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『農業起業の仕組み』
- 2017/12/25(Mon) -
神山安雄 『農業起業のしくみ』(日本実業出版社)、読了。

農協に出荷するというのは、どういう経済環境になるんだろうかという疑問があり、
農協問題を扱った本を読んでも、そういう基本的なことは意外と触れられないので、
新規就農者向けの本なら書いてあるかも!と思い、こちらを図書館で借りてみました。

農協への出荷について書かれているのは2ページだけでしたが、
しかし、各流通段階でいくらになって、誰がいくらもらっているのかを
ホウレン草を事例にとって、調査の実績値で解説しているので
非常に分かりやすかったです。
また、自分が感覚的に持っていた金額イメージとだいたい合っていたので、
自分的にも満足な結果でした。

そして、本作は、新規就農を検討している人の立場に立って、
どんな形で農業に関れるのか、
家庭菜園レベルなのか、農業法人への就職なのか、自力で生計を立てるのか、
そういうパターン分けをして、それぞれの希望に応じて何を詰めなければいけないか
移住先の選び方、相談窓口、土地の持ち方、家族と話し合うべきこと等々、
様々なポイントをあげて、順に説明しています。

あえて、ソフトな片手間農業と、ハードな農業自立とを
書き分けて整理することで、「どれだけの覚悟があるのか!?」と
読者に問うているようでもあります。

農業について真摯に解説してくれている良書だと思います。


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『これだけは読んでおきたい科学の10冊』
- 2017/12/24(Sun) -
池内了 『これだけは読んでおきたい科学の10冊』(岩波ジュニア新書)、読了。

ジュニア新書なので中高生向けに書かれた本なのだと思うのですが、
あまり子供向けを意識した文章になっていないです(苦笑)。

ま、自然科学に興味があり、なおかつ読書も苦にならないという点では、
かなり大人びた子供でしょうから、これで良いのかもしれませんが。

紹介されている10冊も、『零の発見』『沈黙の春』など
大人が読んでも骨が折れる本が多く、ハードルは高そうです。

でも、これらの本を読み通せれば、
自然科学への興味関心はグッと増すでしょうから、
ある種のエリート養成の関門なのかもしれませんね。
通過できる子供は限られるかもしれないけれど、通過できれば優秀な人材になりうるという。

私がまだ読んでいない本の中では、
『二重らせん』は、早く読まないといけないなという思いを新たにしました。
あと、『POWERS OF TEN』は、10の何乗という形で世界を表そうという試みが
面白いなと感じました。

私が子供の頃に感銘を受けた自然科学の本って、何だったんだろう?
小学生の頃、祖父に勧められてキュリー夫人の伝記を読もうとしましたが
何度も挫折して結局読めず仕舞いでした。
それ以外に、あまり思い出がない・・・・・。

数学の問題集とかは山のように解きましたが、
点数を取ること以上の関心が湧かなかったということでしょうかね。
地学とか大好きな教科でしたが、結局これも知識を広げるために様々な本を読んだわけで、
感銘を受けたということとは、なんだか違う気が。

大学生時代になっちゃいますが、村上陽一郎先生の『安全学』が、
東海村の臨界事故の直後に読んだこともあって、感銘を受けた自然科学の本になるのかなぁ。
でも、これも、見方によっては、かなり社会科学的な目線で書かれた本であり、
やっぱり私は社会科学の側の人間なのかもしれません。


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『農業のしくみ』
- 2017/12/23(Sat) -
有坪民雄 『農業のしくみ』(日本実業出版社)、読了。

先に読んだ本はイマイチでしたが、
本作は地に足が付いた内容で、勉強になりました。

農薬NG!、規格優先NG!と理念先行型の人々は置いといて、
農薬は最大の効果が得られるように適切に使いましょう、
規格も収益が最大化できるように生産努力をしましょうと、
農業で生計をしっかりと立てることを目指した解説になっています。

戦後の日本の農業を立て直したのは、機械メーカーと農薬メーカーと言い、
上手く使いこなすことを推奨しています。

理念先行で家庭菜園レベルの農業なのに声は大きい人よりも、
着実に農家として事業を大きくしていく人々に、もっとスポットが当たったらよいのに
というような感想を持ちました。

連作障害の話とか、種苗の話とか、
農業を科学の目で捉えているところも興味深く、
科学知識をとことん活用することで、日本の農業はもっと伸びるだろうなという
期待感も持てます。

私の知人には、工学博士号を持っている農家さんとかもいますが、
そういう有能な農家さんの奮起が、これからも楽しみです。


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『浮世道場』
- 2017/12/22(Fri) -
群ようこ 『浮世道場』(講談社)、読了。

