『淋しい狩人』
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- 2007/07/30(Mon) -
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宮部みゆき 『淋しい狩人』(新潮文庫)、読了。
立て続けの宮部作品でしたが、これは面白かった! 何よりも、イワさんと稔のコンビが実によろしい。 こんなお爺ちゃん&高校生の孫コンビがいたら、お友達になりたいぐらいです。 そして、隠れキャラのお母さんも何気に好感度大。 物語としては、町の小さな古本屋が舞台の連作。 「大手じゃないのにこんなに繁盛している古本屋、見たことないぞ」 と思うところもありますが、 入れ替わり立ち替わりお客さんが来てくれないと事件も起こりませんからね。 まぁ、やむなし。 町の古本屋が舞台なのに、 人が死んだり、虐待があったり、失踪したりと、 起きている事件はヘビーでしたが、 イワさんのキャラクターで、違和感なく読むことができました。
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あっついですなー
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- 2007/07/29(Sun) -
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気温30度越え、あっついですな~。 27時間テレビは、どうなってるんでしょうか? とりあえず、全部録っておいて後で見るつもりなのですが、 結構、出ずっぱりなんですかね? 昨日は、休日出勤で会社に行ってたのですが、 フジテレビとほんの数百メートルしか離れていないところに職場があるので、 「あぁ、あそこに河童さんがいるのか・・・」 とぼんやり思いながら、シコシコと日付が変わるころまで仕事してました。 今日も家で資料づくり(>_<)あまりに悲しい週末です。 それから、参院選には、先ほど行ってきました。 「これといった候補者がいないよなぁ・・・」と思いつつ、 とりあえず政党だけは決めていたので、そのなかから名前選んできました。 丸川さんは大好きなのですが、 できればバラエティに帰ってきてほしいんですよね~。 この方の笑いの空気を読み取って進行する能力は素晴らしいと思います。 当選しちゃうと、テレビ的には、損失だと思うんですけどね。 |
『日本語の乱れ』
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- 2007/07/29(Sun) -
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清水義範 『日本語の乱れ』(集英社文庫)、読了。
日本語、会話をテーマにした短編集。 小説という枠組みからは、いつも以上に大きく脱線しているように 感じる作品が多かったので、ストーリー面から言うと淡白に感じました。 しかし、本作では、清水氏が作品の中で指摘している事実自体が 面白かったので、ふざけた説明文を読んでいるような楽しみがありました。 「場所か人か」での日本語における呼称の分析、 「たとえて言うならば」での先生間での議論への指摘など。 「二〇〇一年宇宙の恥」は、 最近読んだ筒井康隆『農協月へ行く』と設定が似ていて、思わず苦笑しました。 あと、清水センセ、PUFFY押しなのに笑ってしまいました。
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『名門企業』
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- 2007/07/29(Sun) -
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清水一行 『名門企業』(角川文庫)、読了。
企業小説の短編集だと持って買ってきたのですが、 思いのほか艶っぽい作品が並んでいて、ちょっと吃驚。 通勤電車には合いませんでした。 作品としても、 筋の通らない主張をする主人公が多くて、ちょっと辟易。
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『プリズム』
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- 2007/07/26(Thu) -
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貫井徳郎 『プリズム』(創元推理文庫)、読了。
「本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作」とあったので、 『慟哭』を読んだ身としては、大変期待して読んだのですが、 あんまり人生の重みを感じさせる事件ではなく、 正直なところ、期待はずれでした。 解説を読んで、著者が目指したものや、 ミステリー分野におけるその位置づけは理解できましたが、 読み終わってから「なるほどねぇ」では、 やっぱり物足りない・・・。
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『返事はいらない』
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- 2007/07/24(Tue) -
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宮部みゆき 『返事はいらない』(新潮文庫)、読了。
