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『稲盛和夫の実学』
- 2019/04/30(Tue) -
稲守和夫 『稲盛和夫の実学』(日経ビジネス人文庫)、読了。

今までに読んだ稲守本の中で一番刺さりました。
会計の話に特化されているので、理解しやすかったのと、
ブラしてはいけない核心の部分をシンプルに語っているので、
なるほどね、と腑に落ちました。

大事なことは何度も語られ、
そこが揺るがせてはいけないところなんだなと伝わってきます。

最後に、盛和塾での実際の質疑の様子を収録してあるのが
実態に沿って経営者としてどのような判断をしているのかが分かりやすかったです。
特に、実社会では、簡単には割り切れない様々な条件が付きつけられる中で、
どういう順番で優先順位を付けて判断を下していくのかが
とても勉強になりました。

瞬間的な判断というのは、どの経営者も日々行っていることと思いますが、
こうやって後から理路整然と判断した理由を文章にできるというのは
かなりの経営の訓練を積んだ人にしかできないのではないかと思いました。

ここまで自らの判断に自信と責任をもって行えるようになりたいものです。




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『熱帯安楽椅子』
- 2019/04/29(Mon) -
山田詠美 『熱帯安楽椅子』(集英社文庫)、通読。

薄い本だったので、サクッと読めるかなと思ったのですが、
こりゃ私には難解でした。

主人公の女性の目線で、かなり主観的にというか感情の赴くままに描かれており、
その内面の動きから、思い付きの行動まで、私の性格では理解できない突飛なものが多く
場面自体が頭に入ってきませんでした。

「私は男が好き」と単純明快に言ってのけるキャラクターが
苦手ということもあります。

これはもう、私の頭の限界という他ないですね。

バリの魅惑的な感じは感覚的に伝わってきました。




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『なぜ、カノジョは原価100円の化粧品を1万円で買ってしまうのか?』
- 2019/04/28(Sun) -
神樹兵輔 『なぜ、カノジョは原価100円の化粧品を1万円で買ってしまうのか?』(フォレスト出版)、読了。

タイトルから、マーケティングの本かと思って買ってきたのですが、
タイトルの内容は冒頭数ページで終わってしまい、
著者が「ブラック心理マーケティング」と呼ぶ様々な「高く買わせる技術」の話が続きます。

各章に関係性は薄く、雑学本のレベルです。
週刊誌のお気楽コラム程度のような。

それらしい専門用語は出てきますが、
定義づけはされていないし、その文脈で合ってるのかしら?と思ってしまう部分もあり、
まぁ、やっぱりお気楽コラムの類です。

いろんな「高く買わせる技術」の見本カタログのようにはなっているので
「へぇ~」と思いながらザっと読むには面白いです。
それ以上の深みはありません。




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『りかさん』
- 2019/04/27(Sat) -
梨木香歩 『りかさん』(新潮文庫)、読了。

『からくりからくさ』の登場人物の幼少期を描いた作品。
なぜ日本人形を大事にしているのか・・・・・その出会いを描いています。

日本人形、特に市松人形って、怖いですよね。
別に何か特別な思い出があるわけではないですが、
実家の八畳間に置かれている日本人形は、今でも、夜は見たくないなと思ってしまいます。

誕生日プレゼントに、祖母に「リカちゃん人形」をねだったら、
市松人形の「りかさん」がやってきたという、ある意味、この時点ですでにホラー(苦笑)。
私が小学生の時にこんな状況に陥ったら、
人形は怖いし、かといってお祖母ちゃんに返すことはできないしで、とても困ったと思います。

ところが、主人公のようこは、もらった当初は困り、悲しみ、憤ったけど、
一晩あけてみると、すんなりと人形を受け入れて、ペットをかわいがるかのように
人形を甲斐甲斐しく世話するようになります。
これも「りかさん」による支配の結果ということだと思いますが、
人間にしゃべりかけてくる人形という特殊にも程があるような人形を
主人公はじめ家族が受け入れてしまっている状況というものが
非常に不気味だなと思ってしまい、作品全体を通して、私にはホラーでした。

そして、他に登場してくる人形たちも、
怨念や情念に雁字搦めになっていたりして、やっぱり怖いです。

人形って、気軽に捨てることができないから、
ぼろぼろになっても家の隅っこや物置に置かれっぱなしになっていて、
その時間が止まっている感じが、これまた怖さを増幅するんですよね。

