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『食の堕落と日本人』
- 2019/06/03(Mon) -
小泉武夫 『食の堕落と日本人』(小学館文庫)、読了。

前に読んだ発酵食品の対談本が面白かったので
ブックオフで見つけた本作を買ってみました。

読み始めて気づいたのは、著者が怒りまくっていること。
よくよくタイトルを読めば、「堕落」という言葉を使っているので、
日本人に対して言いたいことが積もってるんだろうなと分かるので、
語り口調が厳しいものになるのは予見できるのですが、
でもやっぱり、文章を読む身としては、あんまり気持ちの良いものじゃないなと。

特に著者のイメージは、『ニュースステーション』で食のうんちくを語っているオジサンという
和やかなイメージだったので、それとのギャップもあって、余計に感じたのかもしれません。

日本人の食に対する意識低下を嘆くだけでなく、
政治への不満や、企業へのお小言、外国へのクレームなど
いろんなところに文句を付けていますが、結構、思いの丈を書き散らしている印象で、
あんまり説得力がないのが残念。
裏付けが乏しいのがネックなのかな。

「小さいときからこういう食事(=和食)で育ってきたならば、情緒というものはいつも安定であるだろう」
と書いていますが、そういう食事をとってきた著者自身の文章が情緒不安定(苦笑)。




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『発酵する夜』
- 2018/08/27(Mon) -
小泉武夫 『発酵する夜』(新潮社)、読了。

ニュースステーションに時々出てきては
ゲテモノのような食べものの話を美味しそうに語るセンセイというイメージの著者。

本作では、各界の著名人との対談が収録されていますが、
いずれにおいても、やっぱりゲテモノのような食品の話がたくさん登場して、
食べたいような、食べたくないような・・・・・という微妙な感覚が終始付きまといます(笑)。

発酵などがご専門の著者ですので、
当然、発酵食品の話がたくさん登場するのですが、
お酒や豆腐、ヨーグルトといった穏やかな食品の話よりも、
なれ寿しとか、臭豆腐とか、くさやとか、キョーレツな食品の話ばかりで、
やっぱり、怖いもの見たさみたいなところがあるんでしょうね。
対談相手も興味津々です。

本作で良いなと思ったのは、
著者の博識さと、それを鼻にかけないざっくばらんな語り口意外に、
対談相手の人選です。
著者の良く知る人もいたようですが、基本的には顔見知り程度か初対面の方のようで、
荒俣センセをはじめ、東海林さだおさん、日高敏隆さん、立川談志さんなど面白かったです。

最も良かったのは杉浦日向子さん。
この方の作品が原作のアニメ映画を見てから気になっている作家さんなのですが
まだ著作自体は体験できておらず。
今回の対談において、江戸時代の庶民の文化や風習のお話をされている様子を読んで、
「この博識ぶりは絶対に作品に反映されているはず!読まないと!!」と心に誓いました。
語り口も切れ味のあるお姉さまだったので、作品の切れ味にも期待。


発酵する夜発酵する夜
小泉 武夫

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