『パーフェクト・ストーム』
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- 2015/12/29(Tue) -
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『パーフェクト・ストーム』
海、遠洋漁業、大嵐、レスキュー、 私の興味のある要素が詰まっているのに、 映画作品としてはイマイチでした・・・・。 ストーリー的には大した捻りがあるわけではなく、 最近、カジキ漁の成果が上がらないクルーが無理して遠出の漁を行い、 帰り道に大嵐に巻き込まれるというだけのもの。 無線が故障したり、大波にさらわれてクルーが落水したりと 王道ながらもハラハラする展開があり、見続けることはできるのですが、 しかし、「そんな離れ業での助け方は無理だろう」「普通これは死んじゃってるよ」という ちょっとリアリティに欠ける場面もチラホラ。 実話です・・・・と最初に紹介されるものの、劇画的に過ぎると思いました。 あと、ヨットの話とか、余計なストーリーが入り込んでいて、 しかも本題に大して影響を及ぼさないという、時間稼ぎか!?と思ってしまう場面も。 沿岸警備隊のプライドのある仕事ぶりは見事でしたけどね。 漁師の側も、漁師なりのプライドなのかもしれませんが、 ちょっと、この判断は、プロとして間違っているように思います。 無謀なだけ。 共感できなかったのが残念でした。
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『ピースメーカー』
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- 2013/12/22(Sun) -
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『ピースメーカー』
ここ数週間、結構な忙しさで過ごしてきたのですが、 連休で気が抜けたのか、頭フラフラ、ダウンしてしまいました。 仕方なく、今日は映画でも見て過ごすかと・・・・・仕事残ってるけど。 で、本作ですが、ジョージ・クルーニー格好良すぎ! そして、この美人さんは???と思ってたら、そうか、ニコール・キッドマンか! 女優さんに疎過ぎです・・・反省。 ロシアで核弾頭が盗み出されるという事件が起こり、 1個は爆発、8個は回収、残りの1個は???? 1個が爆発した時点でビックリですよ。 ロシア吹っ飛んでるし・・・。 でも、その後のロシアの混乱は一切描かれず、視点はあくまでアメリカ(爆)。 正直、中盤は、ロシアで盗まれた核弾頭がアゼルバイジャンに運ばれるのを 米軍がロシアの領空を侵犯して追いかけ、しかも奪取するという展開に、 「内政干渉が過ぎるんじゃないの????」と疑問符。 でも、その後、残りの1個がNYに向かっているという展開で、 「アメリカの判断は正しかった!」ということになっていくのですが、 でも、でも、やっぱり、「自分たちは正しい!正義だ!」という思い込みは アメリカの傲慢さだと思っちゃうんですよね。 それを美しく見せてしまう映画産業にも、やはり疑念の目が・・・・。 ボスニア・ヘルツェゴビナを扱いながら、 エンタメに徹していて、何のメッセージ性も与えないところが、 アメリカのエンタメ産業の恐ろしさです。 「ジョージ・クルーニー格好いい!」「米軍って凄い!」「正義は勝つ!」「アメリカこそ正義!」 こんな刷り込みを受け続けるアメリカ人が心配です。 ま、映画自体はテンポがよくて面白かったんですけどね。
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『アルゴ』
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- 2013/09/22(Sun) -
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『アルゴ』
ジョージ・クルーニーさん、面白い映画を作りますなぁ。 1979年のイランで起きたアメリカ大使館人質事件で派生した 6名の逃亡大使館員の救出劇。 正直、この事件自体を知らなかったのですが、 冒頭に簡単に経緯説明があったので、意外とすんなり入っていけました。 (ま、アメリカ側の理屈で理解したというだけですが・・・) 私が知っている日本人が人質になった事件では、 最後は、軍隊などの突撃による奪還か、お金で解決(と思われる)しか 記憶にありません。 こんな、カナダ人映画クルーに扮装して脱出するなんて、映画の世界でも嘘っぽい作戦です。 意外とすんなり米国政府内で作戦が承認された流れは拍子抜けでしたが、 しかし、やはり脱出シーンの緊張感は半端ないですね。 カナダ大使館のイラン人お手伝いさんが6人の素上に気づいてしまったり、 脱出直前に米国政府から中止命令が下ったりと、 様々なトラブルが舞い込んできますが、 正直、「こんな状況下で脱出ゴーサインなんて有り得ないでしょう・・・」と思ってたら やはり、そこは脚色だったみたいで(苦笑)。 ま、ただ、脱出劇として鑑賞すれば、十分に面白かったです。 イラン人的には、「こんなに間抜けに描くなよ!怒」てな感じでしょうけど。 ま、自分勝手に物語を作り上げ、しかもそれを本当だと信じ込んでしまうのは アメリカ人のアメリカ人たるところですから大目に見るしかないですね(笑)。
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『スーパーチューズデー』
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- 2013/01/13(Sun) -
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『スーパーチューズデー』
米国大統領選における民主党の候補選びの佳境、 スーパーチューズデーの舞台裏を、選挙参謀の観点で描いた作品。 30歳にして主要スタッフに顔を並べる主人公は、やり手のコンサルタント。 バリバリ現場を仕切り、上司を見事に支えています。 その働きぶりや、まさに格好良いの一言。 しかも、とにかく選挙に勝てばよいという働き方をするスタッフの中で、 主人公は、自分が支える大統領候補へ純粋な信頼を寄せ、 彼こそが大統領になるべきだと信じています。 このような熱さとピュアさをもっているので、 政治の世界に置いても、興味深く見ることができたのに・・・・・。 しかし、終盤、物語は一気に破綻の方向へ。 主人公のルール違反、大統領候補のルール違反、 それをもみ消そうとするグループ、ネタを暴露しようとする一団、 そして、痛いネタではあるけれども何とか活用できないか頭を捻る参謀たち。 ここまでは非常に面白かったのですが、主人公の決断が私には合わないものでした。 あんなに大統領候補の主義主張に肩入れしていたのに、 自分が苦しい立場に追い込まれると、復讐心に火がついて燃え上がってしまう、 この単純な展開が、好きになれませんでした。 そして、この主人公こそが、最後は、政治屋の怨念の塊のようになってしまったのは、 なんとも皮肉な結末です。 アメリカの大統領選挙は、 国民全員が真剣に政治を考えているような印象を与えますが、 (特に政治音痴な日本人から見るとね・・・) 表面的に非常にピュアな分、裏の世界は政治ビジネス駆け引きドロドロの世界なのでしょう。 アメリカと日本、どちらの政治の姿が、あるべき姿に近いのでしょうかね・・・。
