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『成城のとんかつやさん』
- 2020/09/21(Mon) -
宮尾登美子 『成城のとんかつやさん』(新潮文庫)、読了。

宮尾作品、かなり積読になっているのですが、
どれも分厚いので、手に取るのに根性いるなぁ・・・・・とそのままです(苦笑)。
ブックオフで薄めのエッセイを見つけたので、そちらから先に。

タイトルから食エッセイなのかなと思ったのですが、
出身地高知県の話あり、取材旅行の話あり、同業の作家さんの話あり、訃報の話あり、
著者の日常が垣間見れる多岐にわたるエッセイでした。

個人的には、食の話よりも、人の話が面白かったです。
どの人とどんなお付き合いがあるのか、どんな切っ掛けで付き合いが始まったのか、
その人のどういうところに惹かれているのか、等々。

特に最後の、「この人のここが素敵」と思っていることをサラッと書いていくところが
ベテランの巧みな文章技術だなと勉強になりました。

作品のタイトルが、なぜ「成城のとんかつやさん」が選ばれたのかは良くわかりませんでしたが、
とんかつとそうめんが食べたくなりました。




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『天璋院篤姫』
- 2011/10/11(Tue) -
宮尾登美子 『天璋院篤姫』(講談社文庫)、読了。

有吉佐和子の『和宮様御留』を読んだときに天璋院という存在を知り、
そちらの本も読んでみたいなぁ・・・・と、ブックオフで調達して積読状態にしていたら、
大河ドラマで『篤姫』が始まってしまい、「ブームの中で読むのもなぁ・・・」と積読を継続。
江姫ブームに沸く地元のお祭り期間中に一気読みを企んだ天邪鬼のかもめ組でございます。

会話描写と、その背後にある心理描写が見事で、引き込まれるように読みました。
かなり想像で補っての歴史解釈・人物解釈なのでしょうが、
納得しながら読むことが出来たのは、緻密な描写のためと思います。

篤姫が、既に、高い教養と優れた判断力を持った少女となったところから物語が始まっているので、
なぜ彼女がここまでの人物になりおおせたのかという根幹の部分が曖昧で
そこは物足りなく感じたのですが、そこを想像で補って良いほどの材料が無いのでしょうかね。

ただ、彼女の生き様を見ながら感じたのは、
歴史は、そのときに必要な人材をきちんと生み出すということです。
この激動の時代に大奥を取り仕切って、
さらには表の政治の世界までをも締めることで、
政治の不安定化を幾分かは抑えることができたのではなきかと感じました。

また、彼女の周囲には、できる女性が集まっており、
篤姫の人徳なのか、人使いが上手かったのか、小説の演出なのかわかりませんが、
男尊女卑とは少し違って、女性ならではの活躍の場があった日本という国の
面白い一面を興味深く観察できました。

一方、一橋慶喜についての描写は辛辣で、
歴史家の評価が分かれる人物の一人だと思いますが、
それは、この江戸時代の終焉という時期を評価しづらいということなのでしょうね。
歴史学的な観点でも面白い作品でした。


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『朱夏』
- 2009/07/05(Sun) -
宮尾登美子 『朱夏』(集英社文庫)、読了。

宮尾女史の作品は初めてでした。
有吉佐和子作品のように一気読みできるかなと思っていたのですが、
思いの外手間取りました。
なんだかんだで10日間ぐらい掛ったような。
すーっと入っていけないと言いますか・・・。

有吉作品は主人公の女性の描写を客観的に書き込んであるように思え、
結構、辛辣に主人公のことを評価しているような文章だと思います。

それに比べ、本作では、
もっと主人公の心情に近いところで描写をしているというか、
有吉作品のような突き放す感じが無いなぁと思いました。

綾子の心境に共感できれば、ぐいぐい読めたのでしょうけれど、
満州への移民の決心や、敗戦後の難民生活といった状況が
あまりに今の自分とかけはなれていて、
なかなか入っていくことができませんでした。

ただ、自分が一般的に、自伝的作品を苦手としているところもあるので、
他の作品も挑戦してみようと思います。


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