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『鈍獣』
- 2011/03/21(Mon) -
『鈍獣』

最近観たクドカン作品の中では面白いほうだったかな。
でも、「面白い!」と言い切れるレベルには達せず。

セリフの応酬で笑わせるところが少なかったからかと思います。

凸やんがエレベーターから登場するシーンがカギになっていますが、
繰り返しのギャグが面白いのは、やっぱり舞台です。
舞台の世界観を引きずってしまっていると思います。

そして、少しずつ事情が分かってくるというスタイルは、
『木更津キャッツアイ』のような手法。
そういえば、舞台となるサパークラブ(?)「SUPER HEAVY」の内装は、
『木更津~』のマスターのバーに似ている。

いい年した大人たちが小学生の頃の出来事を引きずっていて、
その真相を今になって知ることになるという展開は『20世紀少年』のよう。

そう、この作品は、一見、非常に奇抜に見えながら、既視感たっぷりなんです。
この新鮮味のなさも、面白さを削いだ感があります。

一方で、キャスティングはバッチリ。
特に南野陽子のはじけっぷりがお見事。
クドカン作品の楽しみの一つは、往年のアイドルを上手く活かすところ。
本作でもハマってました。

北村一輝やユースケ・サンタマリアがハマり役なのは当然ですが、
浅野忠信は、突き抜け感が足りなかった印象。
ただ、これは俳優のせいではなく、脚本のせいかな。

大乃国の登場には笑ってしまいました。


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『夏と花火と私の死体』
- 2011/03/21(Mon) -
乙一 『夏と花火と私の死体』(集英社文庫)、読了。

物語の視点の置き方が斬新で、一気に読んでしまいました。
なんせ、死体がストーリーテラーなんですから。

子供が子供を嫉妬で殺す。
殺された子供の視点で、殺した子供が自分をどうやって隠すのか
事の顛末を淡々と報告する。

怖ーい!

そして、この作品を16歳という年齢で描いたという作者・・・

怖ーい!

物語の展開は、かなり都合よく進むところがあり、
また、伏線の張り方も、「ここ、伏線ですよ!」と自己主張が強い印象で、
まだ小説書きとしては幼さを感じるところがありましたが、
併録されている「優子」にしても、作品構成が面白く、
他の作品を読んでみたくなる力量を感じさせます。

やっぱり、子供って怖い!と思い起こさせる作品でした。


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『アディダスVSプーマ』
- 2011/03/20(Sun) -
バーバラ・スミット 『アディダスVSプーマ』(ランダムハウス講談社)、読了。

地震の影響で、3連休の予定が悉く潰れてしまったので、家で読書三昧です。
この本は、新聞の書評欄で見つけたものの、積読状態でした。
時間を持て余している今、ようやく読む気に。

もともと兄弟で靴屋をやっていたにもかかわらず、
仲たがいして、兄が「プーマ」、弟が「アディダス」を立ち上げます。
ともに国際ブランドとして成長したこと自体が驚きなのに、
この2つのブランドが、設立後もずーっとお家騒動をやっていたことに唖然。

日本の大企業でも、一代で築き上げたという物語はたくさんありますが、
いずれも、草創期のメンバーが協力し合ったり、
もしくは創業者が歯を食いしばって頑張ったというような話です。

ここまで身内で泥仕合をしていながらも、企業として成長できたことに驚きます。
たいした経営力がなくても成長したということは、
製品の品質がどれだけ高いのかということを裏付けるものかもしれませんね。

本書の前半は、その泥仕合を描くことに費やされています。
なので、ビックブランドを成功させた経営ノウハウのようなものを期待していると
ガッカリしてしまうでしょう(苦笑)。

双方の企業の経営がダスラー家の手から離れる後半は、
銀行家、投資家、経営のプロなどが何人も登場するのですが、
ダスラー家を描くほどには、各登場人物への斬り込みがないため、
いささか淡白な印象を受けます。

スポーツをビジネスと利権の面から捉え、
そこにアディダスとプーマがどのように絡んでいったのかという観点は、
アディダスの2代目ホルストの時代を通して描かれていますが、
客観的な書きぶりのため、事業拡大の熱狂がイマイチ伝わらず・・・。
ここは、ホルストを主人公に小説風に仕上げたほうが、面白かったかもしれませんね。

それでも、サッカー界へのバラマキ政策のくだりは、
あまりの露骨さに、欧米人の商売根性を思い知らされました。

商売根性という点では、スポーツビジネスならアメリカ勢だろうと思っていたのですが、
本作では、ナイキがところどころ出てくるぐらいで、
あくまで話は、アディダスとプーマがメインでした。

むしろ、日本が何度か舞台として出てきて、驚きました。
これは日本語版のための加筆だったのか、もともとそうだったのか、謎ですが。

スポーツの裏のドロドロを描いた作品としては、
『黒い輪』に続くものでしたが、汚いことでもためらわずに実行できないと
「神聖」とされるスポーツ界には乗りこめないのだと、よくわかりました。



