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『日本史の謎は「地形」で解ける』
- 2019/08/09(Fri) -
竹村公太郎 『日本史の謎は「地形」で解ける』(PHP文庫)、読了。

気軽な気持ちで買ってきた本でしたが、
冒頭の、「なぜ関ヶ原の勝利後に家康は江戸にすぐ戻ったのか」という文章で
一気に引き込まれました。

関ヶ原の戦いは制したとはいえ、まだ豊臣家は大阪に存在し、
自身も征夷大将軍には任命されていない時期。
そんなときに江戸にもどってやっていたこととは・・・・・。

湿地だった関東平野を、江戸の町に作り上げていった徳川幕府。
この長期的な国造りの視点は、非常に興味深いものでした。

徳川幕府以外にも、平安時代、鎌倉時代と、様々な国造りの話が出てきましたが、
私が興味を持って読んだのは、いずれも徳川家による国造りの話でした。

ハード面での治水工事だけでなく、ソフト面も絡めて強い国づくりをしていこうとする
遠大な計画は、あっぱれです。
さすが、250年以上も安定した国家運営をしてきた政府なだけはありますね。

Amazonのレビューを見ていると、歴史の基本的な事実認識に誤りがあるとかいうことで
辛い点数を付けている歴史マニアも多かったですが、
歴史素人の私からすると、細かい事実うんぬんよりも、
大きな国家観というものが知れただけで、十分面白かったです。




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『徳川将軍家十五代のカルテ』
- 2016/07/16(Sat) -
篠田達明 『徳川将軍家十五代のカルテ』(新潮新書)、読了。

徳川幕府の15人の将軍の治政について評価を下すという意味での「カルテ」かと思い
読み始めたら、まさに医療としての「カルテ」の意味でした(苦笑)。

いつもの、ドカ買いでの思い込み購入ですが、
しかし、本作は、「カルテ」として非常に興味深かったです。

医師である著者が、徳川幕府の15人の将軍のお墓の調査結果や
当時の人々が記録した内容を踏まえて、各将軍の健康度合いや死因について
推定しています。

当時の最先端の医療を受けていたはずの将軍ですが、
持病をコントロールするのに苦労したり、
医療知識や医療技術の問題で惜しい命を失ってしまったり。

突然の死に治政が激変したり、
病弱さから次期将軍の派閥争いが起きたり、
健康問題は歴史の転換点に直結するんだなということが実感でき、
非常に面白かったです。

著者は小説も書いており、
直木賞候補にもなっているようなので、また挑戦してみたいと思います。


徳川将軍家十五代のカルテ (新潮新書)徳川将軍家十五代のカルテ (新潮新書)
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『徳川四百年の内緒話』
- 2015/04/02(Thu) -
徳川宗英 『徳川四百年の内緒話』(文春文庫)、読了。

息抜きに歴史小話もの。

徳川田安家の末裔が、徳川十五代将軍や、その周囲の人々にまつわる話を語ります。

1つ1つのエピソードは、3ページ程度のなrので読みやすいです。

ただ、タイトルほどに内緒話は出てこず、
歴史が好きな人なら、それなりに知っているエピソードが多いのではないかという印象です。

ま、私は、歴史マニアではないので相応に楽しめましたが。


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