fc2ブログ
『あなたの「人格」以上は売れない!』
- 2022/04/30(Sat) -
黒木安馬 『あなたの「人格」以上は売れない!』(プレジデント社)、読了。

ブックオフでドカ買いしてきた本。
メインタイトルから、セールスの本だと思ってたのですが、
サブタイトルを読んだら航空機のパーサーが著者ということで、キーワードは「心配り」。

結論から言うと、なんでこんなタイトルにしたんだろう???という疑問が。
客室乗務員としての心構えが話の大半なので、
もっと「接客の話だ」と分かるようなタイトルにしたらいいのに・・・・・。

著者のことは全く知らなかったのですが、
JAL勤務の間に著作を出したり、プールやテニスコートのある自宅の取材を受けたり、
なんだか一サラリーマンとは異なる生活をしているようで、
JALってお堅いイメージがあったので、こんな人物も在籍してたんだー、とびっくり。

機内でのお客様接遇のエピソードを中心に、
どういう心構えで接客を行うのか、自分はどうやって部下や同僚に指導や助言をしてきたのか
そういう「おもてなし」に関する解説を行っています。
ただ、文章に特徴があり、著者と部下の会話で話が展開していくので、
その演出に慣れるのに少々時間がかかりました。
なんだか、『スチュワーデス物語』を地で行くような昭和感(苦笑)。

お客様として搭乗してくる有名経営者たちとの交流も描かれていますが、
結構、「俺、こんな凄い人たちと親しいんだぜ!」みたいな臭いが漂ってくるので
そこもクセが強いです。

常に心に余裕をもって、先の展開を想定しながら対処しようという点で
具体事例として学ぶところも多かったですが、
体系だった説明になっていないので、どうしても自慢話を聞いているような気持になってしまいます。

退職後の著者は、自己啓発(?)グループの運営や講演などを本業にしているようなので
ファンも多いようですが、ちょっと私には苦手なタイプかな。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『リーダーになる人の「ランチェスター戦略」入門』
- 2022/04/29(Fri) -
福田秀人 『リーダーになる人の「ランチェスター戦略」入門』(東洋経済新報社)、読了。

タイトルに「入門」と付いてますが、これを入門書と呼ぶのは厳しいのではないかと・・・・
だって、「そもそもランチェスター戦略とは」という概要の説明が抜けてるんですもの(苦笑)。

私は一応、以前にランチェスター戦略の本を読んでいたので
そこまで支障はなかったですが、それでも、本作の構成は、
かなり不親切だなと感じてしまいました。

一方で、他の戦略論とランチェスター戦略は何が違うのかという比較での解説や、
ランチェスター戦略の肝は「弱者の戦略であること」として
小さな会社がこの戦略を活用する意義や具体的な方策を解説しており、
「ランチェスター戦略を実行する」という点に主眼を置いた本だと考えれば
学ぶべきところの多い本でした。

何か別のランチェスター戦略の本を「基本書」として、
本作を「実践編」とか「副読本」とかいう位置づけにしてあったら
分かりやすかったのに・・・・と思います。

弱者の戦略として、ローカルでのNo1を必死に取りに行くという考え方は、
私自身が、今、経営者の立場での経験を踏まえて、非常に納得できるものです。

「この店で一番良い売り場を確保し、週末の観光客相手で売上No1商品となる」とか
「このイベントで同ジャンル商品の中でのメディア露出No1を目指す」とか
そういう具体的な目標を立てたときは、何を実行すべきかの作戦も
具体的かつ複数個思いつくことができ、結果として成果も上がりやすいです。

そうして成功体験を積むと、もう一つ上のレベルでNo1を取ろう!という
目標設定でも成長できますし、失敗したときの立て直しにも過去の経験を活かせます。
ランチェスター戦略は、サラリーマン時代にもその存在は知ってましたし、
一応、戦略論の一つとして勉強もしましたけれど、
自分が経営をする立場になって、最も説得力が高いと実感した戦略論です。

かといって、私は、ランチェスター戦略こそが正解だ!というつもりはなく、
むしろ、自分の経営する事業の特性と、市場の状況、あとは自分の性格の組み合わせから
「この戦略論で事業計画を組み立てると自分の中で最も腑に落ちる感覚が得られる」という
そういう戦略論を見つけて、それに従って整理した事業計画を、いかに徹底的に実行するか、
この「徹底的に実行」の部分に、成否が大きく左右されると思います。

自分が納得している戦略論なら、当然、「徹底的に実行」することが負担ではなくなり
思う存分に取り組めるから、成功する確率が上がるのだと思います。
もしかすると5年後に私は、ランチェスター戦略とは全く違う戦略論を選択しているかもしれませんし、
5年後も今の事業計画の組み方をベースにして事業経営しているかもしれませんが、
いずれにしろ、今の自分が信頼している戦略論と事業計画であることが大事なのかなと思います。

さ、頭の整理が再度できたから、GWも仕事頑張るぞ~!




