『魚・さかな・肴』
- 2017/03/25(Sat) -
粟屋充 『魚・さかな・肴』(主婦の友社)、読了。

仕事で東京に行ったときに、空き時間に神保町をぷらぷら。
久々の古書店街の空気を楽しみました。
そんなときに買ってきた一冊。

店頭でパラパラとめくってみたときは、
紙面構成の感じから「ちょっと辞典っぽいのかな?」と感じたのですが、
実際に読んでみると、エッセイとして上質な文章で、
非常に面白かったです。

著者が魚大好きなのはすべての行間から漂ってきています。
そして、それぞれの魚に合わせたお薦めの食べ方も紹介されており、
グルメガイドとしても、地方の郷土食ガイドとしても面白いです。

一方で、食材マニアの人にありがちな
変なものまで何でも愛好するという特異さはなく、
例えば、サバフグには毒がないと聞いても、自ら調理して食べることは控えたりと
非常に真摯に魚の食文化に向き合っている印象を受けました。

続編も出ているようなので、
お魚エッセイとして楽しんでいきたいと思います。


魚・さかな・肴―食いしん坊釣師の料理ノート (1979年)魚・さかな・肴―食いしん坊釣師の料理ノート (1979年)
粟屋 充

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『青天の霹靂』
- 2017/03/24(Fri) -
劇団ひとり 『青天の霹靂』(幻冬舎文庫)、読了。

デビュー作が面白かったので、
第2弾も読んでみましたが・・・・・・思っていたほどではありませんでした。残念。

主人公は冴えないマジシャン、
タイムトラベルもので、自分が生まれた頃の時代に飛ばされて・・・・・。

芸人さんが書いた小説として眺めると、
身近な世界を舞台にしていて、物語もコメディ系だし、
軸となる設定も、王道のタイムスリップもの。

前作と比べると、「軽くなったなぁ」という感じです。
これがデビュー作なら、「あぁ、芸人が書いた小説ね」と納得できそうな感じ。
「こんなもんだよね」みたいな。

昭和の浅草エンタメの世界を描いているという点では
面白く読めました。
でも、小説としては、奥行きがない平べったい話だなという印象で終わってしまいました。


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劇団ひとり

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『歴史の黒幕』
- 2017/03/23(Thu) -
歴史の謎研究会 『歴史の黒幕』(青春出版社)、読了。

息抜き読書に。

歴史における暗殺事件の真の首謀者について
様々な説を紹介した本。

皇子や将軍など、直接の権力者に対する暗殺事件は
教科書にも出てくるし、歴史への影響度合いも理解しやすいし
ネタに目新しさを感じないのですが、
個人的な恨みつらみで起きた殺人事件と思われたものが、
実は裏で糸を引いていた人がいた!
というようなネタは興味深かったです。

まぁ、陰謀論として話を盛りすぎ、作りすぎな感はありますが、
読みものとしては、その方が面白い訳で(笑)。

堀田正俊暗殺とか、絵島生島事件とか、
挙句の果てには振袖火事とか、
政権が安定していたからこそ、
江戸時代は下世話な陰謀論が多くて面白いですね。


日本人が知らなかった歴史の黒幕日本人が知らなかった歴史の黒幕
歴史の謎研究会

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『朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』
- 2017/03/22(Wed) -
小山昇 『朝一番の掃除で、あなたの会社が儲かる!』(ダイヤモンド社)、読了。

「○○をすれば儲かる!」という類の本は、普段は読まないのですが、
小山昇氏の著作ということで読んでみました。

ホッピーの石渡美奈社長の著作で知った小山昇氏。
徹底的に整理整頓を行う「環境整備」。
それを毎日きちんと行えば、会社の業績は上がると言います。

しかし、本作を読んでみると、
環境整備を行うこと自体が儲けを呼ぶのではなく、
毎日決まった内容の環境整備を行える組織にすることが大事なのです。

そのような組織にするにあたり、小山氏は割り切った考えを持っています。
・環境整備は自発的に行えるようにするのではなく強制させる。
・嫌だと思う従業員は辞めてもらって構わない。
・勉強会に出席するのもお金で釣る。
・見学者に挨拶してもお金を出す。だからみんなやる。

強烈なトップダウンと独裁的な発想で、
極端に言うと、「従業員はやらせないとできない」という判断からスタートしています。

それが嫌な人はどんどん去っていきますから、
結果的に、自分に従う人しか組織には残りません。
そして、やったら報酬が返ってくるので、従順に従う組織になります。
毎日の掃除で従順さが骨身に付いた従業員は、
緊急事態の指示に対しても、従順にスピーディに反応できます。
ここまでの組織に持っていくことが、真の目的です。

