『一橋ビジネスレビュー61巻2号』
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- 2014/07/30(Wed) -
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『一橋ビジネスレビュー61巻2号』
先日参加したフォーラムの会場で、 東洋経済新報社の方々が書籍販売のテーブルを出されており、 そこで先着者にバックナンバーを無料配布してました! 残りあと3冊というところで、ギリギリもらうことができました。 ラッキ~♪ 自分の仕事上の課題には直結しないテーマですが、 地方出身者としては、やっぱり地元の活性化というのは気になるもので、 各地の成功事例やチャレンジしている姿勢がいろいろ紹介されている論文には 興味を惹かれました。 もともと何らかの観光資源がある地域はともかくとして、 特にこれといって呼び物がない地方都市において 人を呼び集めるというのがどれだけ大変なことか、自分の地元を眺め、つくづくと感じます。 ケース紹介されている富山県南砺市の音楽祭の取り組みとかは、素晴らしいと思いました。 我が地元も三番煎じ、四番煎じではありますが、よさこいでの町興しを頑張ってます。 同級生が市議会議員をやっていたり、地元の商工会議所で頑張ったりしているので、 そういう友達と、この手の話をまじめにやってみるには、 三十代半ばという自分の年齢は、ちょうど面白い頃なのかもしれないなと感じました。
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『仕事学のすすめ』
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- 2014/07/30(Wed) -
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勝間和代、藤巻幸夫 『仕事学のすすめ』(生活人新書)、読了。
勝間女史の自己啓発系の本は、 ときどきズバッと刺さってくるものがあるのですが、 本作を読んで、なんで勝間女史の著書が自分に合うのかが分かりました。 本作では、勝間さんと藤巻さんのそれぞれが、 自分の半生を振り返って、仕事に向き合う心得を説いているのですが、 藤巻さんという比較対象が居たおかげで、勝間さんの特長がよく分かりました。 私が読み心地よく感じるのは、1つは、話の抽象度が程良いこと。 藤巻さんの話の方が、いつ、どんな場面で、何をしたという具体度が高く、 場面はイメージしやすいのですが、それだけ他人事として読んでしまいます。 一方、勝間さんの話は、とある具体的なエピソードから、大事な要素だけを抽出して、 こんな場面でこんなことに気づいた、考えた、行動したという話なんです。 そうすると、その情景を頭の中で描くときに、自分の仕事体験の場面をもってきて そこに勝間さんを置いて考えるようになるんです。 つまり、環境は今の(もしくは過去の)自分のもので、主人公だけ勝間さん。 こうすると、今の自分が置かれた状況で勝間さんならどうするのかという想像に 簡単に飛んでいくことができ、だったら自分もそうやってみよう!という気持ちになりやすいです。 この、自分への直結力が、勝間さんのストーリーの魅力かなと。 もう1つは、AとBの両立は無理だから、AのためにBは斬り捨てるという 捨てる、諦める、我慢するという行動についても積極的に触れられている点です。 自己啓発本を読んでも行動に結びつかない人というのは、 やらなきゃいけないことは分かってるけど、時間がない、余力がない、という人が 多いのではないかと思います。 そのときに、勝間さんは、無駄なこと、非効率なことは止めろとハッキリ言ってくれ、 しかも自分の場合はこうしたという選択判断の具体例を示してくれます。 これって、やる気はあるけど余裕がないという人にはもってこいのアドバイスです。 二兎追うものは・・・・とならない割り切りは、心地よさすら感じます。 この2つのポイントについて、自分の頭の中が整理できたので、 この読書からは得られたものは大きかったです。 藤巻さん、当て馬にしてごめんなさい・・・(苦笑)。
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『昔、革命的だったお父さんたちへ』
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- 2014/07/28(Mon) -
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林信吾、葛岡智恭 『昔、革命的だったお父さんたちへ』(平凡社新書)、読了。