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『芸術起業論』
- 2022/04/28(Thu) -
村上隆 『芸術企業論』(幻冬舎文庫)、読了。

著者の作品については、エロチックなフィギュアはあんまり好きではありませんが、
アニメ的イラスト的なも作品は結構好きです。
というか、仕事で六本木ヒルズの企業さんを訪問していた時期に
ヒルズやテレ朝周辺に著者の作品がデーンと展開されていて、
私の中では、東京生活の思い出のシーンとして頭に残っています。

その後、何冊か著者の本を読みましたが、
職業としての芸術家の仕事を全うするということに全力を注いでいて、
興味を持つようになりました。

とにかく自分の作りたいものを好きなように作ることに熱を上げて
特に誰からも支持されていないような、いわゆる芸術家「志向」の方々に対して、
私はちょっと苦手意識があるのですが、
「稼げないヤツはだめだ!」と言い切る著者は気持ち良いです。

そう、「芸術家」と名乗る以上は、芸術活動で生計を立てられないとね。
草野球が趣味の人が、「野球選手です」と名乗れないように。

そして、この方の面白いところは、自分の芸術作品がいかに評価されるかという
自分だけを考えているのではなく、アートディレクターだとか、キュレーターだとか
そういう芸術関連社会の中で働く人々の仕事のありようも考慮に入れていて、
広く「芸術業界」というものの生末を考えているところです。

自分一人が勝ち逃げすることを考えずに、
自分の作品がより一層社会で評価されるようになるには、
日本の「芸術業界」がもっと大人にならないといけないと考えて、
そのための発信というか啓蒙を、著作などを通じて行っているんだなと思います。

私自身、仕事でいろんあ組織の人たちとかかわりを持たせてもらっていますが、
きちんと商売をやっている会社さんは、新しく作ったものを「試作品」と表現します。
売上規模も小さく利益も出ていないようなところや、趣味のグループの延長線のような
人たちほど、すぐに「新商品作りました!」と口にします。
「どれぐらい売れてるんですか?」と質問すると「これから売るんです」というような返答。
「商品は、商いが立ってから初めて『商品』になるんだよ・・・・」と心の中で思ってしまいます。

「この品物をこの値段でなら買ってもいいよ」と、誰かが思ってくれて初めて商売が成り立つんだし
芸術作品も、きっと、そこで初めて「作品」として一人前になるのじゃないかなと思います。
著者の主張は、私たち一般人に対しても「仕事をなめちゃだめだよ」と諭してくれていると感じ
もっと真摯に自分の仕事に向き合わないと!と再認識させられます。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  村上隆 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『暴走する「偽」環境ビジネス』
- 2022/04/27(Wed) -
武田邦彦 『暴走する「偽」環境ビジネス』(ベスト新書)、読了。

久々の武田センセイ。
参院選に出馬するってニュースになってましたが、
ほんとに出るんですかねぇ?
その影響でメディア出演がなくなったので、お見掛けしなくなっちゃいましたねー。

著者の主張は、基本的に世の中で常識としてまかり通っていることに
「それは違う!」と噛みつくことが多いですが、
噛みつく相手が「環境問題」とか「男女同権」とか、
いわゆる意識高い系の人々が推している社会問題であることが多いので、
必要以上に炎上している印象があります。
まぁ、戦術として著者が極端な物言いをしている面もあるとは思いますが。

そして、そういう意識高い系のテーマは、
一見、自然科学的なもののように見えつつ、本質部分は政治的なものだったりしており、
その政治的な利害関係に対して、自然科学者の立場で斬り込んでいくから
面白い視点だなと思うことが多いです。

自然科学的に著者の主張がどこまで正しいのかは分かりませんが、
いわゆる世の中で「常識」とされていることに対して
まったく違った角度から論点を投げかけてくれるので、勉強になります。

