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『ちょんまげぷりん』
- 2015/12/19(Sat) -
荒木源 『ちょんまげぷりん』(小学館文庫)、読了。

映画化されてたときにちょっと気になってましたが、観に行けず。
小説は、ちょっと軽そうだな・・・・と遠めに見ていたのですが、
この著者の他の作品をあまり聞かないので、とりあえず読んでみることに。

読みやすい文章で、リズムも良いので、サクサク読めます。
武士の言葉遣いが良いアクセントになっていて、
独特のリズム感を生んでいるように思います。

わがままな子供や、礼儀を知らない大人を面と向かって叱るというキャラクターも
気持ちがスッキリする効果を生んでいます。

というわけで、読んでいて気持ちが良いのですが、
肝心のストーリーは、やや雑に感じました。

侍にTV番組に出てみろと奨めるくだりや、
主夫を得て、仕事人間に目覚めるくだりなどが、
なんで、この主人公が、こんな判断をするのか、イマイチ合理性に欠けるような。

例えば、侍が江戸に帰れる何かを期待して、TVに出ろと奨めるなら
非常に分かりやすい展開なのですが、そのあたりの動機が良く分かりませんでした。

「うぃーん」を探すという目標設定も、本気でそれを捜し歩くのか!?という適当さ。
なぜ、「これだ!」と思えてしまったのかが理解できません。

侍が簡単に現代の生活に溶け込んでしまうところも、物足りない感じです。

というわけで、頭を空っぽにして読むなら、楽しめる作品だと思います。

ひとつ、読んでいて不思議に感じたのは、
私たちは侍の言葉遣いを、それこそ時代劇などを通して(正しいのかは分かりませんが)
慣れ親しんでいるので、何をしゃべっているのかわかりますが、
侍にしてみれば、現代人の話す言葉は、正直、通じないのではないかと思いました。
言葉遣いも、テンポも、アクセントの平板化も、
どれも初めて体験する人にとっては、外国語のようなのではないかと。

本作では、すんなり会話が成り立っていましたが、
一方通行の言葉の理解というのを軸に物語を作ってみても、
面白いのではないかなと思いついてしまいました。


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『おはん』
- 2015/12/18(Fri) -
宇野千代 『おはん』(新潮文庫)、読了。

昭和文学の名作ということでチャレンジ。

嫁を捨てて芸子に走った男。
その男と嫁が、偶然、橋の上で再会するシーンから始まります。

男の一人語りで綴られる物語は、
2人の女の間でふらふらする男に相応しい滑らかな一面ふにゃふにゃした言葉のリズムで、
するすると読めてしまいます。

自分が捨てた息子への愛情を示しながらも、どこか表面的で軽薄。
息子への愛情を覚えた自分自身が好き・・・・・みたいな。

冷静に読むと、ダメ男の心情話なのですが、
リズムに乗って読めてしまうところが、名著のゆえんでしょうか。

内容的に、そこまでのめりこむことはできませんでしたが、
文学の香りを感じることはできましたかね。


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『ファンタジスタはどこにいる?』
- 2015/12/16(Wed) -
鯨統一郎 『ファンタジスタはどこにいる?』(光文社文庫)、読了。

歴史謎解きでたくさん本を書いている著者が、
サッカーをテーマにした推理小説を書いたというので、どんなもんかいなと読んでみました。

が、なぜこの本を書こうと思ったのか分からないまま読み終わってしまいました。
トリックが凄いわけでもなく、犯人が奇抜な設定でもなく、
登場人物たちも特段魅力的なわけでもなく、雑誌記者やサッカー選手というお仕事ものとしても半端で。

ただ単に、著者がサッカー好きでした・・・・ということなのでしょうかね。

最後の殺人に至っては、そんな方法で殺したら、
首がもげちゃうんじゃないかと思ってしまいましたが、ま、瑣末なことですな(苦笑)。


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『一神教と国家』
- 2015/12/16(Wed) -
内田樹、中田考 『一神教と国家』(集英社新書)、読了。

