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『政権力』
- 2019/10/31(Thu) -
三宅久之 『政権力』(青春新書)、読了。

与党と野党では、政治に対する責任感が全然違いますよね。
国家の長期戦略を見据えて政策を考える与党と
とにかく反対して自己アピールに努める野党。

今の野党はしょうもないから・・・・・・と言ってしまえばそれまでですが、
国会での議論の無意味さにはガッカリします。

本作では、民主党政権が誕生する直前の政局に際して
過去の政権を振り返るという構成になっていますが、
今のような残念な野党しか出てこないなら、自民党内で派閥争いをしていた時の方が
政治を真剣に議論していたのではないかと思えてしまうほどです。

毎日新聞社の政治記者として、またフリーの政治評論家として
大物政治家の傍で政局を見てきた著者が語る裏側は読海深かったですが、
ちょっとアチコチに話が飛び過ぎかなと。

歴代首相がどんな政権運営をしてきたかという個人名に紐づく評価が面白かったのですが、
それで一冊作れるぐらい深掘りしてほしかったなと思いました。

政権力とは何ぞや・・・・と定義を著者自身が語るよりも、
実際の首相がどんな政権運営をしてきたか具体的に描写することで
政権力の内情を見せた方が伝わるものが多かったのではないかなと思いました。

著者による、歴代首相の政権運営評価、
是非とも民主党政権そして現在の安倍政権に対する評価も読んでみたかったです。




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『Y』
- 2019/10/30(Wed) -
佐藤正午 『Y』(ハルキ文庫)、読了。

ずーっと積読になっていた本作を手に取りました。
著者の作品はなんと10年ぶりです。

物語は、主人公のもとに「高校の時の親友」を名乗る男から電話がかかってくるところから始まります。
主人公は、男の名前を聞いても思い出せないような状況で、
「宗教の勧誘か?」と思ってしまう始末。
電話口で、その男はあれこれ話しますが、何とも要領を得ない話で・・・・・。

最初に感じたのは、「佐藤正午って、こんなに読みにくい文章だったっけ?」ということ(苦笑)。
ものすごく、持って回った言い方をして、読んでいてイライラしてしまいます。
そして、本文だけでなく、会話文もそんな感じなので、
「こんな話し方する人間いないよ!」と思ってしまいました。

まぁ、前に読んだ本の感想でも、文章が読みにくいと書いていたので、
そういうこともあって、間が10年も空いてしまったのでしょうね。

肝心の話の方ですが、タイムスリップもので、
大きな電車の事故に巻き込まれた人々の間の関係を軸に描いているのですが、
タイムスリップできる能力で電車事故の直前に戻って、
自分の知っている人たちを事故に巻き込まれないように電車から降ろしたい!と奮闘・・・・。
って、なんで、事故そのものが起きないようにしようという方向に考えないのか
理解できませんでした。

自分の知り合いだけ助かったら良いなんて、
その後毎年慰霊式典に出て、遺族や被害者同士で悲しみを共有してきたのなら
そんな考え方は芽生えないと思うのですが。

持って回った会話も自分勝手なら、
行動の志向も自分勝手で、共感できる人物が1人も登場してこないので、
最後は読み飛ばす形になってしまいました。

佐藤正午作品は、これにて終了かな。




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『世界一わかりやすいランチェスター戦略の授業』
- 2019/10/29(Tue) -
福永雅文 『世界一わかりやすいランチェスター戦略の授業』(かんき出版)、読了。

ランチェスター戦略について、勉強しなければ・・・・と思っていたのに
結局、仕事が変わったりして、そのまま放置状態になっていました。

で、今になって、思い出したので本を読んでみました。
もう、「シェア」という概念があまり影響しない仕事なんですけどね(苦笑)。

コンサルタントの叔父に、営業企画部に異動した甥が指導を受けるという対話形式で話は進み、
それぞれ簡潔な解説ページが付きますが、
タイトルの通り、非常に分かりやすい内容にまとまっていました。

それまで私も、ネットの記事とか、ビジネス書の中で、断片的にランチェスター戦略の
内容を聞きかじっていた状態でしたが、本作を読んで、ようやくすべてが繋がり、
全体像が立ち上がってきたような感覚になりました。