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Lady Gaga London Live Special
- 2011/03/20(Sun) -
『Lady Gaga London Live Special』

イギリスで制作されたTV番組ということですが、
WOWOWで放送されたので観てみました。

が、正直、ガッカリ。

インタビューとライブで構成された内容でしたが、
肝心のライブにライブ感がない(苦笑)。

オーディエンスの歓声をほとんどカットしてしまっていて、
熱狂的な空間の様子が伝わってきません。

そして、ガガのボーカル自体が、思いのほか落ち着きはらった歌声で、
なんだか録音されたものを聴いているように感じてしまいました。

オーディエンスへの呼びかけなどが入っているので決して口パクではないのですが、
声質に機械的な印象を受けてしまいました。
もっと魂が飛び出してくるようなライブをする人だと思っていたので、
この印象は、私自身が意外に感じました。
ま、でも、番組の演出のせいが大きいのかな?

30分の番組だったので、
盛りあがれないまま終わってしまいました。
インタビューも、大したことのない内容で、これまたガッカリ。

ところで、ガガって、見るたびに顔の印象が違います。
この人と道ですれ違っても、気づけない気がします。
ま、道ですれ違うことなんて、ないと思いますが・・・(笑)。


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『影踏み』
- 2011/03/19(Sat) -
横山秀夫 『影踏み』(祥伝社文庫)、読了。

これは面白かったです。
連作短編集なのですが、それぞれの話の繋がり方、伏線の張り方が
非常に巧妙に出来ていて、一冊の作品としての構成がお見事。

時間軸も、1年間という長めのスパンの中で、
それぞれの物語を起こしていくので、不自然さを感じません。

今回は、出所したばかりの泥棒が主人公ということで、
警察の符牒などもたくさん出てきて、興味深いです。

そして、単なる推理物にするのではなく、
火事で亡くなった主人公の双子の弟の意識が
生き残った兄の頭の中に住み着いているという、
ちょっとファンタジーな要素も。

通常なら、「そんな設定いらんわーい(怒)」と感じるところですが、
本作では兄弟のキャラクター設定のおかげか、
意外とすんなり受け入れられて、しかも楽しめました。

主人公が、泥棒に入るシーンはドキドキ感満載。

どの角度からも佳作です。


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『本を読む女』
- 2011/03/18(Fri) -
林真理子 『本を読む女』(新潮文庫)、読了。

林真理子作品は、最初に『星に願いを』を読んだせいか、
ユーモアに溢れる軽めの作品という思い込みがありました。

で、本作も、『本を読む女』というタイトルから、
ちょっと斜に構えたような主人公でも出てくるのかと思っていたら、
思いのほか真面目な内容で、やや拍子抜け。

「読書が何よりも好き」「自由に生きたい」「結婚なんてとんでもない」
大正生まれでこの発想をする女の子は、
トンでる印象を受けますが、ところが彼女は行動が中途半端。
最初は息巻くのですが、ちょっとつまづくと、後は流されてしまうのです。

このつまづきを真面目に描写するので、
読んでいて、結構、鬱々としてしまいました。
あっけらかんと描いてくれれば、もう少し違った印象を受けたかもしれません。

ただ、この主人公の流され方には、
自分の姿が見え隠れするから、鬱々としてしまうのだろうと思います。
何かきっかけを見つければ、易々と環境に妥協してしまう自分。
主人公の生き方を通して、自分を反省してしまいました

一方で、流されながらも、流されっぱなしではなく、
時々、自分の意思を持ち直して、再び前を向こうとする姿勢を持っています。
この踏ん張りは学びたいところです。

ところで、物語の途中で、主人公は仕事で相馬に引っ越します。
あの、福島県の相馬地区です。
読書をしてても、地震の記憶が追いかけてくるのが辛いです。


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適切な情報収集に努めてください
- 2011/03/18(Fri) -
「内閣広報室に勤める方→高校の後輩→その同窓生→その部下」というルートで、
首相官邸の災害対策のWebサイトの案内が回ってきました。

必要な情報が一通り揃っているサイトだと思いますので、
リンクバナーを貼っておきます。

首相官邸災害対策のページ


最初の地震から1週間がたち、
政府や東電の対応に批判の声が高まってきていますが、
そこで働く1人1人は、自分の持ち場で最善を尽くそうと
一生懸命に働いてくださっているものと思っています。

今このタイミングで叫ぶ必要のない批判は、彼らの足かせになってしまいます。
批判や反省は、安全が確保されてからにしませんか?
適切なタイミングで行わなければ、意味がないどころか悪影響を及ぼします。
まずは、全力で安全を確保する努力をしましょう。
みんなで知恵を出し合い、助け合いましょう。

