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『祭 民族文化の華』
- 2019/08/22(Thu) -
本間久善 『祭 民族文化の華』(日本写真企画)、読了。

調べ物をしに県立図書館へ。
時間が空いたので、民俗文化の棚の前をうろうろしてたら、
お祭りを紹介した写真集があったので、ペラペラ眺めてました。

サブタイトルに「民俗文化」とあるように、
観光資源化された有名なお祭りではなく、
その地域の生活の中に根付いた土着のお祭りを軸に紹介しています。

私の地元の三重県のお祭り、特に伊勢志摩方面のお祭りが豊富に収録されていましたが
名前を知っているお祭りは半分もなく、本当に、地元の人だけが参加するような
こじんまりとしながらも、熱量の高いお祭りばかりなのだろうなと想像します。

地域的には中部地方のものがほとんどで、
全国のお祭りが眺められるのかと期待してしまっていたので、そこは残念でした。
タイトルで「中部」とか「東海」とか触れてくれたらよかったのにと思ってしまいました。

構成は、祭りの写真1枚(まれに2枚)と、お祭りの名前と地域名と開催時期という
必要最小限の情報しか載っていないので、祭りの趣旨を1行でも良いから
説明してほしかったと思う反面、何もわからないので、写真から祭りの意味合いを想像しようという
意欲が掻き立てられました。

わが町・津市の唐人踊りも掲載されていて、
他の町の祭りの写真に遜色ないユニークさと躍動感のあるお祭りを
誇らしく思いました。




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『東京あの時ここで』
- 2019/08/21(Wed) -
共同通信社編 『東京あの時ここで』(新潮文庫)、読了。

近所のおっちゃんにもらった本。

戦後60年を記念して、共同通信社が発信した連載企画。
昭和史に残る出来事を、それが起きた場所と絡め、
その場所が「今」どうなっているかも含めて紹介していきます。

どの事件も知っている、聞いたことがあるものでしたが、
改めて簡潔に昭和という時代を振り返ることができて興味深かったですし、
当時の事件の写真と、現在の様子の写真、さらには現地の簡単な地図も載っていて
今と繋げて昭和という時代に思いを馳せることができる良い企画だと思いました。

最初に手に取ったときは、ちょっと分厚いなと思ってしまいましたが、
写真がふんだんに使われていたせいか、テンポよく読むことができました。

もう、昭和という時代も、2つ前の時代になってしまい、
なんだか遠く離れた感じを受けるようになりましたね。




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『全国アホ・バカ分布考』
- 2019/08/20(Tue) -
松本修 『全国アホ・バカ分布考』(新潮文庫)、読了。

ブックオフで見つけて、そのタイトルに惹かれたものの、
結構分厚い本で、ちょっと購入を躊躇いました。
しかし、裏表紙を見ると『探偵!ナイトスクープ』の企画とのことで、
それなら面白く読めるだろうと思って買ってみました。

冒頭、そもそも番組の立ち上げの経緯から始まり、
肝心の「アホとバカの境界はどこ?」という質問に対するロケの様子も
意外とあっさりと綴られていきます。

「え!?こんなレベルの調査で、どうやったらこのボリュームの本になるの?」
と懐疑的になってしまいましたが、この第1回目のアホ・バカ調査ロケの最中に、
名古屋で「タワケ」という言葉が登場してきたという変化球には興味を覚えました。
さらに、九州ではバカというという話がスタジオで登場。
西のアホと東のバカという簡単な区分ではないことも分かり、
この問題にどうやって番組が挑戦していくのか、読み進めてみました。

まず、人気番組ということで、番組を見た全国各地の出身者が、
自分の生まれた地域での「アホ」「バカ」に当たる言葉を手紙で情報提供してきます。
このお手紙が、皆さん郷土愛に溢れてて良かったです。
視聴者参加型番組なんだということも良く分かりました。

そして、これらの情報から番組の構成会議を開いたところ、
ディレクターから、「蝸牛考や!」と、柳田国男の方言周圏論が飛び出してきます。
そう、昔のテレビマンって、インテリが多いんですよね。
旧帝大卒や早慶卒とか。
著者も京大法学部出身のようですし。
そういう知性の土台がある人たちが作るバラエティって、やっぱり奥行きがあるというか
土台がしっかりしているので、くだらないことやってても、本質の部分では興味深いですよね。