対話形式で進んでいくため、実際に営業企画部の立場で困っているであろうシチュエーションに沿った
しかも初歩から教えてもらえるような流れになっていて、実際に現場で戦略を練らなければいけない
サラリーマンにとっては理解しやすいものになっていると思います。

さらに、図でも解説が行われているのですが、その図が分かりやすいです。
無駄なく本質を絵に落とし込んでいるので、P46~47の「ランチェスター戦略の全体像」という図を
見ただけで、「お、この本は上手く解説してくれそうだ」とピンとくるようになってます。

10年前、会社の中期経営計画を自分が作っている時に、
この本を読んでいたらなぁ・・・・と後悔すら感じてしまう良書でした。




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『BtoBマーケティング&セールス大全』
- 2019/10/28(Mon) -
岩本俊幸 『BtoBマーケティング&セールス大全』(同文館出版)、通読。

メーカーが世の中に自社製品を出していこうとすると
直売で買ってもらえるケースはまだまだ少なく、
商売のベースは小売業への卸だと思います。

ただ、これまで卸向けにどんな営業をすればよいかという観点に絞って書かれた本を読んだことがなく、
本作のタイトルから、その手の勉強ができるかな?と思い手に取ったのですが、
残念ながら、企業がユーザーとなる製品の売り込み方というような面が強く、
あまり目的に合致したものは得られませんでした。

それ以上に、そもそものBtoBの本としても、
ちょっと内容が薄いというか、総花的な話にとどまっていて
新しい発見がありませんでした。

位置づけとしては、初歩の初歩という感じの入門書でしょうかね。




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『新あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』
- 2019/10/27(Sun) -
戸田覚 『新あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』(ダイヤモンド社)、読了。

図書館で時間つぶしにビジネス系の本棚を回って見つけた本。
「ナマ企画書って何?」と思って手に取ったのですが、
まさに社内で企画を通すために使われた企画書そのものという意味でした。

冒頭に登場するのは、カルビーの「jagabee」。
どういう調査をして、どのようなターゲットを設定したのか、
実際の企画書のページを見せて解説しています。
単純に、企業の内部文書をこのような本に掲載する許可を取っていることが凄いと感じました。

もちろん、全ページを見せているわけではありませんし、
掲載されているページでも黒塗りの部分はありますが、
しかし、企画書ってどっぷり社風が出るものだと思うので、見ていて面白かったです。

この本を、企画書を書くためのハウツー本だと思って手に取った人には
各企画書の断片的な情報しか出てこないので、ガッカリするかもしれませんが、
どういう着眼点で企画を練り上げていったのかという点では、様々な事例が読めて面白かったです。

この手の取材モノになると、どうしても著者の得意な業界とかに偏ってしまうと思うのですが、
本作では、大手食品会社から新興IT企業、サービス業から製造中堅企業というように
様々な業界が登場してきたのも面白かったです。

6年前の本ですが、知らないサービスや商品もあったりして、
6年経つだけで消えてしまうヒット商品という状況に、
時代の流れの速さを痛感しました。




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『死の海』
- 2019/10/26(Sat) -
後藤宏行 『死の海』(洋泉社)、読了。

三重県津市の海岸で昭和30年に起きた女子中学生36人の溺死事故。
私の実家から徒歩で行けるような距離の中河原海岸ですが、
遊泳禁止ということもあり、浜辺に降りたことはありません。
道路の橋の上から見たことがあるという程度の場所です。

この溺死事故を知ったのは、実は数年前で、たまたまネットサーフィン中に見かけた怪談記事でした。
女子中学生が36人も一度に溺死する事故で、防空頭巾の亡霊が足を引っ張ったというような
怪談話だったのですが、その舞台が地元の津市だったので、とても驚いた記憶があります。

子供の頃に、そんな話を耳にした記憶がないので、
津市民の中では、触れてはいけない話のようになっていたのかなと思います。
これがもし「時々海難事故が起きる海岸」とか「数人が一度に亡くなった事故」とかだったら
子供に対して、「あそこはこういう事故が起きたことがあるから、危ない海なんだよ」というような
教育をしたと思うのですが、36人というあまりにも悲惨な事故だったために、
大人も子供の教育に使えるような題材ではないと自粛したのかなと思いました。