普通のエッセイかなと思ったら、古典のブックガイドでした。

最初に紹介されるのが『女重宝記』『男重宝記』。
聞いたことないわ・・・・・。

かなりマニアックなチョイスでスタートしましたが、
『蜻蛉日記』『方丈記』『解体新書』と、名前だけは知っている本も登場。
でも、名前だけの知識だと、内容までついていくのは大変です。

原文からの抜粋の量も多く、そこはほとんど読み飛ばし(苦笑)。
著者による要約で中身を知る始末。

で、著者による解説についても、解説内容よりも、
むしろ著者が作品を紹介するまでの枕の部分のエッセイの方が面白かったりして。

なんだか中途半端な読書になってしまいました。


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『農業業界大研究』
- 2017/12/21(Thu) -
農業事情研究会 『農業業界大研究』(産学社)、通読。

図書館で、農業関係の本をお勉強。

日本の農業が置かれた概況を解説するところから始め、
農薬メーカーや種苗メーカーなども含めて関係者を整理しているところや、
特に一般企業からの農業参入についてページを割いて紹介しているのは
興味深かったです。

ただ、農業が直面する課題の整理と、その解決への道筋については
あまり現実味がないと言いますか、
素人が読んでいても、刺さってこない話が多くて、ぼんやりしてました。

課題設定自体も、なんだか本丸の農協や農業政策については触れずに
トレーサビリティとかグリーンツーリズムとか
理想論を掲げやすい話が多くて、イマイチでした。
生活の糧にするための農業というよりは、理念で農業をやる人向けの本ということですかね。


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『マルクスのかじり方』
- 2017/12/20(Wed) -
石川康宏 『マルクスのかじり方』(新日本出版社)、通読。

「内田樹さん推薦!」と帯に大きく書いてあったので買ってみました。

大学の入門編講義を聞いているかのようで、
優しい語り口のため文章は読みやすいですが、
やはりマルクスの言っている内容は難解です。

本質的な議論に吸い上げられていくと、
現実社会との繋がりがつかめなくなってしまいます。
私の頭の問題ですが・・・・。

そのマルクスの解釈の話よりも、
途中から気になり始めたのが著者自身の主張がチョイチョイ入ってくること。
自民党政治がお嫌いなようですし、
終盤で慰安婦問題が出てきたのは、文脈が良く分からなかったです。

マルクス解説のふりして、
著者の主張を刷り込むのはルール違反な気がします。
マルクスの考えを時事問題に適用するなら、
きちんと時事問題の解釈をしてほしかったです。


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『数字力のルール』
- 2017/12/19(Tue) -
久保憂希也 『数字力のルール』(大和書房)、読了。

仕事において数字をどのように把握し、どのように使うべきか、
その心構えのようなものを教えてくれる一冊です。

シンプルにまとまっていて、分かりやすく、読みやすいです。

「ルール」と言うほどには公式化されたものは出てきませんが、
勘所はつかめるのではないかなと思います。

こういうポイントについて、
私は、日々の業務の中で、上司の仕事ぶりなどを見ながら見様見真似で学びましたが、
頃合いを見て教えてもらえれば、もっとサクサクッと使いこなせるように
なっていたかもしれません。

コンサル会社に勤めているような人は、
そういう研修を新人の頃に叩き込まれるんでしょうね。


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『世間のカラクリ』
- 2017/12/18(Mon) -
池田清彦 『世間のカラクリ』(新潮文庫)、読了。

清彦節な本。
様々な科学的テーマに対して、
世間が持つ誤ったもしくは錯覚を与える思い込みを斬っていきます。

個人的に興味深かったのは、地球温暖化の話とSTAP細胞の話。

温暖化に関しては、最近読んだスティーブン・レヴィットの本でも、
「自然科学の知識が豊富な人ほど、穏健な意見よりも極端な意見を持ちがち」という
ポイントの例示として、温暖化主張派と反対派の対立が紹介されていましたが、
自分自身も含め、極端な表現を使ってしまうのはそのとおりだなぁ・・・・と思っていたところでした。

でも、やっぱり、少なくとも本を読むにあたっては、
穏健派の意見よりも賛成派や反対派のエッジの立った意見の方が読みやすいですし、
自分と違う意見であれば、何が違うのかを考えやすいです。

科学的知識の豊富な人の役割として、科学的知識の発信というものがあるならば、
やっぱり立場は極端なぐらいの方が、世間の議論の喚起や深耕には役立ちそうです。
社会的な役割と自分の信念というものを、きちんと整理していられるかという
ところが大事なように思いました。

もう一つのSTAP細胞ですが、これはもう、
で、結局、STAP細胞というのは存在する可能性があるの?ないの?という話であり、
科学者としての推理を読んでいて興味深かったです。