今回の、「アホ・バカ」分布調査も、著者のインテリ熱に火がついて、
調査に没頭した感じが伝わってきて、番組を超えて、すごい熱意だなと圧倒されました。
全国の教育委員会宛にアンケートを送るという調査が基本になっていますが、
その間に、方言に関する様々な専門書を読んで、自分なりの仮説を立てたり、
方言業界で定説とされている考え方に疑問をもったり、素晴らしい批判能力だと思います。

書面郵送による調査と、番組視聴者からの自主的な情報提供を軸に
「アホ・バカ」分布図を作成していきますが、SNSが発達した現在、同じ取り組みをするなら
アプローチ方法が大きく変わってきそうで、そういう想像をするのも面白かったです。
Twitterでつぶやかれているワードを拾ってきて、ビッグデータとして処理したり。
ただ、Twitterだと、年齢の偏りが出ちゃうかな。
あと、口語とTwitterの書き言葉は、また違いそうですね。

あとがきで、「アホ」「バカ」という単語だけでなく、
アクセントも方言周圏論が適用できると仮説をのべています。
平安時代をイメージするとき、たおやかな京言葉でしゃべっているように思ってしまいますが、
実は東京弁みたいなアクセントだったという可能性もあるんですかね?
ここは感覚的に腑に落ちない部分がありました。

本作は、ひとつの方言研究の本として、非常に魅力的なものでしたが、
一方で、番組の方は、バラエティとして面白く味付けして完成しているでしょうから、
そちらも見てみたいなと思いました。




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『ジュラシック・パークⅢ』
- 2019/08/19(Mon) -
『ジュラシック・パークⅢ』

『ジュラシック・パーク』が公開されたとき、私はまだ子供でしたが、
世間がものすごく熱狂していたのは覚えています。
私は天邪鬼なので映画館には観に行きませんでしたが。
たぶん、TV放送で見たのかなと思います。

その後、シリーズ化されたものは1作も観ないままだったのですが
たまたまⅢがHDDに録画されていたので、観てみました。

恐竜が住む「イスナ・ソルナ島」の周辺でパラセーリングを楽しんでいた少年は、
船舶側のトラブルで島に不時着、以来、行方不明。
少年の両親は、大富豪を装ってグラント博士に接近し、高額の寄付と引き換えに島のガイドを要求。
案の定、島に着いたらトラブル発生で恐竜たちに襲われ、飛行機は壊滅状態、スタッフも数人亡くなり、
グラント博士と助手、少年の両親と旅行代理店のおじさんのみのグループに。

ここまでの一気の展開で、恐竜の造形や動きのスムーズさは流石です。
何の違和感も覚えずに画面を眺めていられます。

一方で、登場人物たちには違和感満載(苦笑)。
まず、博士。高額な寄付を約束してくれたからって、なんで身元確認しないのよ?
夫婦の母親の方は、パニック映画に欠かせない本能丸出しのバカ親ですし。
旅行代理店のスタッフも、身の程知らずも限度があるでしょうに・・・・というお粗末さ。
島に到着して5分の時点で、ストーリーの複雑さは諦めました(苦笑)。

とにかくシンプルにパニック映画です。
救助を待つため海岸に逃げる、恐竜に会う、追いかけられる、逃げる、追いかけられる、逃げる・・・・。
特に深いストーリーはないです。

それにしても、なんでここまで執拗に恐竜に襲われるのか理解できませんでした。
一応、スピノサウルスに狙われまくる理由は出てきましたが、
他の恐竜も追いかけてくるし、こんなアグレッシブな肉食竜ばかりの構造だったら
自滅しちゃいそうですけど・・・・まあ実際に絶滅してるんですけどね。
猫が目の前を走る虫に反応しているような本能的なものではなく、
執念をもって追いかけているような印象を受けたので違和感を覚えました。

映画サイトのレビューを見てても、あまり高評価ではなさそうですね。
恐竜ファンが映像美を楽しむための作品ということですかね。




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『目からウロコの幕末維新』
- 2019/08/18(Sun) -
山村竜也 『目からウロコの幕末維新』(PHP文庫)、読了。

