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『伊勢の津 歴史散歩』
- 2021/07/09(Fri) -
横山高治 『伊勢の津 歴史散歩』(創元社)、読了、。

親戚のおじさんからもらった本。
地元津市の歴史について、津市生まれの著者が愛情込めて解説しています。

この手の郷土史家的な本にありがちな素人臭さはなく、
文章がとても読みやすく、またご自身の郷土愛も前面には出さずに底流にゆったり存在する感じで
気持ちよく読めました。

津市の歴史となると、やはり安濃津藩を治めた藤堂高虎公が中心になりますが、
本作では、忠盛塚の話とか、富田信高の妻の話とか、
地元の津市の人なら知っている歴史トピックスもきちんと押さえつつ、
私的には、家康の側室だった清雲院於奈津のことは初めて知って興味深かったです。
(もしかすると津市民には常識の史実かもしれませんが・・・・・)

あと、川喜田半泥子や谷川士清などの文化人にもスポットが当てられており、
幅広い郷土史となっています。
写真も結構挿入されていて理解もしやすいです。

津市出身者にとっては、満足度の高い一冊でした。




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『ふじの生涯 藤堂高虎物語』
- 2018/05/27(Sun) -
七里亀之助 『ふじの生涯 藤堂高虎物語』(夕刊新伊勢新聞社)、読了。

祖父の本棚から。
地元紙に連載されたものを一冊にまとめた作品です。

著者は地元の郷土史家ということで、
調べる方はベテランでも、小説としての文章力はどうかなぁ?と半信半疑でしたが、
冒頭からぐいぐい引き込まれる文章で、一気読みでした。

地元贔屓ということで、かなり高虎さん格好良く書かれていますが、
少年期は、かなり問題児だったみたいですね。
最初の任務先でも同僚を切り殺しちゃってるみたいですし。

でも、いろんな領主に仕えていくうちに、
武士としての心構えが固まっていき、忠誠を誓うという姿勢が
身についてきたのかなと思います。

そして、豊臣秀長、徳川家康という人物に会い、
天下取りの道のりを支えるという自分の役割に気づいたというか、
覚悟を決めた感じが良く分かりました。

藤堂高虎という人は、
言葉が熱いだけでなく、行動が熱いところもあり、
周囲の人に本当に信頼される人物だったんだろうなと思います。
郷土の英雄として誇るべき人ですね。

これまで何冊か高虎さんの本を読みましたが、
一番面白かったです。


ふじの生涯 巷説 藤堂高虎物語ふじの生涯 巷説 藤堂高虎物語
七里亀之助

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『伊賀上野城 津城』
- 2017/02/04(Sat) -
大山邦興 『名城をゆく43 伊賀上野城 津城』(小学館)、読了。

実家にあった一冊。

津城は、城跡が公園として整備されており、
子どもの頃によく遊びに行きました。
お城の遺構は一部の門が残っているだけで、あとは戦後に復元された三重隅櫓。
子どもの目には、噴水と花壇と高虎さんの像がある広い公園というイメージでした。

各地のお城は、立派な天守閣を持っているのに、
津のお城は、なんで天守閣がないんだろう?と子供心に
残念に思っていました。

空襲で焼けちゃって、そのあと、再現する資金がなかったのかな?
と思っていたのですが、実は、関ケ原の戦いのときに城が焼けて、
その後に、高虎が大きな城を建てなかったから、
江戸時代からいわゆる城らしい城がなかったのだと知り、
高虎の戦略に、また一目置くことになりました。

というわけで、どうしても、フォトブックになると
立派な天守閣のある伊賀上野城が先に来ちゃいますが、
やっぱり高虎さんの城下町は安濃津だろう!と胸を張りたくなります。

きちんと明治時代まで藤堂家が治めていたという点でも、
しっかりした大名家が作った城下町で、大正期も昭和期も
栄える地盤があったのだと思います。
今は、残念ながら、静かな町ですが・・・・・・。

井沢元彦氏が藤堂高虎について書いてくれていましたが、
見開き2ページでは物足りない。
もっと読みたい!と思ってしまいました。

久々に、お城公園を歩きたくなりました。


週刊 名城をゆく 43 伊賀上野城・津城 小学館ウィークリーブック週刊 名城をゆく 43 伊賀上野城・津城 小学館ウィークリーブック
大山邦興

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『藤堂高虎』
- 2015/07/05(Sun) -
徳永真一郎 『藤堂高虎』(PHP文庫)、読了。

実家にあったので持って来ました。
我らが藩主・藤堂高虎公の一代記です。

なかなか主人公として取り上げてもらえない高虎公ですが、
戦歴だけでなく、津市の土台を築いた政治家としての能力の高さは
津市民なら皆が学び知っている歴史です。

そのあたりも含め、読みたかったのですが、
まず、本作は小説としてのワクワク感がないことが残念。
説明文を読んでいるような味気なさで、
正直、これでは高虎公の素晴らしさを広くわかってもらうことは出来なさそうだと感じました。

