『ああ面白かったと言って死にたい』
|
- 2019/05/12(Sun) -
|
佐藤愛子 『ああ面白かったと言って死にたい』(海竜社)、読了。
徳ちゃんがラジオで何回か取り上げている作家さんだったので ブックオフの50円ワゴンに入っていた本作を買ってみました。 私自身、過去に一冊しか著作を読んでいないので どうというイメージが固まっていない作家さんです。 「箴言集」は、これまで何冊か読んだことがありますが、 「もっとまとまった文章で読みたい!」と、消化不良感で終わってしまうことが多く 相性が良くないジャンルだったのですが、 本作は素直に読めました。 多分、著者に対するイメージがない状態で読んだので、 その文章をすんなり読めたのかなと思います。 最初の印象は、読みやすいメリハリのある日本語を書く人だなということ。 数行の文章でも、すっと意味が通って、腑に落ちる感じです。 結局、「もっとまとまった文章で読みたい!」とは思ったのですが(笑)、 言いたいことはスッキリ伝わってきたので、消化不良感は少なめでした。 著者の人生観というか、判断基準は、結構クールで 「世の中こんなもんだから文句言ったってしょうがないじゃない」と 受け止めているような印象を受けました。 自分にも他人にも厳しいような。 でも、潔さを感じる厳しさのような気がします。 一度きちんとエッセイを読んでみたいなと思います。 ![]() |
『ソクラテスの妻』
| ||
- 2016/05/19(Thu) -
| ||
佐藤愛子 『ソクラテスの妻』(中公文庫)、読了。
タイトルが気になって買ってみましたが、 うーん、なんだか難しかったです。 佐藤愛子さんという作家さんについては、 エッセイが有名ということぐらいしか知らなかったのですが、 小説から挑戦したのは、ちょっと早まったかもしれません。 ダメ夫について妻の目から厳しく非難を投げかけていますが、 なんでそんな男といつまでも一緒に居るのだろうか?と思ってしまうと 話の世界についていけませんでした。 物語が書かれた当時は、今ほどに離婚ということが 簡単にできる時代ではなかったということなのかもしれませんが、 主人公の妻がマゾヒスティックなのではないかと思えてしまい 共感できませんでした。 作品としては、表題作とは一線を画した「加納大尉夫人」が 面白かったです。
![]() |
||
| メイン |
|