そこに、実績を上げたい、ライバルに差をつけたいという
人間の欲も絡んで、目が曇ってしまっているようです。

理知的なだけでは解決できない人間のドロドロが
ある種、この手の問題の興味深いところですね。


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『東京オリンピック』
- 2017/12/17(Sun) -
『東京オリンピック』

前回の東京大会の記録映画の上映会があったので観に行ってきました。

正直、見る前は、延々とスポーツの様子が流れるだけだから、
退屈したらどうしよう・・・・・と心配していたのですが、杞憂でした。
というか、開会式のシーンから一気に引き込まれました。

敗戦から20年も経っていない状況で、
これだけのスタジアムを作り、日本人もスポーツに熱狂する経済的余裕を持ち、
そして、世界各国から一流選手を呼べる信頼を得ている、
さらには、東洋で初めてのオリンピック開催。
このような奇跡的な復興が実現できた当時の日本人の方々に頭が下がります。

会場では、この開会式のシーンで、あちこちから鼻をすする音が聞こえてきました。
ご高齢の方が多かったので、戦争時のことや終戦直後の大変だった時期を
思い出しての涙だったのかもしれません。

映像の中でも、子供や青年層といった未来を担った世代だけでなく、
お年寄りが競技場に来ていたり、沿道で声援を送ったりしている様子を見て、
ああ、この人たちが今の日本の土台を作ってきたんだなぁと感慨深かったです。

そして、敗戦国で行われた復興の象徴の大会というだけでなく、
第二次世界大戦で争った戦勝国と敗戦国が
一つのフィールドに立っているという姿にも衝撃を受けました。
20年前に血を流し合った相手、自分の父や兄が戦死している選手もいるかもしれない、
家族や自身でさえ爆撃を受けたりした選手がいるかもしれない、
それでも、笑顔で開会式に出席するというのは、素晴らしいことだなと。

もちろん、心の中では、どのように思っているかはわかりません。
でも、そこに一緒に立っているというだけで、凄いことなのではないかと、
最近の戦争や内乱の国々の戦後を見て感じます。

各競技のシーンも、競技結果の記録というよりは、
競技シーンでの印象深さで選んで切り取っているようで、
記録より記憶といった演出でしょうか。

東京オリンピックで活躍した選手や飛び出た記録の内容自体を
私はほとんど知らなかったので、記録よりも印象深さで演出された映像の方が
興味深く観ることができました。

オリンピックの花形競技はやはり陸上ということで、
半分近くを陸上競技が占めていますが、
驚いたのは、スタータが「位置について、よーい、ドン(砲音)」と
日本語でやっているところ。
今なら日本で開催される国際大会はきっと英語でやってますよね。
当時の日本人の方が、戦争に負けた国であっても、
日本人であることに気概を持っていたのかと思いました。

映像で印象的だったのは、自転車のロードレース。
八王子の里山の中の道が競技コースとなったようで、
ヨーロッパの選手たちが、ピカピカの競技用自転車で颯爽と走り抜ける様子を
沿道で農家のおじいちゃん達が見守っている、そののどかさが素敵でした。
なんだか、東京とか都会とか関係なく、
日本国民全体がオリンピックを楽しんでいる様子が見られて、良かったです。

今日は200人ぐらいの会場で見ましたが、
2020年の東京オリンピックが近づいてきて機が熟したら、
地上波で放送して、家族みんなで1964年のオリンピックの感動を味わうというのも
良いのじゃないかなと思いました。


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『コントに捧げた内村光良の怒り』
- 2017/12/16(Sat) -
戸部田誠 『コントに捧げた内村光良の怒り』(コア新書)、読了。

最初に本作の存在を知ったとき、
何の企画本かいな?と思ったのですが、
芸人さんに関するコラムを集めた新書だったんですね。

あまり、この手の本でウンナンさんが前面に出てくることってないので、
それで違和感を覚えたのかもしれません。

『誰やら』開始時の激怒エピソードとか、
まぁ、ファンであれば知っている話ばかりでした。
ただ、こうやって集約してみると、内村さんって意外と怒りっぽい(笑)。
滅多に怒らない人が怒ったときって、一番怖いですよね。
こういう時は、きっと、南原さんが上手くフォローして、
プロデューサーさんとかとの間を取り持ったんでしょうね。
今は、その辺どうなってるのかなぁ。

で、タイトルではウッチャン押しだったのに、
結局ウンナン話は最初と最後の章だけで、ま、出川さんの章を足したとしても
10章中3つ。物足りないなぁ。

他の芸人さんのエピソードもそれなりに興味深かったですが、
アイドルまで話が広がっていっちゃうと、本としてなんだか軸がボケますね。
でも、ももクロの話は面白かった。


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