今回、この事故について時間をかけて取材をした本作が出版されたことで、
市内の書店に積まれ、新聞でも書評が載り、親が早速買ってきました。
そして初めて、親と、この事故の話をすることができました。
当時、父親は小学校に上がる前で、なんとなく事故で世間が騒いでいたことは記憶にあるそうです。
ただ、父親にとっては大きな事故・災害というと、その後に起きた伊勢湾台風の被害の
インパクトが大きく、中河原海岸の事故のことは、その後あまり思い出すことがなかったようです。

本作では、事故そのものの発生原因について、裁判記録をもとに事実に基づき解明しようと
努力しており、一方で、怪談話がなぜ生まれ、そして全国にまで広がり、いまだに多くの人に
読まれるようなものになったのかという側面も、同じくらい力を入れて取材しています。

この大量溺死事故と、戦争末期の津市の大空襲とが結び付けられ、
怪談話ができていった経緯と、その必然性について答えを求めようとしており、
非常に読みごたえがありました。

単に怪談話として面白いから広がったということではなく、
津市民が怪談話に昇華させてしまうことを求めていたという解説は、
本質をついているのではないかと思いました。
子供の頃に、私が、この事故の話を聞いたことがなかったという事実に照らしても、
津市民とこの事故との複雑な関係が見て取れ、著者の推論は説得力がありました。

著者は自身の肩書を、おちゃめに「現象学的ゴーストハンター」と名乗ってますが、
その言葉から受ける軽さとは異なり、しっかりとした取材で、心霊とかではなく
事実と人間の心情に即して本作をまとめている力作だと思います。

読む手が止められない、面白い本でした。




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『仮説力』
- 2019/10/25(Fri) -
竹内薫 『仮説力』(日本実業出版社)、読了。

あんまり深く考えずにタイトルだけ見て買ってきたので
ビジネス書だと思い込んでいたのですが、著者名をみたら竹内薫氏で、
サイエンス寄りのお話が多かったです。
目論見と違う読書となりましたが、これはこれで面白かったです。

ただ、「仮説力」と大きく銘打ってる割には
いまいち仮説力そのものの説明が弱いように思えました。
それよりも、科学的思考方法とはどういうことなのかということを
様々な課題事例をもとに解説しているところに目が行きました。

わたしは、大学は文系でしたが、比較的数字には強いつもりで、
数学のテストとか得意にしてました。
数学的なクイズも得意な方だと思うので、本作で出てきた課題事例は概ね楽しめながらできたのですが、
最初に引っかかってしまったのは「無限」というもの。

自然数を並べた列、奇数だけを並べた列、偶数だけを並べた列、無限に増やすと
どれが一番数が多くなるのかという課題。
奇数と偶数の総体が自然数だから、自然数は奇数や偶数の倍の数が存在していそうですが、
無限に増えていくから同数とみなせるというもの。
この説明に、「無限だから終わりがないものね」と納得してる自分と、
「でも奇数、偶数、奇数、偶数と自然数の中に交互に出てくるのだから奇数は自然数の半分じゃない?」
と納得できない自分とがいて、モヤモヤしました。
自分の中では解決できずに、スルーして先に進みましたが(苦笑)。

微分、積分とかも苦手だったんですよねー。
テストで点を取らなきゃいけないから、もちろん解き方は覚えて、回答は出せましたが、
なんでこんなことになるのか、腹落ちしてないまま解いてました。
きっと、目の前で表現しきれないこと(=無限とか)を、頭の中で想像して理屈を作ることが
私はものすごく不得意なのだと思います。

だから、化学とか苦手だったんですよね。
化学式とか目に見えないものを式化しても理解できませんでした。

自分の限界を知って、得意分野を伸ばしたり、
不得意分野は代替策を見つけるなりする対応力も必要ですね。




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『バリュープロポジション戦略50の作法』
- 2019/10/24(Thu) -
永井孝尚 『バリュープロポジション戦略50の作法』(オルタナティブ出版)、読了。

図書館で時間つぶしに読んだ本。
特に内容に興味があったというよりは、薄かったので(笑)、空き時間に読み終われそうという
不純な動機で手に取りました。

「バリュープロポジション」とは
「自社だけが持っていて、競合にはない、顧客のニーズに応える価値」と定義されています。
非常にシンプルな戦略ですが、本質に迫っていますし、
また多くの企業が自分本位にプロダクトを押し出してくる状況を思うと、
実行するのに胆力のいる戦略なのだろうなと思います。

