはよく知らなかったので、
チキンラーメンを発明したときに、すでに48歳になっていたということに驚きました。
しかも、その直前に、理事長として勤めていた信金が経営破綻し、
その責任を問われて無一文になるという、まさにどん底を経験しています。

そこから「何よりも日本人に大事なのは栄養価があり便利な食品だ!それはインスタントラーメンだ!」
という一途な思いで日清食品を立ち上げ、今の大企業、世界的な企業に育て上げた
そのパワーが圧巻でした。

ヒット商品を生み出して、会社を成長させたという創業社長は、
日本にも何人もいると思います。
しかし、安藤百福氏の凄いところは、自社商品がヒットしそうだという匂いを感じると、
一気に設備投資を行い、立派な工場で大量生産を始める決断力です。

日本人全員が毎日便利に食べられる食品を!という思いを実行するには、
当然、大量生産が可能な工場の設立が必須ですが、実際にそれを機を逃さずに実行できるのは
すごい決断力と行動力だと思います。

冒頭で、少し、安藤百福氏の両親や祖父母のエピソードが描かれていますが、
特に実業家で資産家だった祖父の影響というか、その祖父の仕事姿を見て学んだ商人魂が
あったのかなと思います。

亡くなる直前まで現場で実態のある仕事をされており、96歳で亡くなられてますが、
長いのに常に濃い人生を歩まれた驚異的な人だと思います。
私は、まだその半分にも満たない年齢ですが、まだまだ新しいことには挑戦できるし
成長できるんだというエネルギーをもらえる本でした。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『ザ・粉飾 暗闘オリンパス事件』
- 2023/02/16(Thu) -
山口義正 『ザ・粉飾 暗闘オリンパス事件』(講談社+α文庫)、読了。

オリンパスの粉飾決算事件、発覚当時は東日本大震災直後で、
勤め先も自分の生活もバタバタしてたので、「あー、そういえばそんな事件あったなー」
というぐらいの記憶です。

オリンパスがゴタゴタしているということに最初に気づいたのは、
たしかウッドフォード社長の解任のニュース。
「外国人社長だったのか!」という驚きとともに、「何か外国人がやらかしたのかなぁ」という
勝手な思い込みを持っちゃってました。
その後、粉飾決算のことが明るみに出て、技術で成長した優良企業だと思ってたので、
全く異なる内実にびっくりしました。

本作は、そのオリンパス事件を取材し、雑誌上で暴露したフリージャーナリストによるもの。
騒動が発覚した発端が、このジャーナリストの友人にオリンパス社員が居て、
社員からの内部告発だったとのこと。

そもそも会社の経営方針について個人的に疑念を感じられるというセンスや、
取締役会資料を持ち出してこれるという権限から想像すると、
いわゆるコーポレート部門の課長クラス以上の人なのかなぁと。

私も、経営企画部とか営業企画部に在籍していた時代がありましたが、
もしそのときに、勤め先の役員がとんでもないことをしていたと知った場合、
この告発社員のような行動がとれるかというと、・・・・・無理だよなぁ、と。

そもそも自分が情報源だとバレた場合に会社や同僚からどういう扱いを受けるかわからない
という怖さもありますが、それ以上に、内部情報を伝えようと思える外部の人がいません。
著者は告発者と趣味のカメラで繋がる友人関係とのことですが、
よっぽど信頼してないと、こんなこと話せないですよねー。
まぁ、最初のころは情報が小出しにされていたようなので、
告発者も著者のことを見極めてたのかもしれませんね。

著者も、初動は非常にゆっくりというか、あんまり身が入っていない感じですが、
次第に告発者からの情報が増え、自分自身でも不審な投資会社の名前を見つけて
一気に深掘りしていくことになります。

途中からは、解任されたウッドフォード前社長とコンタクトが取れるようになり、
疑惑の会長や副社長と直接どんなやり取りがなされたかを掴んでから
事件の全容が明らかになってきます。

正直、「すげー頭いいな!」と感嘆してしまいました。
世の中で、不正経理で逮捕される人の大半は、「なんでそんな杜撰な方法で金を盗ろうとするんだ」
「なんでこれがバレないと思ったんだろう?」という感想を持ってしまいますが、
オリンパス事件のスキームは、「のれん代」という実体のない資産勘定を活用するなど
そうそう思いつくものではないと思うんですよね。

この知恵が本業のカメラ事業や医療機器事業に活かされてたらなぁ・・・・・というところですが、
知恵の回る分野は人それぞれですからね。難しいですね。

途中、ライブドア事件で東証がライブドアに対して行った処罰に比べて、
オリンパス事件での東証の対応の軽さについて触れられてましたが、
東京地検以上に、東証は、企業の大きさや社歴から生じる影響力などに忖度してそうですね。

ホリエモンによるオリンパス事件の解説が聞いてみたいなと思ってしまいました(苦笑)。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
| メイン | 次ページ