小山氏が凄いと思うのは、その真の目的の部分を隠そうとせず、
堂々と著作内で言い切ってしまうこと。
きっと普段から社内でも従業員に向けて言っているのでしょうね。
だから、隠す必要がない。

もちろん、整理整頓自体が運営の効率化に及ぼす効果は大きいと思います。
無駄をなくし、スピーディに対応でき、ミスも防げます。
しかし、それ以上に、トップダウンですぐに動ける組織に育て、
一方で、日々の業務については小さな改善を自分たちで行えるような裁量を残しておく、
このような絶妙な匙加減が、業績向上につながるのでしょうね。

あとは、小山イズムに薫陶した経営者は、
自信をもって従業員に環境整備を押し付けて(笑)いけるので、
その方針に従える従業員にとっては、ぶれない頼もしい経営者に映るのでしょう。

タイトルは、小山イズムを正しく表現していないと思いますが、
内容は非常に面白かったです。

また、一般のビジネス書と違って、
名の知られていない元気な中小企業の事例をたくさん知ることができるので、
中小企業経営者にとっては、刺激的な本だと思います。


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『SING』
- 2017/03/21(Tue) -
『SING<吹替版>』

公開から間もないですが、早速見に行ってきました。
3連休明けの火曜日の昼過ぎ、しかも結構な雨模様の日でしたが、
春休みの家族連れがたくさん見に来ていて、思いのほか賑わってました。

ヒット曲満載の110分ということで、
エンターテイメント性については心配していませんでしたが、
豪華キャスト吹き替え!と謳っていたところが実は心配だったのでして・・・・(苦笑)。

内村さんのアテレコが上手いのは知ってましたが、所詮は内Pのネタに過ぎず、
15秒のネタと、2時間の映画では違うわなぁ・・・・・と思ってました。

ところがどっこい、蓋を開けてみれば、
何の違和感もないコアラがそこに居ました(笑)。
小さい体でチョコマカと動き回って、やたらと前向きというキャラクター、
そして、作品全体を取りまとめる指揮官の役割ともに、内村さんにピッタリだなと。

ただ、内村さんって、声が良く通るし、声質が若いので、
コアラの年齢設定がどんなもんなのか伝わってきませんでしたが(笑)。

ストーリーは非常にシンプル。
潰れかけの劇場を立て直すため、歌のオーディションを開催することにしたコアラ。
賞金金額をタイプミスし、とんでもない数のエントリーがあったが、
おかげで有望な出場者を見つけることができた。
リハーサルを重ねる日々、そして、プレ公演までたどり着いたが、
そこでアクシデントにより、失意のどん底に落とされるコアラ。
そんなコアラのもとに、出場者たちが集まって・・・・・。

コアラのどん底の理由自体は、「そこまで叩き落すのか・・・・」という感じでしたが、
起承転結はシンプルだし、変な脱線もなし。
子供でも分かるように、そして、大人も飽きないように、バランスのとれた構成だと思います。

この作品は、ストーリー自体よりも、
スピーディなストーリー展開を楽しむ作品かなと思います。
どんどん場面が展開し、ヒット曲がバンバン流れる。
まさに、分かりやすいエンタメです。

吹替陣の配役も上手くて、
ストーリーを動かすために動き回ってしゃべりまくる役に憑依芸人の内村さん。
歌唱力で力強く表現することができ、しかしキャラは内気なので感情表現の種類は
少なめで済む役には歌手の人たち。
個々のキャラの背負うサブストーリーがメインストーリーに影響を与える役には女優さん。
そして、悪役には声優さん。
どれも上手くはまっていたと思います。

最後のステージのシーンは、確かに締め括りとして決まってましたが、
個人的には、プレ公演のはじまりの演出の素敵さ~どん底に落ちるまでのシーンが
印象に残りました。

続編も決まっているようですし、是非、この吹替陣でお願いしたいものですね。


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『仏教ハンドブック』
- 2017/03/20(Mon) -
瀬戸内寂聴 『仏教ハンドブック』(三省堂)、通読。

こちらも近所のおじいいさんからの頂きもの。

「ハンドブック」の名の通り、
仏教用語解説とか半分は辞書的な内容になっており、
そのあたりは読み飛ばしながらの読書でした。

冒頭の「日本の仏教」ということで
仏教伝来のところから起こした歴史がコンパクトにまとまっていて
分かりやすかったです。


仏教ハンドブック仏教ハンドブック
瀬戸内 寂聴

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『すきまのおともだち』
- 2017/03/19(Sun) -
江國香織 『すきまのおともだち』(集英社文庫)、読了。