そして、やはり家康公との信頼関係の話が軸におかれており、
政治家としての側面は、内政の部分よりも、外交力の方が強調されていました。
自分のニーズと合致した高虎公の描写に出会うのは、やはり難しそうです。

いつか、大河ドラマの主人公として扱われる日を夢見て。


藤堂高虎―家康晩年の腹心、その生涯 (PHP文庫)藤堂高虎―家康晩年の腹心、その生涯 (PHP文庫)
徳永 真一郎

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『日本の名城がわかる本』
- 2015/01/04(Sun) -
本山一城 『日本の名城がわかる本』(リイド文庫)、通読。

暇つぶしに。

日本の名城といえば、我らが高虎さんということで期待していたのですが、
いきなり冒頭の章で、「藤堂高虎の築いた津城(三重県松阪市)」って・・・・・
津城なら津市でしょうに!(怒)

その他にも日本語の乱れが気になり、
「方向性が違かった」って、ガキじゃないんだから・・・・という言葉遣い。
編集者もスルーなんでしょうか。
がっくり。

日本各地のお城が紹介されていますが、
百科事典的な概要紹介ばかりで、中身も薄っぺらかったです。

歴史研究家を名乗るなら、歴史的なエピソード紹介をしてくれれば良いのに。


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『戦国驍将・知将・奇将伝』
- 2013/12/10(Tue) -
歴史群像編集部 『戦国驍将・知将・奇将伝』(学研M文庫)、読了。

戦国武将を重要トピックスで語る本。

雑誌『歴史群像』の編集と言うことで、
南原幹雄など、結構、有名な作家さんも参加している企画です。

基本的に、その武将に思い入れのある人が担当しているので、
取り上げた人物を格好良く描いているのですが、
なんと、我らが高虎公は、ここでも、「あざとい男」と表現され、
これは悔しいです!!

もう、これでテンションがダダ下がりで、
流し読みしてしまったのですが、
まさかの最後に、富田信高の妻が登場!
夫ともに戦場を駆け、敵を蹴散らした強く美しい妻として、格好良く取り上げられています。
正直、富田信高の妻という存在をきちんと認識していなかったのですが、
なるほど、津城が焼け落ちた関が原の戦いの戦そのものに関わっているんですね。

ついつい、津市民は高虎さんの方に目が行ってしまいますが、
こういう女傑も居たんですね。
勉強になりました。


戦国驍将・知将・奇将伝―乱世を駆けた62人の生き様・死に様 (学研M文庫)戦国驍将・知将・奇将伝―乱世を駆けた62人の生き様・死に様 (学研M文庫)
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『御家騒動』
- 2012/01/14(Sat) -
福田千鶴 『御家騒動』(中公新書)、通読。

御家騒動そのものを物語ってくれるものだと勝手に期待していたら、
御家騒動という現象について、考察した本でした。

うーん、残念。

勝手に、時代モノの小説みたいなものを期待していた私が悪いのですが・・・。
さすが、中公新書さんはお堅めですな。

あと、我らが高虎公が、冷酷非望な大名として描かれていたのは、かなり残念。


御家騒動―大名家を揺るがした権力闘争 (中公新書)御家騒動―大名家を揺るがした権力闘争 (中公新書)
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『天地人』
- 2009/10/12(Mon) -
火坂雅志 『天地人』(NHK出版)、読了。

この連休で実家に帰っていました。
というわけで、本日は母の本をば。

言わずと知れた、今年のNHK大河ドラマの原作ですが、
大河ドラマをちゃーんと見たのは、『飛ぶが如く』が最後だったかしら?
というぐらい、最近はさっぱりです。

で、直江兼続どころか、上杉氏自体よく知らなかったのですが、
その分、新鮮に読めました。

越後という縁辺の国ではありますが、
戦国の時代に生きた由緒正しき家系ですから、大舞台にも登場してきます。

実は、中学生時代に『信長の野望』にはまっていた
歴女ならぬ歴少女だったのですが、本作では、ゲームに登場してくる武将たちの
名前を見つけては「懐かしい!」と喜んでました。
そして、終盤には、我らが殿様・藤堂高虎公も出てきました!

ただ、作品としては、ちょっと人物描写が雑な気がして、
のめり込むところまではいきませんでした。

特に、兼続との「主従関係」というフレーズで何度も語られる
上杉景勝が魅力的に見えないのがなんとも残念。
主従を協調するなら、それぞれの良さが分かるように描かないとねぇ。

しかし、歴史に大きく名を残す派手な武将ではなく、
影の立役者のような、苦境に耐えしのぶというような人物にスポットが当たるのは、
きっと不況の空気を反映してるんでしょうね。


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stars☆1しかつけられませんが、大河ドラマより遥かにまとも
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