『ヤクザが店にやってきた』
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- 2006/06/30(Fri) -
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宮本照夫 『ヤクザが店にやってきた』(朝日文庫)、読了。
タイトルだけで買ってしまいましたが、 社会の一側面を知るにはお手頃な本でした。 ヤクザのあの手この手の嫌がらせの数々に、 「こういう連中と真正面から戦うなんて凄い人だ」と感嘆。 チンピラは後先考えずに思いつきの嫌がらせに終始し、 そのレベルの低さに辟易するのですが、 中には頭のいいヤクザも居て、彼らの手口を知ると、 「なるほど、交渉事とはこういうふうに進めるものなのか」と 変に納得してしまい、ある意味、勉強にもなりました。 さて、ヤクザ、ヤクザと書きましたが、 「暴力団よりも暴力団まがいの振る舞いをする一般客の方が悪質」 という著者の言葉も、一面では的を射ていると思いました。 実家が飲食店なのですが(あくまでフツーのレストランですよ)、 お客さんの中にはヤクザ風味な方々もいらっしゃいます。 強面&独特オーラというコンビネーションの威圧感は凄いのですが、 お冷を注いだりお会計したりするときに 「ありがとう」「おいしかったわ」と言ってくださるのは サラリーマンよりこういう方達のほうが多いかも。 しかも、笑顔までいただいちゃったりして。 彼らとのほうが人間味溢れる応対をしているような気になります。 「おねーちゃん、今日は暑っついなー、レイコーちょうだい」とかね・・・ なーんていう感想を読後感に持ってしまったら、 著者から「とんでもない!私が言いたいのはそんなことじゃない!!」 とお叱りを受けるかと思いますが、 最後の章の九州太郎氏との交流を読んだら、 やっぱりこういう感想になってしまいました。
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『花影』
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- 2006/06/30(Fri) -
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大岡昇平 『花影』(新潮文庫)、読了。
図らずも似通った匂いのする作品を立て続けに読んでしまいました。 ちょっとタイミング間違っちゃったな。 今の私の頭は、有吉佐和子の影響を受けすぎていて、 この作品を公平に受け止めることが多分出来ていません。 しかしながら、『俘虜記』のイメージが見事に打ち砕かれました。 こんな小説も書いていたのかと・・・ しかも女性の目からこの作品を読んでいても、 葉子の思考や行動に違和感を覚えることはありませんでした。 「一人の女性が解剖されアルコール漬けになっている」 解説のこの表現に、ナルホドと唸ってしまいました。
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『悪女について』
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- 2006/06/28(Wed) -
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有吉佐和子 『悪女について』(新潮文庫)、読了。
この人の長編は、いつも一気に読まずにはいられません。 死後に「悪女」としてマスコミに書きたてられたある女性について、 生前の関係者27人が証言を行うという筋立て。 読み始め、宮部みゆきの『理由』のテイストを思い出していたのですが、 事件を追う宮部作品と比較して、 本作は富小路公子という女性をとことん追いかけていきます。 一体この富小路公子という女性は、 何人分の人生を生き抜いたんだろうかと感嘆してしまいます。 きっとこの話は、男性を主人公に据えることは出来なかったでしょう。 女性だからこそできた生き方であり、 女性だからこそ敵も作れど味方も大勢という両面を残せたのだと思います。 この人の描く「女性」は皆、 存在感、生命力、行動力とも圧倒的なものを持っていて、 いつも畏怖を感じてしまいます。 素晴らしい表現力、文章力、構成力です。
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『最後の伝令』
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- 2006/06/25(Sun) -
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筒井康隆 『最後の伝令』(新潮文庫)、読了。