あぁ、もう、どう切り取っても、怖さしか印象が残っていません。
主人公がもっと人形に対して驚いてくれたら、
読んでる側の怖さは意外と軽減されたかもしれませんね。




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『ヘッジファンド』
- 2019/04/26(Fri) -
幸田真音 『ヘッジファンド』(講談社文庫)、読了。

ブックオフで結構見かける本なので買ってみました。
タイトル通り、ヘッジファンドを舞台にした小説ですが、
小説としての面白さは薄く、ヘッジファンドのお仕事紹介を小説風にしてみました・・・・・
という程度の作品です。

ヘッジファンドに勤める人が、どういうルートでスカウトされるのかとか、
邦銀の投資部門とヘッジファンドの違いとか、
そもそもヘッジファンドがどういう理屈で動いているのかなどを理解するには
分かりやすい本だと思います。

しかし、小説という作品として考えると、
山場に欠けるというか、小説としての臨場感に欠ける感じで、
これは著者の構成力とか技術力の問題かなぁ・・・・という気がします。
Dファンドの大博打のシーンなんかは、もっと劇的に描けると思うので。
なんだか、登場人物たちが陶酔しているほどには、
読んでいるこちらには、そのワクワク感が伝わってきませんでした。

個人的に気になったのは、Dファンドの創設者である智子が語っていた
「女は一人前に見てもらえない」という問題。
私が社会人になった時は、すでに「セクハラ」という言葉が会社の研修で語られており、
しかもメガバンク系列の仕事をしていたので、一般企業よりは敏感になってたかなと。
あんまり女性の先輩に、昔のセクハラ被害体験とかを直で聞くことはなかったのですが、
女性の活躍の道が制限されていたという話は聞きましたし、
セクハラにしても、こういう作品で触れたり、ニュースなどで見知ったりすると、
「そんな時代や世界があったんだなぁ(今もあるんだなぁ)」と感じます。

ここで被害に遭ってた人たちのなかから、智子のように自分で道を切り拓く人が出てきて、
そのおかげで私のような年代の者が、昔に比べると自由に平等に仕事ができるようになったと
先人たちに感謝ですね。

私の時代は、社内で、セクハラよりは、むしろパワハラの方が問題になっていた印象があるので、
これもまた改善できていくと良いのですが、根は深そうです。




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『ガールズ・ブルー』
- 2019/04/24(Wed) -
あさのあつこ 『ガールズ・ブルー』(文春文庫)、再読。

「野球少年が主人公じゃないあさのあつこ作品だ」と思い、
ふむふむと読み終わって、さて感想を書こうかなとBlogを開いたら、
なんと3年前に読んでいたという(驚)。
そして、全くその記憶がないという(爆)。

前の感想を読んでみたら、結構満足していたようなのですが、
今回は、後半は面白かったのですが、前半は話が進まずダルかったなぁとか、
地方都市の低偏差値高校という割には、登場人物たちの会話がウィットに富んでて
面白く感じながらも、違和感を覚えてました。

まぁ、でも、話が動き始めた中盤以降は、青春感が溢れてて、素敵でした。
お互いのことを思いやるという友人関係が、
言葉は照れ隠しで皮肉っぽくても、結構素直に吐き出されているので、
良い関係だな~ぁと思いました。

私自身は、高校生活は、進学校で部活もやっていなかったので
結構灰色な感じというか、
中学校までがキラキラ楽しくて、大学もイキイキ楽しかったので、
なんだか霞んだ時代になっちゃってます。

それに比べると、理穂、美咲、睦月らの友人関係が作る日常生活って、
素敵だなぁってうらやましく思います。




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『あなたに不利な証拠として』
- 2019/04/23(Tue) -
ローリー・リン・ドラモンド 『あなたに不利な証拠として』(早川書房)、通読。

読みたい本リストにあったので、ブックオフオンラインで買ってみました。
届いてみたら、装丁は良くある翻訳ものミステリの雰囲気なので、
「なんでこんな本を読みたい本リストに敢えて入れたんだろう?」と疑問が。
「アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀短編賞」ということなので、
新聞か雑誌の書評欄で目にとまったということでしょうかね。

さて、帯に「週刊文春2006傑作ミステリベスト10」とかのコピーが踊っているので、
ミステリだと思って読み始めたのですが、
謎解き的な要素は薄く、どちらかというと警察組織における女性警察官の苦悩を
描いている印象です。
「え、そこで終わるの?」という感じの作品も多かったです。