私の父は、東大の入試がなかった年に現役受験生でした。 未だに、「俺は本当は○○大学に行きたかったのに、玉突きで・・・・」と愚痴ってます。 要は、団塊世代の下限、もしくはチョイ下あたりに位置する年齢です。 自分が30歳ぐらいになったときに、ふと、 「自分たちの世代って、何が共通体験になっているのだろうか?」と疑問を覚えました。 父の世代は、当然、学生紛争です。 私は、高度成長、オイルショックはもちろんのこと、バブルも子供過ぎて実感がなく、 昭和天皇崩御も小学生だし、阪神大震災~オウム真理教の事件の数ヶ月は衝撃的でしたが 「みんなで教室でニュースを見たね」程度の思い出で、自分たちの年代特有の出来事ではありません。 サカキバラ世代と呼ばれる人々は数学年下になり・・・・・。 なんだか平和で穏やかで地味な年代なんですよねぇ、私たちって。 で、そのときは、それ以上特に考えを進めなかったのですが、 最近になって親の世代が定年退職を迎えるようになり、 (我が家は自営業なので定年は関係ないのですが) 父親がショッチュウ、同窓会だの同期旅行だのに呼ばれて出かけるようになりました。 そうすると、必然的に、実家での日常会話の中に、父の思い出話が増えてくるようになり、 正直、鬱陶しい・・・・・(苦笑)。 で、どうも話を聞いていると、体制に対してみんなで異を唱えていたというのは分かるのですが、 破壊するだけの話で終わって、その後の創造の部分の話が出てこない・・・・。 そして、何だか未だにこの世代の人々は、現政権や官僚、有名経営者たちに対し文句を言うだけで、 今の世の中をどうしたいという代替策の提案が出てこないということに気づいてしまい、 一気に親の世代に対して冷めた目を持ってしまいました。 (一応、自分の親のことは尊敬してますよ・笑) 民主党政権を引っ張っていた面々が、まさに団塊の世代で、 壊すだけ壊して、どんな日本にしたいのかビジョンがなかったのが象徴的だと思います。 (今イケイケの安倍さんはポスト団塊世代なのかな?) という時に、本作を見つけてしまい、「おっ!」と買ってきてしまいました。 前半の日本における学生運動の歴史については、コンパクトにまとまっていて勉強になったのですが、 後半の団塊世代論については、看板倒れな感じでした。 威勢はいいけど、批判が非常に感情的で、共感しようにも手がかりが少なすぎです。 前半の学生運動史で見せた論理性はどこへやら・・・・。 せめて、団塊の世代を代表する著名人を登場させて、 その人の行動なり思考なりを批評するような体裁をとらないと、 単なる下の世代のボヤキ・嘆きにしか聞こえません。 いつもは、読み終わった本を実家へ転送してるのですが、 この本は考えものだなぁ・・・・(苦笑)。 少なくとも、この程度の内容では、うちの父親をギャフンと言わせることは無理です・・・・・。
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『動乱のインテリジェンス』
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- 2014/07/27(Sun) -
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佐藤優、手嶋龍一 『動乱のインテリジェンス』(新潮新書)、読了。
この2人の対談を読むのは2冊目です。 インテリジェンス分野のプロ2人の対談なので 読み応えがあり、面白いです。 手嶋氏の佐藤ヨイショが鬱陶しいのが相変わらずですが(苦笑)。 2011年~2012年あたりの象徴的な外交事件を取り上げて その意味や影響について解説をしていますが、 当時、何が目的なのかサッパリ理解できなかった 鳩山元首相のイラン訪問についてもバッサリ斬り捨てていて、 ようやく何となく分かるようになりました。 この時期は、政治家の不作というか、 あまりにも残念な顔ぶれが日本を動かしていたのでアレですが、 その裏側で、官僚たちがどのように日本を外国から、もしくは無能な政治家の動きから(苦笑) 守ろうとしていたのか、もっと官僚寄りの話が聞いてみたいです。 うーん、それこそ国家機密で、難しいのかなぁ。
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『労働基準法がよくわかる本』
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- 2014/07/26(Sat) -
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下山智恵子 『労働基準法がよくわかる本』(成美堂出版)、読了。
こちらも労務系のお勉強のために図書館で借りてきた本。 のっけから、「労働基準監督署には逮捕権がある!」なんて話が始まり、 中小企業の経営者目線で各テーマを扱っているので、 結構、露骨なテクニック論がリスク回避方法の描写もあり、 ある意味、面白かったです。 ここまでハッキリと、経営者のメリット、デメリットの基準に従って書いてあると 実務において便利な本なのだろうなと思います。 お勉強のテキストには、ちょっとアレですけど(苦笑)。 就業規則の中の条文について、 「どの会社もこんな風に書いてるんだろうな」と、当たり前のこととして気にしていなかったものが、 実は、揉め事が起きたときに非常に重要な効果を発揮したりするものがある等も分かり、 労務関係の規定や契約の重要さも実感できました。 人事・労務は奥が深い!