中田センセが、イスラーム学者の中田先生と対談した本。
イスラム文化って、やはり縁遠いものを感じてしまうのですが、
内田センセの視点で読めば、何か分かるかも・・・・と思って挑戦。

対談に入る前に、まえがきとして、内田センセによる中田先生の主張の
概要解説があったので、本編に入りやすかったです。
というか、この解説がないと、対談の内容は、多分理解できなかったでしょう。

イスラム文化への私の理解が深まったかは怪しいところですが、
比較文化論的に日本文化への理解や、米国文化への理解という点では、
新しい視点を得られたように感じました。

また、「原理主義者は、主張内容は別として、一貫性のある主張をするので頼りになる」というような
内田節が、本作でも勉強になりました。
エセ原理主義者ではなく、ホンモノの原理主義者は、確かに骨太な人だと思います。
その主張が、自分自身と相容れないものであっても、気持ちよく反論しながら読み進められるというか、
そういう考え方もあるかもしれないが、私は違う・・・というようにイライラぜすに受け止められます。

だからこそ、自分とは合わないであろう主張であっても、
古典の名著とされるものは読んでおくべきなんだろうなと思いました。


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『なぜ大企業が突然つぶれるのか』
- 2015/12/15(Tue) -
夏野剛 『なぜ大企業が突然つぶれるのか』(PHPビジネス新書)、読了。

「複雑系思考法」というサブタイトルに惹かれて買ってきました。

まず、メインタイトルと内容の乖離が甚だしく、
一瞬、何のために書かれた本なのか分からなくなってしまうので読みにくいですが、
エッセイだと割り切ってしまえば、結構、面白い視点があったりして、楽しめました。
タイトルは、著者ではなく、きっと編集者のセンスの問題でしょう・・・・。

1人の優秀な人材が100人の凡人の集合に勝つ時代。
そう言われてしまうと、自分自身をもっと鍛え上げなければ・・・・と焦ってしまいます。
でも、前向きに捉えて、奮起したいと思います。

自分自身の働く姿勢というものを考えるには、
手頃な本だと感じました。


なぜ大企業が突然つぶれるのか 生き残るための「複雑系思考法」 (PHPビジネス新書)なぜ大企業が突然つぶれるのか 生き残るための「複雑系思考法」 (PHPビジネス新書)
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『野球県民性』
- 2015/12/14(Mon) -
手束仁 『野球県民性』(祥伝社新書)、読了。

47都道府県の県民性を、野球を通して比較してみようということで、
主に、高校野球常連高校とプロ野球選手を題材に分析を展開しています。

47都道府県を来たから順番に紹介しているのですが、
まずはその都道府県の風土や県民性という全般的なことを紹介し、
後半で具体的な学校や選手を上げて、その証明材料としている構成です。

正直、前半の県民性分析が浅いというか、
世間一般に言われていることを寄せ集めて、しかもちょっと毒を織り交ぜながら紹介しているので、
「スポーツ作家のあんたに言われたくないよ!」というような趣旨の
県民性批判が目に付いてしまい、あんまり気持ちよく読めませんでした。

ま、幸い、私の三重県は、保守的で穏やかな風土ということで、
それほど悪くは書かれていませんでしたが。
(高校野球的に特筆すべきことがない県という扱いなのかもしれませんが・・・・・・)

後半の高校野球やプロ野球選手の話は、
ま、好きな人は好きなのでしょうが、エピソードとして楽しむには
本作の紹介文量が少なすぎてイマイチ刺さらず。

というわけで、時間つぶしの読書となってしまいました。


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『1万円起業』
- 2015/12/13(Sun) -
クリス・ギボー 『1万円起業』(飛鳥新社)、読了。

本田直之氏の本だと思って買ってきたら、監訳でした。
トホホ・・・・。
でも、面白かったです。

「起業」と聞くと、どうしても、大きな夢と多額の初期投資、そしてリスキーな初年度という
大きな絵を思い浮かべてしまいますが、本作で紹介されているのは、
タイトルどおり、1万円程度のコストで簡単&気軽に起業した人々の成功事例です。