温暖化問題は、国際社会においては、経済の第一線から取り残された欧州勢が
米国や中国、ついでに日本らの足を止めるために張った罠と
国連関係機関の「先進国から発展途上国への富の配分」みたいな発想とが
絶妙にマッチしたために、一気に大きな国際問題に祀り上げられたのかなと感じてます。

さらに各国内では、環境対策という名目で、国の予算が確保され、学術予算も優先され、
民間企業は国の政策に従って予算を組んでいくことで、大きな利権構造が生まれており、
ある種、関係産業にお金を回すための経済的な政策なのではないかと思ってます。
産業全般に枷を嵌めることとによるマイナスと、環境関連産業が成長するプラスと比較し、
米国はマイナスの方が大きいと判断したから京都議定書を批准せず、
特定関連産業が成長することで経済全体の成長に寄与するなら・・・・と考えたのが
日本政府なのかなと。
ピュアに「地球環境のために」という判断ではやってないと思うんですよね・・・・・穿ちすぎ?

環境問題とかは、知見や分析として正しい、正しくないという議論よりも、
「地球環境はどうあるべき」「私たちの生活はどうあるべき」という価値観の戦いになるから
正直、どこまで行っても決着はつかないですよね。
考えるのが面倒になったら、「温暖化はダメ!」「省エネしよう!」という方に
とりあえず乗っかっておけば、世の中一般からは批判されないですから、
思考停止したくなりますよねー。

こういう論点を、メディアで堂々と発言する著者がメディアに出られなくなったのは
マイナスの影響の方が大きいのではないかと思うところもありますが、
こんな人が環境庁長官とかになったら、議論が紛糾して超面白そう!と
無責任な想像をしてしまいました(苦笑)。
ま、参政党なら大臣は関係ないか・・・・。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  武田邦彦 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『知的ストレッチ入門』
- 2022/04/26(Tue) -
日垣隆 『知的ストレッチ入門』(大和書房)、読了。

著者の本は何作か読みましたが、
まだイメージが私の中で確立できていないです。
時々、生物学者の日高敏隆氏とごっちゃになってしまったり(苦笑)。

で、本作ですが、哲学的なお話の入門書かな?と思ったら、
結構、テクニック論的なところもあり、
どうやって知の本質に近づくかという視点よりも、
どうやってホワイトカラー的な仕事の生産性を上げるかという視点の方が
強めに出ている感じでした。

ちょっと毒舌なところはありますが、言っていることはシンプルな話で
納得できるところが多かったです。
具体的にここが個性!と思える部分が弱かったかなと。

悪くはないけど、ちょっと印象がぼんやりしてしまいました。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  日垣隆 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『皇室へのソボクなギモン』
- 2022/04/25(Mon) -
竹田恒泰、辛酸なめ子 『皇室へのソボクなギモン』(扶桑社文庫)、読了。

明治天皇の玄孫と、皇室ウォッチャーのエッセイストの組み合わせなので
軽い本だろうなとは予想していましたが、想定以上に内容が薄くてガッカリ。

辛酸なめ子さんが紀宮様のファンで、そこから皇室ウォッチャーになったというのは
以前に読んだエッセイで知っていたのですが、皇室への敬意は持っているのでしょうが、
彼女の場合、基本的に芸能人を見るようなまなざしで皇族を見ているので、
本作における質問も、下世話なものが多いというか、そんなこと知ってどうするの?という
あんまり目的が理解できない質問が多かったです。

「普段は何を着ているの?」とか、「どんなご飯を食べているの?」とか
まぁ、皇室に関する対談の入り口部分で、会話の場を温めるために質問するというなら
それは理解できるのですが、延々こんなレベルの質問が繰り返され、竹田氏からは
「それは分かりませんが・・・・・」という回答が頻出するのは残念です。

竹田氏は、旧皇族の家に生まれているので、先日のブルデューの分析で言うと
「身体化された文化資本」として皇族らしいふるまいを子供の頃から躾けられていると思います。
生まれた時には実家は皇族ではなくなっていたとはいえ、
やはり代々受け継がれてきた家の文化というものがあるでしょうし、
皇族らしいふるまいを身に付けることが自分のブランド化にも役立つのですから。

