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『台所のおと』
- 2013/02/28(Thu) -
幸田文 『台所のおと』(講談社文庫)、読了。

最近、仕事でお疲れなので、
活き活きとした日本語を・・・と思って、この著者の作品に手が伸びました。

が、読み始めるまで、エッセイだと思ってました(爆)。
自分が台所に立って感じた雑感などを書いたものかなと・・・。

病床に就く料理人の夫と、代わりに店に出る妻。
その妻の立てる台所(厨房)の音から、妻の心情を想像する夫。
そんな夫の様子から、病状を心配する妻。
微妙な心の綾を綴っていく表題作。

他にも、ちょっとした心の通い合いや、
ふとした瞬間の心情を描いている作品が収録されており、
その細やかな描写は、流石です。

そして何より、「気持ちがうじゃじゃける」というような独特の日本語が楽しいです。
なんだか幸田エッセイも読みたくなっちゃいました。


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『中庭の出来事』
- 2013/02/24(Sun) -
恩田陸 『中庭の出来事』(新潮文庫)、読了。

さてさて、最近勢いづいている恩田作品を読もう!ですが、
今回は舞台の脚本が軸となっている作品です。

芝居のシーン、オーディションのシーン、そして現実世界と、
様々な世界が入れ代わり立ち代わり描かれるのですが、
どこまでが現実で、どこからが作り物の世界なのか、
段々と分からなくなってくる不思議な感覚が味わえます。

読んでいて、頭を使うことを求められるので、大変に疲れる読書なのですが、
でも、ちゃんと読めば、それぞれのシーンのつながりなどが段々と分かってくるので、
知的興奮を刺激される感覚が続きます。
一気に読むと、突破感や征服感を得られると思います。
この構成力は凄いです。

しかも、作中劇の『告白』という芝居が、これまた面白いんです。
芝居として上演されているのを見たくなります。
実力派の女優3人が火花を散らす、素晴らしい芝居になる気がします。

ちょっと、「男」が「女優1、2、3」を相手に推理を展開し
追い詰めていく場面は、なんだかモヤモヤ感が晴れなかったのですが・・・。
やや、情緒的な攻め方のような気がして。
ま、科学的な推理モノに毒されてるのかもしれませんが(苦笑)。

いずれにしろ、恩田作品の手の込んだ面白さが堪能できる作品でした。

個人的には、「中庭における表現」というものに
強いイメージを抱いてしまいます(笑)。
「中庭は特別な表現のステージ」というのは、芸術家に共通する認識なんですかね?


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教科書&トリック
- 2013/02/24(Sun) -
『教科書にのせたい!』(2012年1月24日放送)
今回は健康情報番組でした・・・。
あんまり好きじゃないなぁ。
なぜならスタジオのトークも、真剣な質疑応答になっちゃうから。
スタジオ部分が長くなるのは嬉しいのですが、みんな健康聞きたがりだから(苦笑)。
普通の視聴者の方は、健康体操とかを見たら、ちゃんとやってみるんですかねー。
私が興味なさすぎなのかしら?
あと、初診が4年待ちの医者って・・・、困ったときに診てくれないのは医者じゃないよ!

『トリックハンター2』(2012年1月27日放送)
ベッキーが大人の事情でMCから外れ、なんとDr.レオンがMCに昇格・・・・
って、おかし過ぎるでしょう!?(笑)
出オチとしては面白かったです。実質のMCは内村さん1名。
もともとベッキーのMCにそんなに付加価値があったわけでもないので、
十分、番組としては回ってました。
VTRの内容は、依然、扱うトリックの幅が広すぎなのですが、
前回よりはごちゃごちゃ感が減ってたように感じました。
そして、森昌子さんが、あんなに面白いオバチャンだとは知りませんでした。
まさかのモノマネ王座決定戦初代チャンピオンだとは・・・。
そして、それを気軽に見せてくれるとは。
内村さんも絡みやすそうでしたね。
マジックのネタばらしは、こうやって見てみると、ガッカリするものが多いですね(苦笑)。
それを言ってしまっては、この番組を否定することになるのかもしれませんが。
牛丼のとか、最初に見た時の驚きが、一気に引いて行ってしまいます。
やっぱり、マジックとして「見せる」ところの技術の上手さが、
マジシャンとしての腕の有り無しなのではないかと感じました。
でも、トランプマンのマジックは、ネタばらしの様子自体も結構面白かったです。
前回はガッカリした方だったのですが、今回は、オーケストラの皆さんの頑張りに
なんだか少し感動してしまいました。


