『日本とは何かということ』
- 2015/03/24(Tue) -
司馬遼太郎、山折哲雄 『日本とは何かということ』(NHKライブラリー)、通読。

皇室問題でちょっと騒ぎになっていた山折哲雄氏が気になったので
試しに買ってみました。

宗教や民族性など、非常に興味深いテーマで対談がなされているのですが、
なんだか頭に全然入ってこなくて、ほぼ流し読み状態でした・・・・。
なんなんでしょうかねぇ。

話が抽象世界をずーっと飛んでいるように感じるからかもしれません。
私が立っている地上に降りてこないというか・・・。

内田×名越対談を読んだ直後だったのが良くなかったのかもしれません。

いずれまた、時期を見て再読に挑戦ですかね。


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『酔って候』
- 2014/08/13(Wed) -
司馬遼太郎 『酔って候』(文春文庫)、読了。

幕末の諸藩を彩る山内容堂、島津久光、伊達宗城、鍋島閑臾を主人公、
または藩主の周辺人物を主人公にした中篇4つ。

久々の司馬作品だったのですが、
ちょっと間延びしたもさもさ感を覚えてしまいました。
特に、前者の2編には。

なんでかなぁ?と考えながら後半を読んでいたのですが、
主人公である山内容堂、島津久光に対する筆者の冷たさというか、
見限り具合が、どうも私は苦手なのではないかと気づきました。
現に、偉才の人として藩主が描かれた後編2つは、間延び感は覚えなかったので。

賢人であっても、時には、時代の流れを読み違えたり、
不運にまみれて時代に取り残されることはあったとしても、
「これだけの行動を起こしたが敢えなく・・・・」という文章になるはずです。
しかし、前者2編は、どうにも、「愚」「凡」の結果、時代の波に乗り遅れたというような
描き方をしていて、なかなか辛らつなんです。
そこが、どうも、読んでいて疾走感や爽快感を得られず、ジメジメしたものを覚えてしまいます。

司馬遼太郎という作者は、結構、歴史の人物たちの好き嫌いが激しかったのでしょうか?
辛らつな物言いが印象に残ってしまっています。
それとも、あまり歴史小説で取り上げられなかったような人物を探し出してくるので、
どうしても、どこかにアラが出てしまうんでしょうかね。


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『おれは権現』
- 2012/04/21(Sat) -
司馬遼太郎 『おれは権現』(講談社文庫)、読了。

戦国時代の大名や彼らに仕えた侍たちを主人公に据えた短編集。

私はさほど日本史に詳しくないので、大名クラスの名前しか分かりませんが、
本作で主人公になった人たちは、歴史好きの方たちには知られた名前なのでしょうかね。

とにかく、主人公の性格を、「こうだ!」と決めた軸で
ぐいぐい書き込んでしまう力に圧倒されます。

例えば、福島正則の地元の人たちにしてみれば、
ある意味、こんな酷い書かれ方をした正則像は受け入れられないのではないかと
心配してしまうぐらいです。だって、馬鹿呼ばわりですから。
(ま、我らが高虎さんも、司馬評価の被害に遭ってるもので・・・・・・苦笑)

しかし、そのバッサリと人物像を決めてしまう勢いのよさが、
短編としては、読みやすさや躍動感に繋がっているように感じました。

そして、馬鹿呼ばわりしても、歴史に名を残した人物であるだけの
見せ場を描いているので、納得感があります。

いずれも面白い短編でした。


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『侍はこわい』
- 2011/03/10(Thu) -
司馬遼太郎 『侍はこわい』(光文社文庫)、読了。

気分転換に時代物の短編集を。

本作では、侍らしさを真正面から謳い上げるのではなく、
むしろ侍界の端っこにいるような人々にスポットを当てています。
そして、そんな彼らが抱えているのは、隠れた侍魂であることもあれば、
色気であったり、金欲であったり。
非常に人間らしいところがあって、面白かったです。

ただ、近藤勇少年の突飛な行動には驚きましたけど(苦笑)。


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『最後の将軍』
- 2010/08/15(Sun) -
司馬遼太郎 『最後の将軍』(文春文庫)、読了。

渋沢栄一翁の話を読んだら、一橋慶喜公の話も読んでみたくなり、
たまたま司馬作品を見つけたので、買ってきました。

城山作品とは、各人物の描き方が違っていたり、
出来事の解釈の仕方も異なっていたりして、
歴史小説を1つ読んだだけで、わかったつもりになってはいけないのだと実感。

また、挿入される裏話的なエピソードがちょっと薄い気がして、
小説というよりも淡々とした伝記を読んでいるような印象でしたが、
幕末の、雄藩が虎視眈々と権力の掌握を狙っている時代の
転々とする日々を描くと、どうしても、こうなってしまうのかもしれません。