しかし、では、現在の皇室と日常的に密接な関係にあるかというと、
そりゃ一般人よりは皇族の方と近しい関係に居るでしょうし、お会いになる機会もあると思いますが
かといって、ふらっと皇居に入れるわけではなく、やっぱり一民間人という扱いだと思います。
だから、今の天皇家の方々がどんな日常生活を送られているのかということを
見聞する機会はほぼないと思われ、そんな人に向けて辛酸嬢がミーハーな質問を
ぶつけるというのは、企画倒れな気がします。これは出版社が悪い。

竹田氏は当然、天皇家や皇室についての深い知識をお持ちですが、
それは自ら勉強して得られた「制度化された文化資本」に近いのではないかと推察します。
そういう点で、旧皇族の家系としての知識というよりは、天皇制度研究者、
天皇制度の広報者としての立場で獲得した情報・技術体系だと思います。

だから、竹田氏は、こんなミーハーな書物に関わっていないで、
もっと深い考察を世に送り出す仕事をしてほしいと思います。
その際に、世論を沸騰させたり議論を巻き起こしたりするために
意図的に過激な物言いをするのは、戦術としては、まぁ理解できるので、
地上波や保守系チャンネルでの竹田氏のブラックジョークは一定水準までは
ありだと思いますが、こういう軽いだけの本は、他の皇室ウォッチャーというポジションの
芸能ネタとして皇室ネタを扱っている人々に任せてしまえばよいのに・・・・と思いました。




にほんブログ村 本ブログへ






この記事のURL |  竹田恒泰 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『街場の現代思想』
- 2022/04/24(Sun) -
内田樹 『街場の現代思想』(文春文庫)、読了。

第一章「文化資本主義の時代」が抜群に面白かったです。
「文化資本」「階級と階層の違い」という視点を、主にブルデューの構築した概念で
ガンガン整理していくのですが、切れ味が良い言説で興味深かったです。

以前、ブルデューの著作にはチャレンジしましたが、
難解すぎて付いていけず、誰か解説してくれる人を求めていたのですが、
内田センセは、やっぱりフランス現代思想の専門家なので適任ですね。
しかも、ちょっと毒を盛りながら解説できるので、読んでいて楽しい(笑)。

一方、第3章というか、分量的にはメイン企画的な「街場の常識」のパートは、
講義風の体裁をとって、誰かからの質問に著者が回答するという構成になっているため
なんだか表面的な話で終わってしまってように思えて、イマイチでした。
質問から、あんまり深まりがないまま終わってしまうと言いますか・・・・。

文量制限のせいかもしれませんが、質問に対して、ちょっと目先の違う別の切り口を立てて
別視点から解説をして話を締めてしまうスタイルが多く、
その目的は「もっと高次の視点から世の中を眺めよ」という意味だと思うのですが、
ちょっと論点ずらしで終えてしまっているような印象を受けました。
こちらは、もうちょっと丁寧に述べてほしかったなというところです。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  内田樹 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか』
- 2022/04/23(Sat) -
北野武 『新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか』(幻冬舎文庫)、読了。

いわゆる「道徳」というものに、毒舌をぶっ込んでいるのかと期待して買ってきたのですが、
そんなに踏み込んで発言してないような、なんだか表層的なような印象でイマイチでした。

冒頭で、「道徳の教科書」という表現が出てくるので、
いわゆる小学校の授業としての「道徳」に対する物言いだと定義しました。
(文書内で「道徳」の明確な定義がないので、とりあえずそのように定義)

正直、小学校での道徳の授業って、全然記憶がないんですよねー。
時間割に「道徳」っていうコマがあったのは覚えているのですが、
先生が何を話していたか、もしくは、どんな雰囲気の授業だったか
全く記憶がないんですよね。
一体、何やってたんだろう?というぐらい。
もしくは、道徳の授業なんて名前だけで、都度都度、別の内容に割り振られていたのかしら?

もし、自分が小学校で受けた道徳の授業が、「つまらなかった」とか「きれいごとばかりだった」とか
何かしらの感想を持っていたら、著者の文章も毒舌として楽しめたのかもしれませんが、
著者が批判している対象に対する私自身の印象があまりにぼんやりしすぎてて、
「何をそんなに一生懸命批判しているんだろう?」と、正直、理解できないまま終わってしまいました。

まあ、私の小学校時代なんて、今から30年以上前の話なので、
今の小学校ではもっと道徳の授業にウェイトが置かれているのかもしれませんが、
子供が居ない私としては、ピンとこないままでした。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL |  ビートたけし・北野武 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『七人の社長に叱られた!』
- 2022/04/22(Fri) -
金児昭 『七人の社長に叱られた!』(中経文庫)、読了。

