『クリコフの思い出』
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- 2007/05/27(Sun) -
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陳舜臣 『クリコフの思い出』(新潮文庫)、読了。
「ミステリー8篇」と銘打ってますが、 神戸の華僑社会を舞台に「私」が語り手である作品が多いので、 通常のミステリーでは「冷静さ」「客観性」を感じるのですが、 本作では虚実入り混じった「近さ」に惑わされました。 作品内で時代が前後することが多く、 ちょっと読み慣れない部分もあったのですが、 登場人物の多様さで興味深く読むことができました。 ウイグル自治区からゾロアスター教まで出てくる幅の広さは、 この作家さんならではの面白さだと思います。 ストーリー展開としては、 「実は『あの人』が『この人』だった!」パターンが幾つか続いたので、 後半は少々食傷気味でした。
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『妖のある話』
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- 2006/11/28(Tue) -
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陳舜臣 『妖のある話』(講談社文庫)、読了。
有名な西施から、名前もわからぬ女奴隷まで。 現代に伝わる妖な女性の物語。 軽い読み物として、非常に面白かったです。 中国の物語は、古事成句につながっているので、 「ナルホドネェ」と奥行きが広がります。 インドのお話は、神々の世界に片足を突っ込んでいるかのような 夢うつつの物語。 いずれも、ウィットに富んだ語り口で、楽しく読めました。
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『ものがたり唐代伝奇』
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- 2006/06/08(Thu) -
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陳舜臣 『ものがたり唐代伝奇』(朝日文芸文庫)、読了。
仕事で、Accessと格闘・・・ 「標準モジュール?」「Val関数?」Σ(-。-*)o ワケワカラン 通勤電車で伝奇を読んで、心のバランス取りましょか、てな感じで。 (方法間違ってます?) 妖怪が出たり、仙人が出たり、幽霊が出たり。 でも、1000年以上も前の中国大陸でなら、 そんな出来事もあったかな、なんて思えてしまう。 さっぱりしていて、読みやすかったです。
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『六甲山心中』
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- 2006/02/02(Thu) -
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陳舜臣 『六甲山心中』(中公文庫)、読了。
『中国任侠伝』が意外と面白かったので、 病院の待ち時間に…と思って持っていったのですが、 殺人、怠惰、遊蕩、などなど、病院の空気には相応しくない作品集でした。 タイトルで気づけよ!という感じです。 作品レベル的にも、時間つぶし程度のものでした。
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