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『江戸三〇〇藩 最後の藩主』
- 2024/01/26(Fri) -
八幡和郎 『江戸三〇〇藩 最後の藩主』(光文社新書)、通読。

『殿様の通信簿』を読み、そう言えば、全ての藩の殿様について書いた本が
積読になっていたはず・・・・・と探してみたら、ありました。

『殿様の通信簿』は、戦国期から江戸初期までの殿様の話でしたが
本作は、江戸末期の殿様で、廃藩置県を迎えた殿様について、
その人となりを書いた本です。

全ての藩が書かれているので、正直、知らない藩の方が多いくらい。
戦国期のように、実際に領地運営を行い、豊かにし、国力と戦力をバックに領地を広げようという
野心のある殿様ではなく、徳川に与えられた領地を細々と経営していたり、
ほとんど江戸詰めの官僚的な殿様で領地のことは不明だったり、
普通の人が描く「殿様」像とは、全く様子が違っています。

私の生まれ故郷の殿様は、藤堂高虎に始まり、明治維新まで藤堂家が安定して押さえており、
結構、高虎さんは領地経営を一生懸命やって領民の暮らしを豊かにしたということで
地元では人気のある殿様です。
高虎さん以降の殿様も、悪目立ちするような人物はおらず、安定経営。
まあ、ただ、関ケ原の戦いでは豊臣側から寝返り、鳥羽伏見の戦いでも幕府側から寝返ったので、
三重県外の歴史好きの人々からは、「初代藩主の裏切り者の血が末代までしっかり継承されている」等の
悪口を言われがちですが(苦笑)。
でも、時代の流れをしっかり読み取ってタイミングよく判断するのって、ビジネスマンには必須の能力ですよ。

そんな藤堂家の津藩はかなり最初の方で紹介されますが、その章全体のタイトルが
「日和見主義の多数派が流れを決めた」であり、もう、まとめて裏切り者扱いですわ(苦笑)。

とりあえず、著者から見た津藩の評価は、幕府との関係、朝廷との関係で決まるようで、
領地経営の手腕等の評価は踏まえていないようなので残念・・・・・。
私が知らない藩の評価も、その土地に暮らす人たちから見たら、「うちの殿様はこんな貧相なひとじゃねぇ!」
みたいな反発が返ってくるのかしら?と、流し読みになってしまいました。

というか、やっぱり300藩を語るのは、多すぎて飽きちゃいます(苦笑)。




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『47都道府県うんちく事典』
- 2019/07/31(Wed) -
八幡和郎 『47都道府県うんちく事典』(PHP文庫)、読了。

お手軽本のようなタイトルだったので気楽に手に取ったら、
結構重たい文章で始まって、「あれ?イメージと違うな」。
表紙を見たら著者名で納得。

この著者の思想の重さと、本の作品の軽さが
どうにもバランスを取れていないような気がして仕方がありません。

入り口は重い文章でしたが、
本文は、47都道府県それぞれについて数ページずつ解説するという
この手の本ではオーソドックスな作りです。

近畿からスタートするのが、著者らしく歴史を踏まえているのだろうなと思います。
そして、各都道府県の解説も、各都道府県の名前が決まった経緯など
歴史を踏まえてるとことが特徴ですが、
でも、郷土料理や観光地についての言及もあり、
やっぱり軽重のバランス感覚がちょっと不思議です。




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『本当は間違いばかりの戦国史の常識』
- 2019/06/29(Sat) -
八幡和郎 『本当は間違いばかりの戦国史の常識』(ソフトバンク新書)、読了。

著者の名前は産経新聞とかで時々見るような気がしていたので、
あんまり文章は読んだことがなく知らないのですが、保守論客なのかなと思ってました。
が、本作を読んでみたら、結構軽めの歴史の本をたくさん書いているようで、
ちょっと印象が変わりました。

基本的に、江戸時代は安定していたが停滞していた時代として否定的であり、
反対に室町時代を肯定的に描きます。

確かに、私の日本史の知識でも、室町時代が一番良く分からないというか
興味を持てない時代でした。
たぶん、幕府として一本筋の通った統治戦略のようなものが見えにくいからかなと感じました。
江戸幕府だと、幕藩体制という確固とした戦略があって、将軍が変わっても、筋が通ってるんですよね。
それに比べると、室町幕府は将軍ごとに戦略が変わってしまい、つかみどころがない感じです。

本作では、室町時代の捉え方を、いろんな角度で教えてもらえたところが面白かったです。
ただ、構成が、世の中の常識に対して著者が正しい歴史を教えるという態を取ってるので
1つ1つのエピソードが細切れな感じがして、全体感が掴みにくかったのがちょっと残念でした。

戦国時代の話については、室町時代ほど新たな気づきがなかったので、
一般的な歴史読み物として楽しみました。




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