筒井康隆の作品って、キョーレツだと判ってるのに何で読んじゃうんでしょうかね? 「二度死んだ少年の記録」なんて、 画的にも心的にも相当にグロテスクな情景。 「九死虫」では、 一度きりの人生を過ごすことより、 九度の人生を渡り切るほうが精根尽き果てるかも・・・なんて。 5度目あたりの人生から、残り少ないことを考えて焦りそう。 「北極王」「ムロジェクに感謝」等の、 結婚・離婚を題材にした作品のシニカルさが何とも言えず。 子供視点からの離婚問題、笑える作品だけど悲しい。 表題作では、 「結局頭でどんなにアレコレ考えていても、 個々の細胞は人間の意思なんかとは全然関係無しに動いてんだもんなぁ」 なんて改めて思い当たり、なんだか自分の体が機械みたいに思えて、 寂しい気持ちになってしまいました。
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『一番わかりやすい禅入門』
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- 2006/06/24(Sat) -
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ひろさちや 『一番わかりやすい禅入門』(三笠書房)、読了。
禅問答、難解なり。 言葉遊びやつむじ曲がりのようにも感じられる禅問答。 しかし、それは受け止める側の心の状態によるのかな?とも。 通勤電車の中で読んでいたのですが、 日によって「なるほどねぇ」と思えるときもあれば、 「なに屁理屈言ってんだ」と反発を覚える日も。 それは、その時に自分の心に余裕が有るか無いかを反映しているのだと思いました。 禅問答を読んで「そういう考え方もあるのね」と いつ何時でも平然としていられるような余裕綽々の心を持ちたいものです。
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『西郷札』
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- 2006/06/23(Fri) -
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松本清張 『西郷札』(新潮文庫)、読了。
短編集なのに読み応え十分、貫禄十分。 歴史の表舞台に登場する大人物の 「周囲」にいた人々にスポットを当てた作品が、特に面白かったです。 我々が歴史を読むときに、 その存在に気がつかないまま読み飛ばしてしまうような人々の出来事を 資料から掘り起こし、作品として描ききる気力に感嘆。 作品の並び順が、明治~江戸のあたりを前後するため、 若干読みづらい感じもしましたが、 個々の作品は素晴らしかったです。
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内PSP
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- 2006/06/19(Mon) -
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行方不明だったテープが出てまいりました!
良かった!! 『内P 世界の成功者たちSP』(2004年10月20日放送?) 豪華3本立てのゴールデンSP。 オープニングは、さとう玉緒エネルギー大爆発です。 初登場でここまで押しの強いアシさんは居ませんでしたから、 違和感バリバリです。 さて、セレブすごろくの最初の訪問地は假屋崎省吾邸。 早朝7時半の訪問、マジですか?内Pらしからぬ収録時刻です。 インターフォン越しの先生と内村Pの噛みあわない会話に 後ろでこそこそ突っ込む土田さんが面白かったです。 さて、邸内ですが、『上々。』の頃よりもパワーアップしています。 どんだけ稼いでるんでしょうか、このお方は。 邸内紹介のほうがインパクトありすぎで、クイズの印象薄っ。 最後、生け花大喜利となり、何の前触れも無く内村Pも参戦してます。 ここで、大竹さんの「一本だけデカくねぇ?」から 怒涛の「~ねぇ?」疑問系シリーズに発展。 その流れをぶちきったのは、内村Pの2コマ作品とふかわさんの普通の生け花。 なんだか性格出てますね。 さて、2コマ目は、「哀川翔宅」と言いながら築地で勝負です。 う~ん、見てみたかったぞ哀川邸。 ここでも、クイズより寿司に目が行っちゃいました。 しかし、翔さんお勧めの「白海老」を無視して 「大トロ」を注文する土田さん、意外と根性ありますね。 そして、勝ちゃんがいると、内村Pの頭を平気でド突いたりするので、 番組の雰囲気が変わっちゃってます。 なんだか『ウリナリ』『上々。』チック。懐かしいなぁ。 ここで、いつもの内村さんのモロバレ・イリュージョンにより アシさん強制交代。叶美香さんへ。 玉緒ちゃん交代は良い決断だけれど、交代相手はそれでいいのか? 疑問を持ちつつご本人登場で、その強烈な胸元の絵ヅラに、 「まぁ、これもアリかな」なんて納得。 