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『もの思う葦』
- 2020/06/04(Thu) -
太宰治 『もの思う葦』(角川文庫クラシックス)、読了。

先日、太宰治について熱く語った本を読んだので
ブックオフで本作を見つけて、なんとなく買ってきました。

エッセイ、アフォリズム集ということですが、
作家としての思いのたけを語りつくしているというか、言いたいことをとにかく書いているというか、
情念の塊のような本でした。

普段、私は、太宰文学のリズム感なりカラッとした部分が好きなのですが、
本作の文章は思いがそのまま出てきてしまっていて、読みにくいと感じてしまいました。
私も仕事の合間とかに余裕のない読み方をしていたので、あんまり頭に入ってこなかった感じが。

反対に、小説作品の文章は、練りに練られたものなんだなぁと思い至りました。
細かいところまで神経を配って書いているのだろうなと。

本作の中で太宰が語っている言葉は、
太宰ファンにとっては太宰の頭の中が分かるので、とても興味深いものかと思いますが、
私には、まだ読むのは早かったかなと思います。
もう少し太宰作品を読んで、私の中に太宰像がある程度出来上がってから読んだほうが面白そうです。

最後、志賀直哉にえらい噛みついてて、やんちゃな大人なんだなと思いました(苦笑)。
志賀氏側は何か反論したのでしょうかね?気になります。





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『ザーッと降って、からりと晴れて』
- 2020/06/02(Tue) -
秦建日子 『ザーッと降って、からりと晴れて』(河出文庫)、読了。

タイトルと表紙絵の雰囲気から、軽めの恋愛ものなのかなと思い、
裏表紙に連作集とあったので、手軽に読めるだろうと手に取りました。

ところが、文章はポップなのですが、内容は行き詰った人生を変えられないだろうかと
もがく人々の姿を描いており、じっくり面白く読みました。

しかも、人生を変える転機のキーワードとして登場してくるのが「ニューカレドニア」(笑)。
私、たぶん、人生で口にしたことは数回しかないような言葉です。
会社の同期が新婚旅行で行ったので、そのときに何度か同期同士で話したような。

そんな、発語することが珍しい言葉で、短編を連作に積み上げていくという
その発想というか、勇気にびっくり。
各短編の登場人物たちはところどころで繋がっているのですが、
ドラマ脚本家の卵さんの話では、サスペンス脚本の中の登場人物に
いきなり「ニューカレドニア!」と叫ばせる剛腕ぶり(苦笑)。
逆にあっぱれですわ。

結構、当事者にとっては苦しい人間関係なり逆境に困っている様子が描かれていますが、
最後は前向きに終わる気持ちの良い話でした。
それまでがどんなにイジイジした人生でも、自分の判断で人生を「えいやっ!」と
変えることができる決断力を持つ人間は、清々しいですね。




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『大人のいない国』
- 2020/06/01(Mon) -
鷲田清一、内田樹 『大人のいない国』(文春文庫)、読了。

内田センセの対談本のようだったので買ってみました。
お相手の鷲田先生のことは存じあげなかったのですが、
Wikiで見たら、かなり著作数も多いようで、私が浅学だということですね。
あんまり哲学に興味ないもので、すみません・・・。

そして、お二人の対談で、内田センセが自分の専門分野について「文学研究」と言っており、
「あ、文学者だったのか!」と変な驚きも(苦笑)。
社会に関する考察をたくさん発信しているので、
私の中では社会学者的な位置づけ(フランス現代思想)だったのですが、
確かにWikiを見ると「フランス文学者」となっており、文学よりなのかぁと今更気づきました。

正直、本職に関する著作はあんまり読んでいないので、
エッセイというかブログを本にしたものばかり読んだ感想としては
社会にモノ申すセンセイという位置づけで、実は何をきっかけに言論界に出てきた人なのか
良く分かっていません。

そして、Wikiには、「立憲民主党パートナー」と書かれており、
「おー、そういうことなのか!」と変に腹落ち。

昔から、日本社会の考察や日本人の分析は納得できるのに、
なんで個々の政策への賛否は共感できないんだろう?と思ってましたが、
立民支持なら、私は納得できなくて当たり前だなぁと、そこは納得。
アベノマスクでも強烈に皮肉ってYahooニュースになってましたが、
批判するだけの意見は苦手です。
コロナに立ち向かう建設的な意見がほしいです。

はぁ、本作の内容に全く触れない乾燥になってしまいましたが、
鷲田センセ、すみません。
対談は政治思想抜きの話だったので、面白かったです。




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