「返事」をキーにした短編が並ぶ一冊。 なかなか設定がこじゃれてます。 各作品の内容については、 ちょっと現実から足が浮いているような感じのする話が多かったように感じました。 本作は、直木賞の候補になったようですが、 やはり宮部さんは、長編作品で賞を勝ち取ってこその宮部作品だと思います。
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『PROMISE』
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- 2007/07/22(Sun) -
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『PROMISE』
「全ては映像美のために」という映画でした。 ストーリーは、有って無いようなもの。 3人の男が一人の美女を中心に置いて争うという 言ってみればただそれだけの映画なのですが、 何よりも映像が美しい。 スピード感を出そうとすると、CGが若干しょぼくなってしまう難はありますが、 原色の色彩や緻密さは、「アジアの美」です。 そして、アクション。 真田広之ここにありの動きでした。 本来は真田広之目当てで見たのですが、 ニコラス・ツェーの美しさに惚れ惚れしました。 (でも、Wikipediaで調べたら、結構やっちゃってる人物のようです) たまには、こういう作品もいいですね。
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内さま
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- 2007/07/22(Sun) -
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内村さん、「しじゅうさん」のお誕生日、おめでとうございます。
後厄からも抜けて、パワー全開でお仕事できますね。 期待してます!! 『内村さまぁ~ず #18』 ホリさんを迎えての「笑いの3段活用」。 「小笑い」「中笑い」「大笑い」の発展って、3段活用なんでしょうか? ちょっとテーマ名に「?」。 でも、笑いをだんだん大きくしていくのって、言ってるより難しそう。 後半ほど「ニガ笑」要素が出てきちゃうものなんですね(笑)。 で、結局、「小笑い」が一番面白いという結末に・・・。 くじ引きでは、なぜか8割がた 「小笑い=内村さん」「中笑い=三村さん」「大笑い=大竹さん」。 内村さん、見事に美味しいとこ取りです。 そして、常に「超大笑い」を求められるホリさん。 「0ポイント」連取です(苦笑)。 フレームインからフレームアウトまでを 自分ひとりで組み立てられる今回のようなお題は、 確かに内村さん上手いです。 内村さんが最初にお手本のようにやってみせるので、 ホリさんの締めくくりのぎこちなさが際立って見えます(苦笑)。 やっぱり内村さんは演出家肌ですね。 そして、出川てっちゃんのモノマネは、内村さんが一番うまいと再確認。 |
『農協 月へ行く』
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- 2007/07/22(Sun) -
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筒井康隆 『農協 月へ行く』(角川文庫)、読了。
「筒井康隆vs農協となれば面白いに違いない」と思い買ってきた作品。 しかし内容は、「農協」というよりは「土地成金の農民」の ニュアンスが強かったように感じました。 異星人とのファースト・コンタクトが成功した理由に笑。 他の収録作では、「日本以外全部沈没」が面白かったです。 避難してきた各国のパワーエリートたちが、日本のバーに終結しているなんて 設定がくだらなさすぎです。 「村井長庵」は、筒井ワールド王道だとわかっていても ここまで「人間のあさましさ」を描かれると、読んでいて気持ちが悪かったです。
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『凍える牙』
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- 2007/07/21(Sat) -
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乃南アサ 『凍える牙』(新潮文庫)、読了。
ファミリーレストランでのお客の焼死に端を発した連続殺人事件。 人体発火にくわえ、大型犬に噛み殺されるという 異様な死因の連続に、犯人像を知りたいという気持ちが掻きたてられていきます。 主人公である女刑事・音道とベテラン刑事・滝沢のコンビの 捜査活動を中心に話が進められていきますが、 主に描かれているのは彼らの心情であり、 彼らの地道な活動が捜査の進展に結びついた部分はあったとはいえ、 彼らが犯人をぐいぐい追い詰めていく謎解きの爽快感はありませんでした。 むしろ、後半、犯人の方から出てきてくれたような印象。 そして、動機が犯罪実行に繋がっていくところの描写が 不十分かなという印象も受けました。 恨みや欲望を抱く人間は大勢いますが、実際に犯罪に走るのは極わずかですから、 その極わずかな人間になってしまった理由は納得性のある理屈付けを してほしかったなという思いがあります。 それでも、私は、本作を面白く読めました。 音道や滝沢という刑事の活躍と苦悩の両方が描かれていて、 現実の刑事の姿を見ることができたように感じたからです。 物語の重心を、事件像ではなく刑事像に置けば、力作だと思います。 あと、本作には直接は関係ないですが、解説のレベルの低さが残念でした。
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