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S革&Q
- 2013/02/24(Sun) -
『スクール革命!』(2012年1月15日放送)
森三中先生による結婚学。
黒沢さんは結婚してないから今回も生徒側。
結婚とか恋愛がテーマだと、時々、黒沢さんが痛々しく見えてしまって心配なのですが、
今回は、結構な勢いで質問を交わしてたので、なぜかホッとしちゃいました。
小テストは、街コンとかの時事ネタが多くて、あんまり目新しい情報はなかったですが、
アンケート調査は、相変わらず厳しい意見が多かったですね(苦笑)。
2歳児の子供を持つ夫婦で、妻が夫に愛情を持ち続けている家庭はたった3割。
内村先生は、自信満々に「ウチはまったく大丈夫!」って力説してましたが、
そのあと、さらっと、「育児に嫁さんは一生懸命」というプラスな文脈で
状態を説明するところが、上手く続くコツなのかなって思いました。
黒沢さんが仮面合コンに参加してましたが、
お互いに結婚に向けて一生懸命だと分かるのは、結婚の早道でしょうね。
ま、その後の結婚生活が幸せなのかは分かりませんが・・・。
あと、大島さんに「2階から降りてきた住人」という新ネタが出来て良かったです(笑)。

『世界の果てまでイッテQ!』(2012年1月22日放送)
ベッキーの欧州幸運巡りは、イギリスとフランス。
イギリスではパワースポットを巡ってましたが、
あのグラストンベリーという場所は、確かに何か出てきそうな雰囲気有りますね。
異界との接点というのは、なんだか分かった気になりました。
イッテQメンバーの2012年の運勢占いでは、なんと内村さんが1位!
理由が「執筆活動に最適」とは、例の映画のことですよね!!
これは期待大ですね~♪
そして、2年連続で最下位に沈んだ宮川さん。
ま、昨年は、いろいろスキャンダルになってましたしねぇ・・・。
真実がどうであれ、辛い1年だったような気がします。
さ、気を取り直してスペインでは人間の塔や厄除けの花火をやってましたが、
何より印象に残ったのは運を呼び込むという人形・カガネル。
なんと、お尻をむき出しにして、うんちをしている姿を人形にしてるんです。
しかも、うんちの人形つき(苦笑)。
クリスマスに飾る人形だそうですが、キリスト教の厳格な教えからは
とても想像できないユーモラスというか、お下品な姿です。
ローマから離れると、こんな風に変化しちゃうんですかね。文化って面白い。
イモトさんはネパールへはちみつを獲りに行ってましたが、
ネパール人は善い人ばかり。善意に溢れてます。
それが、あんな結末につながるとは・・・・(爆)。
5月がシーズンのハチミツを、1月に獲りに行ってしまうとは・・・。
そりゃ、蜜は無いよ!
何事も事前の確認は大事だっていうことですね。


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内村TBS&教科書SP
- 2013/02/24(Sun) -
『内村TBS』(2012年1月3日放送)
いやー、嬉しい、楽しい1時間でした。
時間が早い、早い!
完全に内Pになっちゃってますが(爆)、
ただ、お題の方で、大喜利+αの「α」の方を何とか工夫しようとしているのは
伝わってきましたよ。そこは、K-maxさんの拘りでもあるんでしょうね。
「グルモネア」的なTBSの匂いを感じるコーナーもありました。
挑戦者も11人に絞ってあって、すっきり、見やすかったです。
頼れる芸人と頼りない芸人のバランスも良かったです。
インパルスの2人に、あんまり爆破力が感じられなかったのは残念。
大喜利先生のくだりは面白かったですが。
あと、柳原さんは、こういう団体芸的なノリの番組になると、
やや流れを読めてないところがあって、浮いてる感じがしちゃいますね。
今回は、麒麟の川島さんに尽きますね。
ま、いつも安定した成績を残していると思いますが、演出も編集も川島さん中心でしたね。
「逆座布団大喜利」で、川島さんが頭から登場しちゃったら、
そりゃぁ、点数稼いじゃいますよね。
もう、優勝ありきな筋書きです(苦笑)。
きちんと面白かったから、文句ないですけど(笑)。
狩野さんも春日さんも、それぞれにMCに可愛がってもらってよかったですね。
もうちょっと、しずるをいじってほしかったな。


『教科書にのせたい!SP』(2012年1月10日放送)
2時間SP、盛りだくさんでした。
その分、VTRを繋げただけの紹介になっているコーナーもあり、
内容の充実度的には、イマイチだったかな・・・。
「世界の変わった気象観測」なんて言うから興味津々で見たのに、
トルネードチェイサーのお話でした・・・有名過ぎ。
ちょっとネタ切れの感がありますねぇ。


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『M★A★S★H』
- 2013/02/23(Sat) -
『M★A★S★H』