それこそ、起業だなんて思いもよらず、
ただ、好きなことや必要なことをやっていたら、その延長線上に起業があった
という成り行きの人が多いです。

しかし、仮にそういう流れであったとしても、
必ずどこかで、それまでの仕事を止めて、起業するというタイミングがあったわけで、
やはり、その勇気ある行動に感嘆します。

コスト1万円で年収500万円と言われたときに、
サラリーマンの私は、「500万円だと今の収入より大分落ちるなぁ・・・・」と思ってしまいますが、
しかし、時間を自由に使うことができるようになり、生活にゆとりが出るなら、
そういう選択肢の方が幸せなのかもしれないとも思うようになりました。
稼いでも、使う時間がなかったら意味ないですものね。
時間どころか、健康を害しているようでは、何をかいわんや。

紹介されている皆さん、「起業が」とか「仕事が」という視点ではなく、
「自分の人生は」という視点で、自分の日常を語れるのが羨ましいなと感じました。
そして、何より日々を楽しんでいる姿が素敵です。

こういう、肩の力を抜いた生き方も、憧れます。


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クリス・ギレボー 本田直之

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『62のソネット+36』
- 2015/12/13(Sun) -
谷川俊太郎 『62のソネット+36』(集英社文庫)、読了。

有名な詩人ですが、作品そのものを知らなかったので
試しに読んでみました。

が・・・・・・うーん、よく分からない・・・・・というのが素直な感想です。

言葉を追って、頭で理解しようとするからダメなのかしら?

後半に英訳版がついていたので、
もっぱら英語の勉強に使わせてもらいました。


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『くまモンの秘密』
- 2015/12/12(Sat) -
熊本県庁チームくまモン 『くまモンの秘密』(幻冬舎新書)、読了。

誰もが知っているゆるキャラくまモンを以下に作り上げていったか
という戦略・戦術のお話が読めるかと期待したのですが、
残念ながら客観性のない文章が続き、日記を読んでいるかのようでした。

ビジネス書的な視点で書いてくれれば、
素晴らしい組織論、マーケティング論が読めたはずなのに、残念です・・・・・。

くまモンというキャラクターの存在を思えば、
あまり舞台裏のビジネスチックなことや行政チックなことには触れたくないのかもしれませんが
せめて、チームくまモンがどういう部隊編成だったかとか、
小山薫堂氏とはどういう関係なのかというような説明を冒頭に入れて欲しかったなと。

それと、他のゆるキャラと比較して、なぜくまモンは成功することができたのかという
客観的な比較の分析も欲しかったです。
ま、公務員の立場では難しいのかもしれませんが。

ものすごく良い材料を揃えながら、料理に失敗しているというか、
料理をそもそも放棄している姿勢が残念でした。

これは、くまモンファン向けの本だと割り切るべきなんでしょうね。


くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ (幻冬舎新書)くまモンの秘密 地方公務員集団が起こしたサプライズ (幻冬舎新書)
熊本県庁チームくまモン

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『どくろ杯』
- 2015/12/11(Fri) -
金子光晴 『どくろ杯』(文春文庫)、読了。

著者の本は、唯一、『マレー蘭印紀行』を読んだことがあるだけなので、
その崇高な文章が記憶に残っていたのですが・・・・

本作を読んでみてビックリ。
女性とのゴタゴタや貧乏暮らしなど、浮き草人生をそのまま書き下ろしていて、
一気に印象が変わりました。

自分の周りにこういう人が居たら、明らかに問題児(苦笑)。
無計画だわ、仕事はしないわ、女学生にうつつを抜かすわ、借金はするわ。
それでいて、家を訪れる人が絶えないというのは、
才能なのか、人間的魅力なのか、関わったら巻き込まれるのか、
不思議な存在です。

あんまり読書エネルギーが充填されていない状況で
本作を手にとってしまったので、読み込むところまでは至れませんでした。

もうちょっと心がのんびりしているときに再読したほうが良さそうです。


どくろ杯 (中公文庫)どくろ杯 (中公文庫)
金子 光晴

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