そんな激動の時代において、
たいした政治基盤もなく、幕府内での支持も弱く、政治的人脈も少ない一橋公の
頭の切れ具合、物腰の力強さ、人を呑む演技力、そして翻弄された人生を知ると、
「他の時代に生まれていたら・・・」と思わずにはいられません。

しかし、この人物がいたからこその徳川幕府の終焉であり、
明治時代の日本の急成長があったのでしょう。

もし、この時代に、大きな内戦に突入していたら、
どこかの列強の植民地となり、今の日本は無かったことと思います。

日本の繁栄の土台を築いた時代に、
その土台づくりに負の影響となる事象を極力最小化した功績は、
陰の立役者として評価されるべきではないかと感じました。


最後の将軍―徳川慶喜 (文春文庫)
最後の将軍―徳川慶喜 (文春文庫)司馬 遼太郎

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stars今だから読むべき本
starsとにかくおもしろい
starsお勧めできない一冊
stars有能が故の受難劇
stars小説、作話

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雄気堂々〈上〉 (新潮文庫)城山 三郎

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stars経済は難しい
stars実業家・渋沢栄一の波乱万丈の前半生を描く
stars渋沢栄一の半生を描く名作
stars渋沢栄一伝
stars圧巻でした!

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『なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか?』
- 2010/02/07(Sun) -
春日直樹 『なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか?』(小学館)、通読。

カイシャインの生態を人類学のアプローチで考察するというもの。

その視点は非常に興味深いものだったのですが、
論旨の進め方が、「人類の歴史5分間ツアーで見てみよう!」といった調子で
やたらに軟派な展開が続きます。

正直、読み物として、辛かったです。
そんな軟派な設定を講じる必然性が無いんですよね・・・・・。

「人類学に興味がない人に楽しみながら読んでもらいたい」という思いがあるなら、
物語の設定を、もうちょっとしっかり作ってくれないと、こっちが乗れません。
せめて「女子大生会計士シリーズ」ぐらいに、枠組みは作ってくれないと。

で、軟派な設定にしてしまったせいか、あまり深く突っ込んだ話ができず、
どれも人類学の玄関先のさらに10mぐらい手前から覗いているような感じ。

フーコーの構造主義についても出てきましたが、
これは、彼の理論がそれなりに頭に入ってる人が読まないと、
何を言ってるの伝わらないんじゃない?というぐらい甘あま解説。

『監獄の誕生』を読んだことがあるので、その章の内容はわかりましたが、
他の章では、「きっと本当に理解すべきことをわからないまま読んでるんだろうな・・・」と
残念な感じがしました。

興味を持った章について、「もっと勉強してみよう」と思わせるような
展開が欲しかったですね。


なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか?―カイシャ人類学のススメ
なぜカイシャのお偉方は司馬遼太郎が大好きなのか?―カイシャ人類学のススメ
おすすめ平均
stars大学の講義で参考資料として……
starsユニークで楽しいカイシャ論
starsまあ読んでみて
stars文体がなじめない。イタイタシイ寒さ。
stars問いの立て方は秀逸だが・・・

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女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様 (角川文庫)
女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様 (角川文庫)久織 ちまき

おすすめ平均
starsよくわかった
stars暇つぶしにちょうどいい・・・かな
starsミステリー小説を期待するとがっかりですが。。。
stars面白かった。
stars読み物としては駄作だが・・

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監獄の誕生―監視と処罰
監獄の誕生―監視と処罰
おすすめ平均
stars一望監視方式で有名だが
starsフーコーの魔術
stars権力批判によって作り出される権力
stars浅学な私には
stars西欧近代の政治的・経済的・社会的発展を下支えしたテクノロジーとエコノミー

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『覇王の家』
- 2009/11/27(Fri) -
司馬遼太郎 『覇王の家』(新潮文庫)、読了。

徳川家康の生涯を描いた長編大作。
これは、読み応えがありました。

信長や秀吉といった武将に比べて華やかさに欠ける家康ですが、
そのルーツを「三河ぶり」に求め、
家康を筆頭とする三河武士の心の在り様を描いています。

家臣一人一人まで丹念に描写し、
「人に恵まれた三河殿」の様子がよくわかりました。

しかし、それは三河の心根の問題だけではなく、
三河ぶりをいかに徳川家康が上手に使いこなしたかという
人心掌握術の表れだと思います。

その人心掌握術も、秀吉との対比が興味深く、
これらの傑物が多数出てきた戦国の世の面白さを堪能できました。

また、信長や秀吉の存命時は、彼らのほうの目線で歴史をとらえがちで、
家康目線で戦国の世を眺めた歴史というものは
本作で初めて触れたように思います。

そのため、意外と、徳川家康という人物を知らなかったのだと
思い知らされました。

そして、家康の天下取りの大一番と考えがちな
関ヶ原の戦い~大阪の陣をバッサリと切り落とした構成は非常に斬新でしたが、
三河ぶりを描くには、長久手の戦いまでで十分なのかもしれませんね。
ここを蛇足とみなす思い切りのよさにも感嘆しました。