被災地で活動するスキルもノウハウもインフラもなく、
原子力に関する専門知識もなく、
被災地の方たちのために直接的に役に立てる活動を、私はできません。
多くの人たちがそのような歯がゆさを感じているのではないでしょうか。

正しい情報を得て、適切な判断をし、無暗に騒がず、信頼できるものを信じる、
それが、私たちに出来ることだと思います。

適切な日常生活を送りましょう。
正しく経済を動かしましょう。
それが復興への一歩です。

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『MISSING』
- 2011/03/17(Thu) -
本多孝好 『MISSING』(双葉文庫)、読了。

お初の作家さんでしたが、面白かったです。
引き込まれました。

ちょっと特異な状況で事故や事件に巻き込まれ、
何かを「失った」人たちのその後を描いているのですが、
その特異な状況が、あまり違和感を感じないほどに上手く物語の中に溶け込んでいます。

特異な状況を場面設定に使った作品は、ややもすると
「激烈な物語でしょ!?」「すさまじい体験でしょ!?」という
お涙ちょうだい具合が前面に出てきて、引いてしまうことがあるのですが、
本作では、その気持ち悪さを感じさせないのです。

それは偏に、何かを「失った」人たちと向き合おうとする人たちの
清々しさによるものだと感じました。

その多くが、まだ若い、20~30代の人たちなのですが、
この年代に特有の冷淡さも持ち合わせながら、
でも、目の前にいる人への優しさは人一倍持ち合わせていて、
そして、少し照れ屋なのか、その優しさをユーモアに包んで差し出すのです。

この人物設定の妙が、短編のそれぞれで活きていて、
とても読後感が爽やかでした。

面白い作家さんに、また出会えました。
しかし、この作品も、「このミス」ランクイン作か・・・。
「このミス」の対象作品の定義が、やっぱり分からん。


あぁ、この記事を書いている間に、また余震です。
東京は震度3。


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本多 孝好

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義援金
- 2011/03/17(Thu) -
本日の大規模停電は回避されたようですね。

私の勤務先では、これまで必要最低限の人員以外は自宅待機指示だったものが、
本日から交通機関が問題なければ原則出勤という体制に変わりました。
9割がた出勤してきたような印象です。
が、夕方に海江田大臣の談話が発表されると、すぐに帰宅指示が出ました。

てなわけで、16時30分には家に着いたものの、
部屋の明かりとネット以外は全ての電源を切って、じっとするしか、やることなし。
今日の冷え込みは、暖房がないと、少々つらいですね。
でも、被災地で吹雪いている様子を見ると、そんな文句も言ってられません。
今日は早めに寝ることにして、無駄なエネルギー消費をしないようにします。

大規模停電が回避されたのも、こういう一人一人の一層の節電や
各企業の工夫や努力のおかげではないかと思います。
一部では買い占めのような無駄な行為が起こっているようですが、
多くの日本人が少しずつ我慢をし、他人のことを思い遣って行動できる
その統制力には、同じ日本人ながら感嘆します。

ところで、みずほ銀行のシステム障害が起こっていますが、
うちの会社も金融機関のはしくれなので、ドタバタしてます。
復旧しては停止しての繰り返しのため、うちのシステム部門では、
簡単にデータ送信を再開しないよう慎重に様子見をしているようです。
万が一、二重引き落としとかになってしまうと、お客様に迷惑が掛かっちゃいますからね。

ただでさえ、被災地地域の金融機関へのデータ送信手段をどうするかで
てんやわんやになっているのに、こんなときにメガバンクまでトラブっちゃうと、
こちらも機能マヒしてしまいそうです。

その、みずほ銀行のシステム障害の原因として取り沙汰されているのが
義援金の処理件数があまりに大量でパンクしたのではないかという説。
これが本当なら、それだけの善意が一気に集まるほどの大災害だったのだという
一つの証なのでしょうね。

私も、先日、日本赤十字社に義援金を託しました。
いろんな団体が募金活動をしている中で、
最も信頼でき、また組織的にきちんと動いてくれそうだなと考えて、赤十字にしました。

また、クレジットカード会社が、カードのポイントを義援金に交換できる
サービスを開始したと知って、さっそくポイント交換をしました。
永久不滅ポイントなので、しばらく放置していたら思いの他ポイントがたまっていて、
カード2枚分で1万円近い金額を寄付できました。

これからも、いろんな形で、自分にできる支援をしていきたいと思います。
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『変痴気論』
- 2011/03/16(Wed) -
山本夏彦 『変痴気論』(中公文庫)、読了。

気持ちが沈んでしまう時には、
夏彦翁の毒に当たったほうがよいかもしれないと思い、
読んでみたらピッタリ!

世の中を、バサバサと斬っていく物言いに、
背中がシャンとする感じでした。

本日現在の日本の社会に立ち会ったら、
夏彦翁は、なんと声を発したのでしょうか。
聞いてみたいです。


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