で、向かった3件目がカンニング竹山宅。 庶民の家を訪問する美香さん。この図は結構面白かったので、交代大成功! やっぱり、すごろくは芸人さん宅で無茶をするのが基本ですよね。 「パニック」「パニック2」「力自慢」「力自慢2」この流れ最高! 今日は土田さんがどんどんツボに入ってきます。 料理対決は、まあおまけみたいなもんですかね。相方さんには申し訳ないけど。 さて、めでたくGOALしたと思ったら、中華料理すごろくへ突入。 この第2の企画がイマイチ趣旨不明でしたね。 すごろくにする意味があるの? お題の数だけ料理を用意したら済むんじゃないの? そして、ここでも料理を食するシーンが多くて、クイズの印象薄っ。 ちょっと番組の勢いがそがれたような。 しかも後半端折り気味で落ち着きがありません。 真鍋かをり君のキレが良すぎるほどの一言コメントは◎。 さあ、最終企画、内村さんのNO PLAN復活オーディション。 ブルースリーそっくりさん最下位者によるりょうぱんへの横分け締め、 なんで2度ともキレイに決まっちゃうんでしょう、奇跡。 オーディション参加者が着ぐるみを着て、誰だかわからない状態で公平な審査を。 なんだか、某スポーツ・バラエティ番組で見たことがあるような画面に・・・。 で、内村さん以外の人が加入したら困るということで、 審査側のNO PLANメンバーは必死に内村さん当てをしてますが、露骨過ぎて笑えます。 6匹の中で、明らかにマントヒヒさん、動きのキレが違います。 着ぐるみの動きにくさ&ご本人の閉所恐怖症にもかかわらず、 あの酔拳はサスガ。 そして、ところどころの所作もコミカル。 ホントに凝視しているかのように見えます。 動きの芸は内村さん確固たるモノを持ってますね。 |
内P
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- 2006/06/18(Sun) -
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04年10月下旬の1週間分のビデオが見つからなーい(ToT)
きっとどこかにはあるはず・・・・。 ふかわさん、ゴメンね。 『内P 健康診断』(2004年11月1日放送) 第4弾でしょうか? 『快傑ドクター』から引き続いての健康モノとなりました。 第1弾では内村さんが見事な健康体を見せ付けていましたが、 第2弾以降、内村さんをおもしろいポジションにもっていこうとする 診断ポイントが選ばれているようです。 第2弾ではブロンズ・コレクター。 今回は三村さんと最下位争いです。 三村さんも、企画の都合上、オオオチとしての重責を負わされてましたね。 そして、最後は一発大逆転の展開へ。 でも、三村さんが内臓検査で「合格」なんてありえないでしょう。 あきらかに内臓脂肪が凄そうです(第1弾では指摘されてましたよね) 番組構成上の演出とは思いながらも、 内村さんのγ-gtpやコレステロール値が以前よりも上がってるのはショックですね。 特に、「疲れ」によるものではなく、 「食生活(特にお酒)」によるものが原因の異常値は、 これまでの内村さんらしくない結果で、ちょっと心配です。 ただ、内村さんのリアクション芸が思いのほか面白かったので 番組としてはOKでした。 飛鳥涼が降臨してたよ! 先生のボケも冴えてました。 そして、思いつきの芳村真理のモノマネ等でボケまくりの内村さん。 たまにはMCから外れるのもアリかもね。 『内P 忠臣蔵』(2004年11月8日放送) 1日で『内P』3本はちょっとキツかったかなぁ。 さて、なぜかテーマは「忠臣蔵」だったのですが、 当時テレ朝が総力を挙げて放送していたみたいですね。 フィルムで撮影ですか?お金かけてますねぇ。 でも演出がちょっと時代がかってるように感じました。 『内P』内で流れた断片的映像しか見てないですけど。 さて、本編ですが、アフレコは、選んできた場面が難しかったですね。 水を飲んでるところなんて、応用が利きにくそうです。 「大石蔵之助は誰だ」は、企画趣旨がイマイチわかりませんでした。 要は、集団面接クイズですよね? 最後のコーナーの締め方も、何だか腑に落ちず。 危機的状況バトルは、「回避」の制限がなくなりました。 「なぜこのタイミングで?」と思わなくも無いですが、 自由になった分、ボケがわかりやすくて良かったです。 キス待ちの哲ちゃんのドアップに 「チャンネルを変えないでください」のテロップ、タイミング最高! 条件付チャンバラは、ジミに新趣向。 手探り状態でしたが、ミュージカル・チャンバラはなかなか面白かったです。 最後、久々の「今日のレッド」かと思いきや、メインは「ふかわさんの低周波」。 MCハマー登場! ワイプのアニメが面白すぎだよ!! ふかわさん、このネタ、ハズレ無しですな。 |
内P&快傑ドクター
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- 2006/06/18(Sun) -
