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『シートン動物記1』
- 2020/08/07(Fri) -
アーネスト・トムソン・シートン 『シートン動物記1』(青い鳥文庫)、再読。

実家で読む本がなくなり、本棚をごそごそしてて見つけました。
多分、祖父が買ってくれた本だったように思います。
小学生の頃に読んだのかな。
あんまり記憶にないけれど(苦笑)。

祖父は、「オオカミ王ロボ」の話が大好きで、
本作以外にも実家の本棚にロボの本があったことを覚えています。
そして、弱ってたり怪我をしてたりで拾ってきた犬の名前は、代々ロボでした。
初代ロボはめちゃめちゃ頭が良くて、まさにロボっぽかったらしいのですが(わたくし3歳ぐらいで記憶薄)、
2代目は野良犬気質で短気だったので私は苦手でした(苦笑)。

「初代ロボは、あんたがどれだけ乱暴に触っても全然怒らなかったし、あんたのことを見守ってたわ」
なーんて父母に言われたら、初代ロボの断片的な記憶しかない私は、
「今、初代ロボに会いたい!」と羨ましい気持ちになります。

さてさて、物語の方のロボですが、やっぱり魅力的ですねぇ。
食べないのに羊を食い殺したりして無駄に反抗的なところもありますが、
自分の能力を過信せずに、人間が来たらすぐに逃げることに徹するところなど
合理的に頭が良いなと感じます。

妻のブランカが、ちょっとやらかしてしまったという展開なのですが、
これはもう、夫婦ですから、運命共同体ですね。残念だけど仕方なし。

最後の解説を読んだら、シートン動物記は創作だと書いてあり、それにビックリ。
てっきり実話を作品にするために多少演出したものだと思っていたので。
まぁ、でも、ロボそのものが居たと思うよりも、
様々なオオカミの頭の良いエピソードを統合して生まれたのがロボだと思った方が夢があるのかな。

本作では、ロボの話以外にも、クマの話やウサギの話も収録されていますが
正直、ロボほどには魅力を感じられませんでした。
小学生の時に本作は読んでいるはずですが、シートンにハマったという記憶がないので、
ロボ以外に気になる作品が無かったということなのでしょうね。




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『ゴールド・フィッシュ』
- 2020/08/06(Thu) -
森絵都 『ゴールド・フィッシュ』(角川文庫)、読了。

手軽に読めそうだなという程度で買ってきたのですが、
『リズム』の2年後を描いた続編という扱いだそうで、
「えっ、『リズム』ってどんな話だったっけ???」と混乱しつつも読み始めてしまいました。

結果から言いますと、『リズム』の内容は全く思い出せなかったのですが、
本作単独で読んでも十分に面白かったです。

主人公は女子中学生。
高校受験を前にして、大好きないとこの真ちゃんが、バンドを解散して音信不通という事態に陥り
ここで受験どころではなくなって地に足つかなくなっちゃうほど慌てちゃうのかと思いきや
真ちゃんのことを思わなくて済むように受験勉強にのめり込むという
なんだか分からない展開をしていきます。

理屈は良く分からないけど、でも、こんな逃げ方もあるのかもねと思えてしまう感覚。
中学3年生という、捉えどころのない年代を、上手く表現しているのかなと思いました。

さゆき、真ちゃん、テツの3人の関係も、誰かが突出して大人びてるとかではなく
それぞれがそれれぞれに少し大人の目を持ち始めて、互いに気配りできるようになっているという
その姿が清々しかったです。




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『理解という名の愛がほしい。』
- 2020/08/05(Wed) -
山田ズーニー 『理解という名の愛がほしい。』(河出文庫)、読了。

先日1冊読んだので、著者の作風がどんなものか分かった上での読書となり、
今回はじっくり腹を据えて読むことができました。

冒頭の「連鎖」というタイトルの文章。
悪意の連鎖を母に向けてしまったが、その母は悪意を周囲に連鎖されることなく・・・・・
という内容の文書でしたが、いきなりグイっと掴まれる感じでした。

悪意の連鎖という事象についても興味深かったですが、
それ以上に、自分と母との間の関係性が変わってしまいそうなぐらいの影響がありそうな
大きな出来事を赤裸々に文章に書いて、読者に開示できることがすごいな、
さすが物書きは自分の人生に対する覚悟が違うなと思ったんです。

ところが、後半の文章の中で、この「連鎖」という文章を書いてから
読者が見られる状態になるまでの間の、編集者とのやり取りの過程を読んだら、
ものすごく著者自身葛藤を感じていたようで、あぁ、鉄人なのではなく生身の人間なんだなと
共感を覚えました。

この人は、1行1行の文章に自分の思いを乗せようと
必死になって文章を書き、削り、加え、飾り、削ぎ、という作業を重ねてるんだろうなと
その真摯な姿勢が伝わってきます。

前回著作を読んだ時は、本人の人生の転機である退社について直接的な描写が無かったので
肝心なところがぼやかされているような印象を抱いてしまったのですが、
本作では同様に具体的な記述はぼやかされてても、モヤモヤを感じずに素直に読めました。