このタイトルと表紙イラストの感じから、
お手軽読書として手に取ったのですが、
思いの他しっかりした内容で面白かったです。

だいたい、こういう雰囲気の本って、
数ページで1つのトピックスを扱い、各トピックスがバラバラの話をしているので、
面白そうなネタを寄せ集めただけという印象に終わることが多いのですが、
本作では、各トピックスが前のトピックス、後のトピックスとの関係を受けて
時系列に沿ってきちんと書かれているので、当時の世の中の動きというものが
とても理解しやすかったです。

幕末から明治維新にかけてという時代は、
今の日本を語るには超重要な時期にもかかわらず、
学校で学ぶ歴史の授業では時間が足りずに端折り気味だったり、
そもそも教科書の記載も表面的なものに終わってしまったりして
あんまり良く理解できなかったという人が多いのではないかと思います。
自分もその一人。

本作では、シンプルに余計なネタには触れず、
その時代の一番中心となる軸に絞って書いてあるので、スッキリ分かりやすいです。

あと、一番印象に残ったのは、日本人って、ほんと環境に合わせて自分を変えられる
変幻自在な民族だよなぁ・・・・ということ。
尊王攘夷に燃えていた人々が、政府を担うようになったら一転開国主義になったというような
目立つ部分の話だけでなく、例えば攘夷派の人も舶来の写真というもので肖像を残していたりするのが
自分にプラスなることは利用しちゃう強かさがあったりして、
そこが日本人の底堅さかなとも思えたりしました。

ちょうど隣国で、”NO JAPAN”と騒いでいるので、
何でもNGにしてしまう原理主義的な考え方と、使えるものは使ってしまう便益重視の考え方と
好対照だなと感じました。




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『不良妻権』
- 2019/08/17(Sat) -
土屋賢二 『不良妻権』(文春文庫)、読了。

飽きたと言いながら、ブックオフで見つけてしまうと、つい買ってしまうツチヤ先生。
結局、疲れた時に気軽に読める本として適当なんですよね。

本作も台風でゴーゴー唸っている中で事務仕事して心身ともに疲れた頭で読んだら
結構楽しめました。

退官されてから助手とのバトルがないのが物足りないのですが
本作では、かつての教え子との懇親会(ツチヤ氏の全おごり)でのやりとりが
何パターンか収録されており、もっと欲しいけど、あるだけましかな。

どうしても奥さんとのやり取りが増えてしまうのは仕方がないですが
先生の日常の中で、ネタにできる人は意外と少ないんですね。




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『歴史をさわがせた女たち 庶民編』
- 2019/08/16(Fri) -
永井路子 『歴史をさわがせた女たち 庶民編』(文春文庫)、読了。

お手軽読書のお供に買ってきたのですが、シリーズものの第3弾のようです。
日本の歴史に登場する女性、世界史に登場する女性と書いてきて、
この庶民編が第3弾。
しかし、この本が一番面白そうな気がします。

実際、面白かったです。
低級貴族の娘、農婦、職人の嫁など、歴史の表舞台には登場してこない人々だからこそ
その日常が垣間見れて興味深かったです。
なんの飾り気も、自分を大きく見せようとする装飾もない、
素の状態の人間たちが活き活きと動いていて、面白いなと。

そして、こういう庶民の様子を文章に書き残した文筆家が居たり、
はたまた庶民自身が日記をつけて記録していたりと、
教育水準の高さと興味関心の視野の広さが日本人らしいなと。

著者の文章もリズムが良くて読みやすいです。




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『謝罪の王様』
- 2019/08/15(Thu) -
『謝罪の王様』

宮藤官九郎 × 阿部サダヲのコンビによる謝罪コメディ。

謝罪コメディというと、つい『笑う犬』の「関東土下座組組長」が思い出されるのですが、
あれってクドカンさんが書いたコントなんですかね?

