博報堂地ブランドプロジェクト編 『地ブランド』(弘文堂)、読了。
ブックオフで見つけて何となく買ってきた本でしたが、
これは当たりでした。
地方が独自ブランドを構築してお金を稼げるようにするにはどうしたら良いか。
少子高齢化と過疎化で悩む地方にとっては、どこも大きな課題として抱えている問題ですが、
博報堂としてプロジェクトを組む場合の考え方を示しています。
肝は、「博報堂がプロジェクトを組む場合」ということ。
本作を読んでも、地ブランドを作るためのノウハウはほとんど書かれていません。
広告代理店がこの課題に取り組む場合に、どんなステップで戦略を立てていくかという
流れを描いているだけです。
だから、この本を読んでもファーストステップが具体的になる感じではありません。
でも、広告代理店が、どんな角度で地方創生に取り組んでいるのか、
どうやってプランを練って、自治体から仕事を取ってきているのかが分かり、
そこは非常に勉強になりました。
自分自身、生まれ育った地方に戻って起業したことで、
地方創生とか、地域活性化とかいうキーワードを活用したり、反対に巻き込まれたりという
生活を送っていますが、正直、地方で生きる人々って、あんまり戦略性が無いというか
行き当たりばったりなことが多くて、どうにもエネルギー効率が悪いように感じます。
そんなときに、博報堂のような大手広告代理店のブランド構築の考え方を学ぶのは、
意味があることじゃないかなと思いました。
これを、自分の手で、自分の住む町でやってみよう・・・・・という発想ではなく、
自分の住む町を舞台に、博報堂を連れてきて地域活性に取り組んだらどうなるんだろうな?
という想像をしながら、具体的に博報堂を連れてくるプランを考えてみるのも
面白いんじゃないかなと思います。
行き当たりばったりなことをやっているよりは、大手企業に飲み込まれること覚悟で
大きなプロジェクトを動かすのもアリかなと。
地方に住んでいると、何をやるにも金額の桁が小さくてshabbyな感じを受けてしまうので、
たまには大きな夢を描いてみたくなります。
博報堂の頭脳を使い倒してやるぜ!と言えるほどの地方人になりたいものです。