薄い冊子で、見開き2ページで1章ずつ。
少ない文章量で、的確に要点を押さえているので読みやすい文章でした。
あとがきを読んだら、最初はBlogで発表された文章だということで、
各章単位で簡潔にまとまっている理由がわかり納得。
具体事例も簡潔に触れられていて、理解が進みます。

この本で学ぶというよりは、これまで学んできたことをこの本で確認するような位置づけに
便利な本だと思います。

著者の本を、別途きちんと一冊読んでみたいなと思います。




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『紙の月』
- 2019/10/23(Wed) -
角田光代 『紙の月』(ハルキ文庫)、読了。

銀行のパート従業員が、横領事件を起こして逃亡。
なぜ、そんなことになってしまったのかを当事者の視点を中心に
関係者何人かの視点も交えながら描いていきます。

時々、ニュースで「女性行員が〇億円を横領」というものが流れますが
いつも「そんなお金をどうやって使うんだろう?なんでそんなにお金が必要なんだろう?」と思ってました。
男の人は、ギャンブルに使った等の理由を聞くと、そうかもなぁ・・・・と思っていたのですが、
女の人はどうにもイメージが付いていませんでした。
男に貢いだという理由がオーソドックスなのかとは思うのですが、
自分が行うギャンブルと違って、どうやったら他人のためにそんなにカネが使えるのかと不思議でした。

で、本作を読んで、あぁ、そういう形でお金を使っていくのかぁ・・・・と何だか非常に納得してしまいました。
このケースがオーソドックスなのかどうかは分かりませんが、
ものすごい説得力をもって迫ってきました。
この人生に共感はしませんが、こういう人生が世の中にはあってしまうのだなぁという。

この主人公をはじめ、旦那といい、友人といい、登場してくる人みんな「見栄っ張り」。
様々なことをカネで計ろうとする人たちばかりです。
私自身、カネに換算するという行為はよくするのですが、
私の場合、気にしているのは「収入」側です。稼ぎの換算。
例えば自分の労働対価は時給いくらぐらいになるのかとか、
30分歩くのと300円払ってバスに10分乗って浮いた20分で仕事するのと
どっちが得かとか・・・・・みみっちい話ですが。

一方、この本に登場してくる人たちは「費用」側で自分を測ります。どれだけ使ったか。
どれだけ高いものを買ったか、どれだけ多くのお金を使ったか。
それって、お金をばらまいているだけで、自分自身の価値にはならないのに、
金払いの良さが自分の価値を規定しているように思ってるんでしょうね。

わたくし、以前は金融機関に勤めていたので、
こういう「費用」側で自分の価値を測る人たちがお客様の中に多数いたと思うのですが、
私を含め貸す側は「収入」で自分の価値を測る人たちがほとんどだと思います。
貸す側と借りる側の溝ってどこまで行っても埋まらないんだろうなと・・・・
当時、私は、住宅ローンや車のローンは理解できても、
なんで金利を払って小口のカネを借りようと思うのか理解できなかったのですが
たぶん、死ぬまで理解できなさそうです。行動原理が違うから。

お金のリテラシーって、ほんとうに大事だと、本作の怖さを通して感じ入りました。




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津まつり 2019
- 2019/10/23(Wed) -
今年も津まつりで手伝いに行っていたのですが、
その後バタバタと忙しく、記事をアップできていませんでした。

が、過去の記事を見てたら、昨年もアップし忘れていたようで
だんだん雑になってきてますね(苦笑)。昨年もちゃんと参加しておりました。

で、今年ですが、初日は台風直撃のため中止。
こりゃ仕方ないですわね。
というか、前夜祭をやってたのがむしろ根性だわ。

で、日曜日は台風一過で良いお天気でした。
風はまだ残ってましたが、多くの人が来場されました。

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商店街のアーケードがなくなって、
雨の日は困るけど、晴れている日は気持ちが良いですね。

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結局、お祭りの最中はバタバタしてて、今年は写真をあまり撮れず。
こちらは、祭りが始まる前に、準備に向かうしゃご馬さんたち。

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この後、ちゃんと回って来てくれましたが、
今年は、唐人さんとしゃご馬が今どこにいるか分かるというアプリが誕生してて、びっくり。
カメラ愛好家さんたちには嬉しいサービスなのかな?
あとは、しゃご馬が怖いお子様とか(笑)。

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あっという間に終わってしまった感のある今年の津まつりでした。


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