覇王の家〈上〉 (新潮文庫)
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stars司馬史観の原点・・・・。
stars「関ヶ原」「城塞」の後に。
stars小説というより
stars日本人に多大な影響を残した家康の生涯。
stars本当にタフな男

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覇王の家〈下〉 (新潮文庫)
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おすすめ平均
stars家康
stars三河という家
stars問題の多い作品
stars徳川家康の最期
stars家康と現代日本人

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『果心居士の幻術』
- 2009/07/06(Mon) -
司馬遼太郎 『果心居士の幻術』(新潮文庫)、読了。

司馬遼太郎の描く忍びの世界は面白いですねぇ。
愛情たっぷりだけど、淡々と描いているギャップが良いです。

新撰組の近辺で起きた殺人事件を扱った「壬生狂言の夜」。
結末の心中事件自体は諸説あるうちの一つのようですが
黒幕の正体は・・・・・という所が司馬作品になっているんでしょうね。

「八咫烏」は、まだ神話の時代のお話。
こういう時代の作品は読んだことがなかったので、興味深かったです。
扱われているテーマは「民族」と「差別」。
なかなか重いテーマでした。

この短編集の中で最も怖かったのが「朱盗」。
藤原広嗣の乱をベースにしながら、
百済からの亡命者のお告げにも似た言葉が挟まれます。
時代の壁を超え、国の壁を超え、告げられる言葉は、
現在と過去とがまるで同時並行で動いているような感覚になり、
現在というものがこの百済人の手で動かされているような
不思議な思いがしました。

一つ一つの出来が良い短編集でした。


果心居士の幻術 (新潮文庫)
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おすすめ平均
stars司馬、独立直前の短編が6編。
stars不思議な世界
stars初期の秀作短編集
stars歴史の中の幻のような逸話

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『殉死』
- 2008/11/15(Sat) -
司馬遼太郎 『殉死』(文春文庫)、読了。

「乃木将軍」というと、
名前は知っていましたが、その武勲については良くわからない将軍でした。

本作で、旅順攻略において、その戦略の無さをここまで描かれてしまうと、
なぜ陸軍大将などという地位にまで昇りつめられたのか
最後まで納得できませんでした。

「それが日本陸軍だ」と言われればそれまでなのですが。

「水師営の会見」や明治天皇への想いを知ると、
乃木将軍とは、武の人ではなく心の人なのだと思うようになりました。

心だけでは生きられない明治という時代に生まれてしまったのが
彼の不幸だったのかもしれませんね。


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『梟の城』
- 2008/08/16(Sat) -
司馬遼太郎 『梟の城』(新潮文庫)、読了。

司馬作品の長編はお初です。
前回読んだ『最後の伊賀者』に続いて、本作も伊賀モノ。

信長に壊滅させられた伊賀者の残党が、秀吉の世に跋扈するお話。

葛籠重蔵vs風間五平の伊賀者対決かと思いきや、
甲賀者や京・大阪の武家官僚や大商人たちの思惑も絡んで、
大きな政治もののような側面も。

秀吉へ顔を向けながらも次の家康の時代を考えて行動する面々。
どの登場人物も小賢しく立ち振る舞います。
このあたりの人間の描写はさすが。

もちろん、忍術、殺陣の描写も躍動感があって素晴らしい。
忍術が、摩訶不思議なものではなく、一つの「術」として現実味を持って描かれているので
違和感なく読むことができました。

くノ一については、
小萩は魅力的でしたが、木猿はキャラが分かりにくかったです。
また忍術の使い手としてのレベルが良くわかりませんでした。

甲賀者の摩利洞玄にも、もっと活躍してほしかったです。
思いがけないほどあっけない最期。

物語の最後の最後、秀吉と重蔵の対決は、圧巻。
どうやって物語を閉じるのだろうかと中盤から気になっていたのですが、
この対決の場面を読んだら、大納得のエンディング。
司馬遼太郎がおじ様方から支持される理由が分かったような気がしました。


梟の城 (新潮文庫)
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starsケータイ小説未満
stars司馬遼太郎は もともと活劇屋だったことを忘れてはいけない
stars名作は何度読んでも飽きない
starsあえて石川五右衛門?
stars身勝手で格好よい男たち

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梟の城(ふくろうのしろ)
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stars異様に長く感じる映画
stars司馬さんですし
stars世間の酷評の割には楽しめたぞ!?
starsこれはいったいなんなの?
starsまあまあじゃん

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おすすめ平均 star
star忍者の世界って厳しいのね
star忍豪作家と呼ばれた初期の短編集
star歴史に影響を与えた魅力的な人物をテーマにした短編集

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