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『ソラリス』
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- 2012/06/03(Sun) -
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『ソラリス』
あまりにも重苦しい展開に、途中で記憶が・・・・・・(苦笑)。 哲学的な作品は嫌いではないのですが、 こういう内向的な作品は苦手です。 見ている自分が、見ているうちに答えを見つけないと、 もやもやっとしたまま見終わってしまいますから。 でも、答えを自分で見つけるのって、結構、大変な作業でして、 のめり込める作品じゃないと、そこまでの努力をする気になれないんですよね~。 ただ、ソラリスという存在が根底に持つ恐ろしさは、 じわじわと伝わってきました。 あんな星のそばに、たった2人で宇宙船で生活するなんて、 耐えられないわー。
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『ラスト・ターゲット』
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- 2012/02/04(Sat) -
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『ラスト・ターゲット』
うーん、暗いよ・・・・。 渋い、渋い、ジョージ・クルーニー。 殺し屋家業の切なさを、体全体で表現しています。 でも、それだけだったかな・・・・・。 男の渋さを醸し出してはいますが、 あまり、これといったメッセージを感じない作品でした。
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『ヤギと男と男と壁と』
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- 2011/09/21(Wed) -
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『ヤギと男と男と壁と』
ジョージ・クルーニーの戦争モノは、 なんだか刺さらないものが多いです・・・・・(苦笑)。 ”Love&Peace”の精神で戦争の解決にあたろうとした米軍・超能力部隊。 この設定は面白いと思うのですが、 バカバカしさで笑わせようとしているのか、 会話の掛け違いの妙で笑わせようとしているのか、 そのあたりが掴みづらかったです。 物語の展開も良く分からず・・・・・。 主人公2人が何をしようとしているのか、最後まで理解できず。 解放? LSD? ヤギ? 本作で伝えたいことが、分からないまま終わってしまいました。
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『マイレージ、マイライフ』
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- 2011/07/06(Wed) -
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『マイレージ、マイライフ』
ジョージ・クルーニーらしい、ウィットにとんだコメディ。 監督さんは、『サンキュー・フォー・スモーキング』や『JUNO』の人らしい。 今回の「全米を飛び回る首切り人」という職業も目の付け所が面白いです。 テンポの良い見せ方も、小道具の使い方も上手い。 ジョージ・クルーニーも上手い。 でも、なんだか物足りなさを感じてしまいました。 なんなんだろ。 作品を通じて伝えたいことが、首切り人の仕事と独身を貫く男の孤独と 2つの事象に分かれてしまっているように感じたからでしょうか? アレックスとの最後のシーンが、 ありがちな展開だった割には、ショックを感じたせいででしょうか? それとも、アレックス以外の女性たちが あんまり魅力的に見えなかったせいでしょうか? ちょっと期待値が高過ぎたのか、 食い足りない感じが残ってしまいました。
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『スリー・キングス』
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- 2009/11/18(Wed) -
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『スリー・キングス』
湾岸戦争終結直後の混乱したイラクを舞台にした作品。 ジャンル的には、米国陸軍を皮肉ったブラック・コメディなんでしょうけれど、 私は、あんまり笑えませんでした。 演出とか会話とかで、凝ったギャグを入れてくるので、面白かったはずなのですが、 どうも米軍の傲慢さへの不快感が先に立ってしまったようです。 イラクのクウェート侵略へ介入する理屈とか、 介入後のケリのつけ方とか、 米兵のモラルだとか、 なんだか、いろんなことに笑う余裕がないほど嫌悪感を感じてしまいました。 ゲイツ少佐の心変りも、 人生観そのものが変わったのか、それとも目の前にいる不幸な人々が 痛ましかっただけの場当たり的な行動だったのか、 その辺も伝わってきませんでした。
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『かけひきは、恋のはじまり』
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- 2009/09/28(Mon) -
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『かけひきは、恋のはじまり』
またまた邦題で損している映画を発見(苦笑)。 ジャンルとしてはラブコメなのかもしれませんが、 プロリーグ設立直後のアメフト界という舞台設定が面白かったです。 そして、ジョージ・クルーニーここにありの、一捻りある会話の応酬劇。 レニー・ゼルウィガーは、優秀な女性記者にはちょっとイメージが違うけど、 クルーニーとの会話の応酬がきちんとこなせる、というか、 クルーニーにぎゃふんと言わせるには、ナイスキャスティング。 寝台列車のシーンとか、面白かったなぁ。 プロリーグが軌道に乗るとともに、ルールが明確になっていって、 洗練されるとともに、荒っぽい面白さがなくなっていくという そのあたりの皮肉も効いてます。 スポーツ・コメディの面白さと、 ジョージ・クルーニーの会話センスとがマッチした佳作でした。
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