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『内村プロデュース 芸人適性検査』(2004年10月18日放送)
今日の内Pはいつもと雰囲気が違いました。 心理テストの結果が気になっちゃって、クイズの解答に集中できません。 というわけで、前半は爆笑ポイントが少なかったのですが、 後半、控え室隠し撮りからの流れは最高でした。 長いものに巻かれろの土田さんを信用していない内村さん、 上昇志向が強烈な有田さんを頼りにしている内村さん、 自分の世界をもつふかわさんを友達としてしか認識してない内村さん、 自分の実力の程度をわきまえている三村さんに飽きている内村さん、 そして大竹さんとは強固な信頼関係。 三村さん、おいしいオチだなあ。 そしてくりーむしちゅーが内Pの後番組を任されているのも納得? 今回はネタ要素が少なかったのですが、 そのぶん次回は、宿題をもらったふかわさんが大爆発してくれるのでしょうか。 大きく化けるか、いつも以上の不甲斐なさか、 いずれにしろ笑えそうです。 『快傑ドクター2』(2005年6月17日放送) ビデオの順番がぐちゃぐちゃになってて、半年も先の番組を見てしまいました。 本来、こういうリアル不幸をネタにした番組は嫌いです。 (ちなみにリアル幸福ネタも苦手。テレビ番組は「創る」ものでしょ?) 「寿命宣告」だなんて露骨過ぎて、 テレビの一番悪いところが出ちゃってる気がします。 テレビを皮肉った筒井康隆の小説を、ホントに作っちゃいました的な。 で、この手の番組(占いとかね)にウンナンさんが起用されがちなのは、 二人のキャラクターで企画の毒々しさを中和しようとしてるんでしょうね。 複雑な心境です。 とりあえず、MC2人のツッコミぶりのみを楽しみに見てたのですが、 内村師匠は相変わらず台本どおりの進行の合間で ピンポイントで笑いを掻っ攫っていかれます。効率いいですねー。 精神科の診断のところは、ちょっと内Pぽくって笑えました。 先生と芸人さんのやりとり最高。 |
内P&ワーレコ
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- 2006/06/17(Sat) -
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『内P フェンシング』(2004年10月11日放送)
久々のスポーツ・シリーズ。 まずはコスプレ大会から。 皆さん大体コスプレの方向性が定まってきています。 三村さんが妖怪系、ゴルゴさんがオバサン系、有田さんがゴージャス系。 今回も見事にキャラにはまってます。 さて、まずは競技決め。今回は珍競技へのツッコミが薄かったです。 前回のペタンク大流行に比べると、爆笑ポイントが少なかったような。 最初の紙芝居、どうやら企画倒れの予感。 ばっさりカットでも良かったんじゃない? 見学者・山崎さんに助けられる始末。 さっさと次の○×クイズコーナーへ。 新趣向ですが、なかなか面白かったです。 ありがちなキワモノ系(下ネタとか)ではなく、 人間関係の真実を暴き出す高尚な(?)クイズが逆に面白かったです。 そして、ふかわさんの新境地開拓、おめでとうございます。 低周波の強さって、皆さん一緒ですよね?ふかわさん、敏感すぎ。 ふかわさんの養成ギプス。 今回はギプスそのものより、有田さんナイス・トス。 粉も水も、全部おいしいところに落ちていきます。 アレンジ剣対決は、段々とインパクトが薄れてきちゃってきたかな。 企画としての伸び悩み感アリ。 試合は、リーチの長い大人が有利ということで、 3対3で大将戦までもつれ込む展開に。 内村さん、手抜きがばれないように構えだけはちゃんとしつつも、 自分が負けるように仕向けてます。 ぜんぜん攻める気無し、良いところ無しで試合終了、祝20連敗。 最後、土田さんが居ないのにコメント取り始めた内村さん、 最初「誰が餌食?」と探してしまいましたが、 「あぁ、あの人がいた!」と思った通り、山崎さんへ。 土田さんほどには酷い目にも遭わず、やや脱力系。 『ワールドレコーズ』(2004年10月17日放送) 「なんだか今日はゲストが多いなぁ」と思ってたら、 変な湯浅先生の位置にちゃんとした湯浅先生が陣取ってました。 初のご欠席じゃないですか? (欠席ですよね?追い出されたわけじゃないですよね?) さて、本日の競技は2本とも面白かったです。 まずは、フルーツ皮むき競争。 皮むきのテクニックも、サークル・カット、車輪切りまで来れば もう芸術の域に届いてます。 後半は、トイレット・ペーパー巻き取り競争第2弾。 挑戦者の実力もさることながら、キャラもピカイチで◎ 第1弾のメンバーも思い起こすと、 フィギィアの一流選手って、強烈な個性の方が多いんですかね? 今回は、コメントの上手いゲストが多くて、 スタジオも盛り上がってて楽しかったです。 なんでこの番組短命だったんでしょうかね・・・・ |