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『世界は分けてもわからない』
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- 2014/07/26(Sat) -
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福岡伸一 『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書)、読了。
福岡センセの本はお初でございます。 タイトルから、社会科学的なテーマを扱っているのかと思って買ってきたのですが、 のっけからアミノ酸のお話で、かなり自然科学的な、 当然のことながら先生の専門の生化学のお話が詰まってました。 しかし、印象に残ったのは、文章そのもの。 不思議なリズムを持っており、その人文学的な香りに惹かれました。 お話のネタとしては、「Map Lover VS Map Hater」の分類が 非常に興味深かかったです。 ジグソーパルズを用いての解説が分かりやすく、 その思考方法の違いや、成果への到達プロセスの違いなど いろいろな場面で適用できそうだなと感じました。 最後に、ラッカー研究室で起きた実験データ捏造の「スペクター事件」について 数章を使って詳細に述べられていますが、 この時期ですと、どうしても例の騒動に意識が向かってしまいます。 ラッカー教授は自分の研究室で起きた事件を収拾すべく様々な手を打ったようですが、 さてさて、理研や早稲田大学は、上手くケリを着けられますでしょうかねぇ。
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『投資ファンドとは何か』
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- 2014/07/24(Thu) -
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北村慶 『投資ファンドとは何か』(PHPビジネス新書)、読了。
投資にちっとも関心が持てません。 確定拠出年金とか、手付かずでデフォルトの定期預金のままです(爆)。 財務・会計のお勉強をしていても、 このあたりの分野は、知識が全然頭に入ってきません。 テキストとか、本当につまんなくて(苦笑)。 これは一度、目線を変えてみたほうが良いのかしらと思い、 試しに新書で勉強してみることにしました。 そのものズバリのタイトルがあったので、それを購入。 思ったより易しい日本語で書かれていたので、一安心。 村上ファンド事件の直後に発行されているにも関わらず、 それら異端児に振り回されることなく、非常にフラットな目線で冷静に書かれているのも好感です。 では、理解できたのかと言うと、 いきなり最初の「不動産投資ファンド」の「キャップ・レート」が理解できず、 読み返し、読み返し、諦めてWEB検索もしてみたものの、 結局、「キャップ・レートが低いほど不動産価格は高くなる」という図式だけが残り、 概念は理解できないままでした(苦笑)。 もう、これは、抽象的な思考ができない頭になってしまった自分が悪いのでしょうね。 うーん、頭の老化が進んでいるのかなぁ。 それとも、もともとセンスがないのか(爆)。 私の頭が悪いだけで、入門書として良い本だと思います。
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『行蔵は我にあり』
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- 2014/07/23(Wed) -
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出久根達郎 『行蔵は我にあり』(文春新書)、読了。
タイトルの意味は良く分からないまま、 出久根さんが多数の先達を紹介している本のようだったので とりあえず買ってきました。 先行して『百貌百言』という本が出ているようで、本作はシリーズ2作目。 というわけで、人選が輪をかけてマニアックです。 半分以上、知らない人でした。 ただ、新書2ページの分量の中で、 全く無駄な情報を加えず、その人の人物を表すエピソードや言葉、詩句で、 一気に描き上げます。 その力量たるや流石。 知らない人物でも、「へぇ、こんな日本人が居たのか」と興味をそそられます。 こりゃ、著者が紹介したい本命中の本命が載っているであろう シリーズ1作目を読まねばなりませんね。
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『労働法のことならこの1冊』
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- 2014/07/21(Mon) -
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河野順一 『労働法のことならこの1冊』(自由国民社)、読了。
「企業経営理論」の中で、「人的資源管理」が弱点だなと思い、 図書館で借りてきました。 コンパクトにまとまっていて、勉強しやすい本でした。 そして、試験勉強という目的の前に、 こういうことって、会社員なら知っていないといけないよなぁと反省。
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『愚直に実行せよ!』
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- 2014/07/21(Mon) -
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中谷巌 『愚直に実行せよ!』(PHPビジネス新書)、読了。
昨夜も11時に布団に入ったのに、またまた眠れず。 結局2時過ぎまで読書。 で、朝7時に目が覚めるって・・・・夏風邪より不眠症のケの方を気にした方が良いのかしら? さて、自然科学の先生の対談を読んだので、その流れで社会科学の先生の本へ。 学生のときに、中谷先生の授業を1回ぐらい聞いておけば良かったなぁと思いつつ、 転向前の授業を聞いてもアレだったかなぁ・・・・なんて。 本作を読んで感じたのは、 大学の学長の割には言葉が軽いなぁ・・・という、強めの言葉で言えばガッカリ感。 もう少し有名教授として重厚な物言いをするのかと想像してたので。 でも、私が学生だった当事も 民間企業の社外取締役との兼務が問題になったらアッサリ大学を辞めちゃったり、 その後、民間企業、政府の組織などアチコチに顔を出したり、 結局は学長の座を射止めたりと、 やや外に向けてのパフォーマンスが派手なところがあるので、 こんな感じの文章がちょうど良いキャラクターなのかもしれませんね。 本の内容は、タイトルが全てでございました。
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