絵本っぽい表紙絵だったので、
気軽な気持ちで手に取ったのですが、
最初に感じたのは恐怖でした。

仕事帰りの道で、ちょっと寄り道しただけだったはずが、
いつの間にか知らない町に出てしまい、
帰り方が分からなくなる・・・・。

出会った女の子は自分の名前を「おんなのこ」と言い、
その子の家にあったお皿は、自分の名前を「お皿」だと名乗った・・・・。

お皿がしゃべったことよりも、
一般名詞が固有名詞に成り代わっているところが、
この世界の多様性を認めないというか拒絶している感じを受けて、
「こんな世界に飛ばされたら即発狂だわ」と恐ろしくなりました。

なんとなく、その恐怖感が最後まで続いてしまって、
本来の作品の味を楽しめなかった感じで残念。


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江國 香織 こみね ゆら

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『ふたりの平成』
- 2017/03/18(Sat) -
橋本治、中野翠 『ふたりの平成』(主婦の友社)、読了。

橋本治氏、中野翠氏、それぞれの作品を読み、
「文章がクドいなぁ」とか、「ぶった斬る人だなぁ」とか、
作品の感想はあったのですが、
日本の文芸界とか批評界においての位置づけが良く分かってませんでした。

今回の対談で、お互いのことを評しているというか、茶化しているというか、
そのやり取りで、少しずつ、2人の位置づけというものが分かってきました。
どっちも異端児という(笑)。

アグネス論争とか、その時代には子供だった私でも、
どんな内容だったのかザックリとは知っているほど有名な論争。
私が同時代性を感じられるようなテーマで、
何か論争ってありましたっけ?
こんな、世間一般を巻き込むような。

論争があってこそ、異端児評論家の出番のような気がして、
今の時代において、この2人が発言すべきテーマがあればなぁ・・・・・
なーんて、思ってしまいました。

ちなみに、私は、橋本治氏の「~なの。~から。~じゃない。」と続く言葉遣いは、
かなり苦手かも。
活字では読みたくない感じ(苦笑)。
映像でなら・・・・・・いや、だめかな。


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『お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ』
- 2017/03/17(Fri) -
糸井重里、邱永漢 『お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ』(PHP文庫)、読了。

糸井重里さんと邱永漢さんの対談です。
邱永漢さんって、良く知らない方だったのですが、
対談の中で語られるエピソードを読んで、興味を持ちました。

子どもの金銭感覚を養うために、
1年分の生活費をドカっと渡して、自分で管理させるとか。
なるほどぉ・・・・・という感じです。

一方で、糸井サンですが、
どうにも感激屋さんなところが、なんだか対談を軽くしちゃっているような気が・・・・・。
映像で見れば、対談が盛り上がっている感じが伝わってくるのではないかと推測するのですが、
なにぶん、活字になってしまうと、ノリノリでやり取りしている言葉が、
すごーく軽く見えちゃうんですよね。
活字って不思議。

個人的には、日刊イトイ新聞でお金を稼ぐためのアイデア出しを
2人でやって欲しかったのですが、
それは時期尚早ということで語られず・・・・・残念。
ちょっと逃げたようにも感じられてしまいましたが。

というわけで、モヤモヤも残りましたが、
お金教育について考えさせられた本でした。


お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ (PHP文庫)お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ (PHP文庫)
糸井 重里 邱 永漢

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『老いかたレッスン』
- 2017/03/16(Thu) -
渡辺淳一 『老いかたレッスン』(新潮社)、読了。

老年学の本を読んだので、
もう一冊、実家にあった老年にまつわる本をば。

どんなことが指南されているのか、恐々と読んでみたのですが、
こちらも、30代の私から見ても納得できる内容でした。

年を取れば体が言うことを聞かなくなってくるのだから、
それは仕方のないこととして受け入れて、
自分自身の身の丈に合った中で、できることをしっかりとやろうという教え。

無理な背伸びをするのではなく、
自分のできる範囲の中で、なるべく上を目指そうとする前向きな姿勢。
冷静さと前向きさのバランスということでしょうかね。

後半、友人F氏の定年退職後・・・・という設定で
小説風のお話が描かれていきますが、
心理描写や気持ちと行動の繋がり方など、
さすがに上手いなぁと思ってしまう描き方でした。
当事者の年代の方たちが読むと、重みがあるのではないでしょうか。

男性向けには、このような指南書が必要になるのに、
女性は自立して自分の老後を楽しんでいる方が多いように思います。
女性は強い!という常識とされている事象を改めて認識した次第です。


老いかたレッスン老いかたレッスン
渡辺 淳一

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