さて、こちらの内容ですが、東京謝罪センター所長がクライアントからの依頼に応じて
様々な案件を謝罪で解決していくというオムニバス形式。
クドカンお得意の、時系列を混在させて相互に話が影響し合うシンクロ技を織り込んできてますが
『木更津キャッツアイ』ほどの練り込んだ感じもなく、意外とあっさりしてます。
というか、伏線貼ってるように見えて、たいして回収できていないという(苦笑)。

Episode1、2あたりは、登場人物のキャラクター設定を見せる部分でしょうから、
あまりストーリーに突っ込んでもしょうがないのですが、
謝罪が謝罪になっていない単なるドタバタコメディです。

こんなんで謝罪って言えるのか?と、かなり気持ちは引いていたのですが、
Episode3に高橋克実と松雪泰子が最近離婚した芸能人夫婦で2世の息子が暴行罪で逮捕という
芸能界にあよくありそうなクダラナイ事件がスタートしてから、
所長による謝罪テクニックの的を射た解説が行われるようになり、
面白くなってきました。

特に松雪泰子の演技が素晴らしく、松雪&井上真央の辛辣コンビのセリフ回しがお見事。
高橋さんは敢えてクドイ演技をしているのですが、阿部サダヲ氏の演技と相まって画面重すぎ。

芸能界における謝罪会見のツボを知れて興味がせっかく戻ってきたのに、
Episod4から再び謝罪の方向は迷走をはじめてしまい、
最後の最後は、もはや日本語では謝罪でも何でもないです。
これこそ、ブータン王国の人々に怒られるんじゃないかとヒヤヒヤしました。
外交問題をネタに嗤った映画が外交問題化という(苦笑)。

せっかく良い役者陣を揃えているのに、
脚本が浅くて、活かされていないように思いました。
残念。



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『未来のミライ』
- 2019/08/14(Wed) -
『未来のミライ』

この作品のことを初めて認識したのは、
Yahooニュースで、「主人公くんちゃんの声がおかしい」という記事でした(苦笑)。
4歳の男の子の声に聞こえないという指摘なのですが、
観てみて納得。確かに、子どもの声には聞こえませんな。
でも、これは声優さんの責任ではなく制作側の人選ミスでしょう。

で、ストーリーの方ですが、正直、良く分からないままお話が終わってしまいました。
タイトルやポスターから、てっきり、4歳の男の子が未来からきた妹と一緒に繰り広げる
冒険活劇なのかと思ってましたが、未来のミライちゃん、ほとんど登場しないじゃない(爆)。

結局、男の子が毎日毎日「未来ちゃん、好きくない」と幼児返り発言を繰り返し、
それに対して母親がイライラし、父親がオタオタするという日常を眺めているだけ。
特に大きなストーリーらしきストーリーはなく、イマドキ共働き夫婦の子育て日記といったところ。
冒頭、母親が父親に向かって「イクメン的な外見を作ってるけどママ友には見抜かれてる」的な
結構な辛辣セリフを吐いていたので、「こりゃ毒系なのか!?」と予想外の部分に期待してしまいましたが
結局、このシーンどまりで、その後の展開は無し。

主人公くんちゃんは、「未来ちゃん、好きくない!」と駄々をこねて庭に出るたびに
なぜか舞台が急展開して別世界へと通じてしまいます。
最初、「え!?なにこの急展開?何がスイッチだったの???」と悩みましたが、
何度もこの展開が繰り返されるうちに、ご都合主義でこうなってるんだと分かり、ガッカリ。

各別世界の先で起こる出来事も、くんちゃん無敵すぎだろうというぐらいに異世界に順応してて、
現実世界より異世界の方がしっかり行動してるから
異世界で生活する方が合ってるんじゃないの?と言いたくなってしまうぐらい。

ちょうど私の弟の夫婦のところが、上が4歳の男の子、下は半年の女の子で
くんちゃん、未来ちゃん兄妹と同じような関係ですが、
お母さん、毎日イライラするんだろうなぁ・・・・と義妹の大変さが少しは分かりました。




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『宮大工と歩く千年の古寺』
- 2019/08/13(Tue) -
松浦昭次 『宮大工と歩く千年の古寺』(祥伝社黄金文庫)、読了。

宮大工の著者が、古寺の見どころについて宮大工らしい視点で解説した本。

真面目にマニアックな本ですが、
でも文章は読みやすく、読者が無理なく参拝できるコースを配慮するなど
素人に対して優しさ溢れています。

個人的には、奈良時代、平安時代、鎌倉時代で、
どんな風に古寺の建築技術なり装飾文化なりが変化していったのかが
興味深かったです。
そこに合理的な理由があったり、時代や環境に迫られた理由があったりで
日本史の教科書で表面的に習う建築文化の変遷とは違った目線で
建築の哲学を知ることができ面白かったです。

地図や写真も思いのほか収録されていて、
文章では伝わりにくい部分も分かりやすく解説されています。




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