ミステリではなく、文学作品として見た場合、私の好みではありませんでした。
まず、事件の内容が暴力的で、銃で撃たれるとかナイフで刺されるとかいうことが
日常的によくあるような感覚で描かれているのが苦手でした。
こんな社会は嫌だなぁと。

警察官として毎日そんな現場に向き合わないといけないのって、
ものすごくストレスでしょうね。
それが、この作品の骨格になっているように思いますが、
あんまり読みたいテーマではなかったです。

翻訳モノって、自分の好みにあう作品を見つけるのが難しいですね。




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『佐保姫伝説』
- 2019/04/22(Mon) -
阿刀田高 『佐保姫伝説』(文春文庫)、読了。

ブックオフの棚に並んでいるような阿刀田作品はあらかた読んでしまったので
久々の阿刀田読書となりました。

タイトルの雰囲気から長編かな?と思ったのですが、短編集です。
昔の記憶と今が繋がっていく・・・・という、主人公の頭の中が過去と今とを
行ったり来たりする短編が並んでいて、ノスタルジーに浸れます。

ただ、作品の切れ味はあんまり良くない印象を受けました。
阿刀田作品好きには安心して楽しめるけど、
安心以外の面白味が薄味のように思いました。

著者の年齢が上がっていく一方で、
私自身の年齢は作品に登場してくる中年の域に入っており、
「こんな喋り方しないよなぁ」とか「こんな考え方は違和感あるなぁ」とか
リアリティの面の粗が気になってしまっているのも、一つのマイナス要素かも。

まぁ、そうは言いながらも、安定感を求めてこれからも阿刀田作品は読んじゃうと思います。




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『ポジショントーク未来予測法』
- 2019/04/21(Sun) -
渡邉哲也 『ポジショントーク未来予測法』(ヒカルランド)、読了。

「ポジショントーク」って、最近使われるようになった言葉ですよね。
その概念自体は昔からあって、私自身、大学の講義で
「マスコミが伝える言葉を鵜呑みにするな、その裏にどんな思惑があるかを意識しろ」とか
教えられたので、世の中そういうもんだと思ってました。

むしろ、「単純な事実を伝えるだけの言葉であっても、必ず発言者の主観が入る」と教えられてきたので、
マスコミとか、政府とか、そういう立場の発言だけでなく、
自分も含めてすべての発言がポジショントークであるという風に考えています。

そうなれば、考えるべきことは2つで、
「他人のポジショントークの本音は何か?」と、「自分のポジショントークをいかに効果的に行うか」です。

前者については、学生時代以降、それなりに学んできたつもりなので、
どちらかというと後者の方に関心があって本作を手に取ったのですが、
「政府が~」「新聞が~」という話がほとんどで、前者の話中心でした。

あと、具体的な政治家の発言などを事例に出してポジショントークの解説をしているのは
分かりやすかったのですが、しかし、そこから引き出される教訓というか、
作中に大きな文字で書かれている内容は、ありきたりというか抽象的というか
あまりズバッと本質を突く印象を持ちませんでした。
ちょっとボヤっとしている感じです。

うまく世の中を渡っていきたいので(爆)、
「あなたも使えるポジショントークテクニック!」みたいな、下心丸出しの本を読んでみたいです。




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『飛ぶ教室』
- 2019/04/20(Sat) -
ケストナー 『飛ぶ教室』(光文社古典新訳文庫)、通読。

前から読みたいと思っていた作品だったのですが、
あんまり頭に内容が入ってこなくて、ざっと眺めただけのようになってしまいました。

寄宿舎生活をする少年たちの話ということで
キラキラした青春モノを想像していたのですが、
なんだか平板な物語が展開されていっているような印象で
ちょっと退屈に感じてしまいました。

登場してくる大人たちは魅力的なように見えたのですが、
彼らを表現する文章がなんだか単調で・・・・。

ケストナーの作風に私が合わないのかなと思って読み終えたのですが、
最後の訳者の文章を読んで、やたら自分の訳の意図について自信満々に書いているので、
これは、翻訳者の作風が私には合わなかったのかなと思い直しました。

Amazonのレビューを見ていると、いろんな方が翻訳されているようなので
他の翻訳なら面白みが分かるのかもしれませんね。




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