ロバート・アルトマン監督の代表作。
朝鮮戦争における軍医たちのヤンチャを描いてます。

ブラック・コメディぶりが楽しめるかなと期待したのですが、
はっちゃけぶりに乗り切ることができませんでした。

戦場という非日常で命の危険に直面している場所では、
その国の文化や民族にどっぷり浸ったコアなジョークが繰り出されるため、
日本人には共有しきれない毒があるんだろうなと感じました。

それでも、キャラクターの設定はお見事。
あと、歯科医が自殺するくだりとか、くだらなすぎ(笑)。
でも、これが戦友としての応対の仕方なのかも。

最後も、他の隊とのアメフト交流試合になり、
戦場にアメフト用具一式を持ち込むところが、
アメリカ文化の強さなんだろうなと変な関心。
ストイックになるのではなく、文化ごと敵地に乗り込んでいくんですよねー。

これも一つの戦争の姿なのかな。


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『パーフェクト・リタイア』
- 2013/02/23(Sat) -
藤堂志津子 『パーフェクト・リタイア』(文春文庫)、読了。

40代以上の女性を主人公にした短編集ということで
期待していたのですが、なにかしっくりきませんでした。
病院の待合室で読んでたからかな(苦笑)。

主人公の女性たちが描いている
「こういう生活が送りたい」という内容に共感が持てませんでした。
なんだか、自分自身を卑下している主人公が多いような気がして。

表題作「パーフェクト・リタイア」の主人公が、
定年を迎える前に、2人の人間との関係にケリをつけなければと
自ら飛び込んでいく姿は、潔さと意志の強さを感じて気持ち良かったです。
ただ、結論がイマイチスッキリしないものでしたが・・・。

そうやって、2人の敵と(一応の)ケリを付けて、
向かった将来が、これまた、あんまり共感できず、そこは残念。


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『イケズの構造』
- 2013/02/23(Sat) -
入江敦彦 『イケズの構造』(新潮文庫)、読了。

職場に京都出身のおじさんが居るのですが、
結構、激しい嫌味を多方面に言うのですよ。それも、あっけらかんと。
「今、嫌味を言ってますよ」という自覚ありありで、
むしろ、それが誇らしげな感じで(笑)。

どういう文化なのかしら?と気になって、本作でお勉強です。
ま、くだらない興味関心ではあるのですが・・・。

「イケズ」って、京都の人にしか適用できない独特のニュアンスがあって、
誇らしげな嫌味にぴったりの語感ですね。

本作の文章は、話し言葉を起こしたような感じで、
ちょっと冗談がくどいところもあり、鼻に付く感じもしたのですが、
京都弁のイケズのやり取りのところは、さすがに面白かったです。
なんとまぁ、積極的な嫌味なのだろうかと・・・。
(本作では、イケズと嫌味は違うとされてますが、でも、嫌味ですよね・笑)

結局、職場のおじさんの嫌味は、嫌味なんだと再確認しただけでしたが(爆)、
京都の文化の奥深さと知的けんかの有り様は面白かったです。


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『怪盗ジバコ』
- 2013/02/20(Wed) -
北杜夫 『怪盗ジバコ』(文春文庫)、読了。

北杜夫の小説は、なんだか暗いイメージがあったので、
このようなユーモア小説があることは意外に感じました。
でも、「どくとるマンボウ」シリーズを思えば、
ユーモア小説も変じゃないですね。

本作は、神出鬼没、完全無敵の怪盗ジバコの活躍に関する連作短編です。
最後の数行で落とす感じで、お気楽に読めます。
結構、読者に挑戦的なユーモアもありますしね。

じゃあ、読み終わった後に何か残るかというと、
そこまでのものでもないのですが、
ま、でも、たまにはこういうのもね。


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『伊勢丹な人々』
- 2013/02/18(Mon) -
川島蓉子 『伊勢丹な人々』(日経ビジネス人文庫)、読了。

ブックオフでドカ買いしてきた中の一冊。

タイトルからして、伊勢丹を支える社員たちの姿と、
それを生み出してくる組織論についての本かと思ったのですが、
リニューアルや企画モノのコンセプト紹介ばかりで、
全然、ヒトにスポットが当たりません(苦笑)。

誰が何を考え、誰とぶつかり、誰に支持されて、
そのコンセプトが生まれ、また店舗全体で動けるようになったのか、
そういった伊勢丹イズム的なものを期待したのですが・・・・。

日経に載った伊勢丹のニュースリリースを繋げただけでも、
同じようなものが書けてしまうのではないかという印象です。

章立ても、体系だっていなくて、
何が述べたいのか曖昧です。
残念。


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