それは、具体的に起きた出来事はあくまで思考のきっかけに過ぎず本質的な意味合いはなく、
その出来事の後に、自分は何を考えたのかという思考の内容が重要なのだということを
私自身が読みながら納得していたのかなと思います。

ほぼ日読者の方とのメールのやりとりも、
著者の目線とは違う角度から意見が入ってきて、より著作の世界観が広がっているように思いました。

重たい思考を描いたまじめな文章なので、いつでも気楽に読める著作ではないですが、
気合を入れて読むと、その分、得るものがある文章を書く人だと思います。




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『橋本治のかけこみ人生相談』
- 2020/08/04(Tue) -
橋本治 『橋本治のかけこみ人生相談』(幻冬舎文庫)、読了。

橋本治氏の著作は、ちょっと苦手意識があったのですが、
本作は非常に面白く読みました。

タイトル通り、読者の人生相談に著者が回答しているのですが、
相談者の心情に表面的には配慮しているような言葉遣いをしていますが、
その実は遠慮なしにズバッと切り込んでおり、本質をえぐるような回答ばかりです。

要約すると、考えが足りないとか、自分の気持ちが整理できていないとか、逃げているとか。
岡田斗司夫氏によるサイコパス人生相談と同じ匂いを感じます(爆)。

正直、「こんな幼稚なことをなんで橋本治氏(はたまた岡田斗司夫氏)に質問するんだよ~」と
呆れてしまう質問が多いのですが、それを見事なまでにぶった斬ってくれるので、
変な爽快感が得られます(笑)。

本作を読んでいて最初に感じたのは、「なんで自分に関する質問はくだらないことが多いのに、
家族に関する質問はまじめに考え抜かれた悩みのような印象を受けるのだろう?」ということでした。
家族とはいえ他人のことだと客観視できるのかな?と最初は思っていたのですが、
いくつかの質問を読んでいて考え方が変わりました。
自分のことを質問する人と、家族のことを質問する人は違う人種なのだなと(苦笑)。

家族のことで悩みぬいている人は、自分自身の悩みであれば自分で考え抜いて自己解決する力を
持っていそうな気がします。一方で、自分のことを質問してくる人は、近視眼的で、仮に家族に問題を
抱える人がいても、そのことをわざわざ他人に相談するようなことはしなさそうだなと。

そういう意味では、いろんな人間がいるんだなということを知り、また人間の分類方法の一つを
思い至ったので、良い読書経験となりました。

自分自身は、橋本治氏のように、問題の本質を見抜ける観察力と洞察力と思考力を身につけたいなと
切に感じるものとなりました。




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『結果を出すリーダーはみな非情である』
- 2020/08/03(Mon) -
冨山和彦 『結果を出すリーダーはみな非情である』(日経ビジネス人文庫)、読了。

著者のことは知らなかったのですが、タイトルが面白そうだったので買ってみました。

結果、当たり!

産業再生機構のCOOを務めていたという経歴から、
ダメな組織もたくさん見てきた、そして、その中から復活した組織も見てきた著者ならではの
実地の経験から獲得した言葉が並んでおり、とても勉強になりました。

特に、自分自身、先週は取引先の大トラブルに巻き込まれ、
組織を預かる身として決断を下さねばならないシーンが多々あったので
著者の言葉は自分の実感を重ねて読むことができました。

そういう自分の読書タイミングの件を除いても、
かなり詳しくビジネスシーンを描いたうえでどういう決断をすべきか、
また決断に至るために経るべき思考プロセスなどが具体的に示されており、
とても納得性、共感性の高い内容でした。

1つ1つの著者の言葉をかみしめて読んでいたので、
5日間近く読み通すのにかかってしまいましたが、得るものが多い読書でした。




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『一橋ビジネスレビュー2019秋』
- 2020/08/01(Sat) -
『一橋ビジネスレビュー2019秋』、通読。

今日、仕事中に刃物でズバッと指を切ってしまい、
傷口から血があふれ出てきたので、傷口を心臓より上にしてタオルを巻いてぎゅっと握りしめて止血。
それでも簡単に止まらないので、30分止血ターイム。

で、その間にやることないので、手元にあった本誌を読んでました。

が、特集が「未来洞察と経営」。
このコロナ禍で1週間先の状況も見通せない中で読む特集ではなかったです。
完全に読むべき本のチョイスミス。

それにしても、コロナ、どうなっちゃうんでしょうかね。
いずれインフルエンザのように共存していくというか、当たり前に存在する病気になっていくような気がしますが
今の大混乱の状態から、共存状態にどうやって移行するのか全然見えてきません。

アフターコロナの姿をバチッと見通せたら、その人は大きなビジネスチャンスをものにできるように思うのですが
視座の転換ってみんながみんな簡単にできるわけではないので、
どれだけ世の中がついてきてくれるかもわかりませんね。

特集は全然刺さってこなかたのですが、
連載の「全員経営のブランドマネジメント」は、今回も勉強になりました。




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