久々に金児さんの本。
いつもの会計解説というよりも、ビジネスマンとして学んできたことを
自らの失敗エピソードを軸に語っていそうだったので興味津々で買ってきました。

著者が新卒で入社し常務取締役になるまで勤めた信越化学工業において
歴代の社長からどんなことを叱られ、どんなことを学んだのか、
エピソード紹介だけでなく、社長側の意図の解説も分かりやすく解説されていて
とても面白い一冊でした。

どの叱られエピソードも、基本的に、組織で働く者としての心構えのようなところを諭すような内容で、
著者は若い時から上に登っていく人間として社長からも期待されていたんだろうなと
そんな風に感じます。

そして、もう一つ興味深いのは、社長ごとに叱るスタイル、つまりは部下を教育するスタイルが
それぞれ異なっているところがクリアに見えてくるところです。
ドーンとまっすぐに叱る社長、はんなり柔らかく気づかせる社長、自ら範を示す社長、
これぐらい特徴がはっきりしている社長の方が部下としては仕えやすいですよね。

信越化学工業という会社の話は、著者の本でしか触れるきっかけがないのですが、
この会社の組織論とか読んでみたいです。




にほんブログ村 本ブログへ


この記事のURL |  金児昭 | CM(0) | TB(0) | ▲ top
『出世する人は人事評価を気にしない』
- 2022/04/20(Wed) -
平康慶浩 『出世する人は人事評価を気にしない』(日経プレミアシリーズ)、読了。

まだ会社勤めをしていたころ、勤め先の人事担当役員さんは結構若手を飲み会に誘ってくれる方で
人事担当役員と、部長と私で、池袋駅の構内を飲み屋に向けて歩いてました。
地下道の本屋のショーウィンドウに本作のポスターがデカデカと貼られてて、
3人とも目に入って一瞬会話が止まったのですが、
人事担当役員から「あれ、どうよ、どうよ!」と冗談交じりにネタ振りしてもらい笑い合った思い出が。

その後、結局買うことはなく、その飲み会から15年ぐらい経った今になって
100円で見つけたので買ってみました。

タイトルから、人事評価を気にしない側のマインドセットの話かと思いきや、
人事評価をする側がどういう視点で考えているかという話で、
結局は、人事評価を気にする人に向けて書かれた本でした(苦笑)。

ま、でも、なんとなく肌感で得ていたことを
言語化してもらったような感じがして、良い頭の整理にはなりました。

私は、会社員時代、半期ごとに下される人事評価にはそれほど関心がなく、
「設定された目標に従って、上司の指導を仰ぎ、同僚と協力し、成果をちゃんと出したら
 それなりの評価になるでしょ~」と割り切っていたようなところがありました。
ただし、係長昇進試験とか、課長昇進試験とか、業界的に必須の資格取得とか
もしくは必須じゃないけど加点される資格取得とか、そういう要所要所では
かなり真剣に成果を出すことを最優先に取り組んできました。

なので、私は要領よく人事評価を気にするタイプかなと思ってます。
そういう人って、ヒラから係長相当になり、課長相当になったら
要領よく何を求められているか体感的に把握しているように思います。
というか、体感的に把握できずに、本作を読んで頭で考えてようやく理解する人は
やっぱり後塵を拝さざるを得ないかなと思ってしまいます。

まぁ、私は、ずーっと部長や役員が振ってくる特定課題の対応要員で
遊軍的な動きをしていたので、部下を持ったことがなく、
人事評価をされる立場としては恵まれていたところもあるので
あんまり人事評価の仕組みについて大きなことは言えませんが・・・・。
課長がどう評価していたかに関係なく、役員がどう評価してくれるかが肝だったので。

結局、サラリーマン家業においては、要領の良さと運が最重要な気がします。
運が巡ってきたときに、どう要領よく立ち回るか・・・・・みたいな。
もうサラリーマンじゃなくなってしまったので、私が語れるのは課長相当ランクまでの話なのですが
もしかすると部長ランクに上がるのに無意識のうちに限界を感じてたから
脱サラしたのかもしれませんね。

コロナ禍で勤めていた会社にも2年以上お邪魔できていないですが、
そろそろ近況報告とご機嫌伺いに上京したいなぁ。




にほんブログ村 本ブログへ

この記事のURL | | CM(0) | TB(0) | ▲ top
| メイン | 次ページ