『アベノミクス大論争』
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- 2018/08/26(Sun) -
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文藝春秋編 『アベノミクス大論争』(文春新書)、読了。
第2次安倍政権がスタートしたころに作られた本。 当時は、首相が唱える大規模な金融緩和策に対して、 「アベノミクス」だとか「黒田バズーカ」だとか、様々な単語が飛び交ってましたが、 最近は、改憲の話が主流になってきて、金融緩和策については静かな印象です。 それでも、民主党政権時代に比べれば、ずいぶん景気が回復したものです。 で、安倍内閣になって5年以上たっていますが、 結局、アベノミクスって何だったんだろう?という思いもあり、 タイトルにどーんと掲げられていたので本作を読んでみました。 登場してくる言論人は、一線級の人がたくさんで豪華です。 ただ、たくさん出過ぎて、分量にすると短いので、食い足りないです。 しかも、前半は対談形式なので、お互いの主張が言いっ放しになっている感もあり、 真っ向から意見が異なる2人をツモっているので、議論が噛み合わず、昇華もなし。 司会に宮崎哲弥氏を起用してるのも、何だかもったいない感じ。 まぁ、真っ向から対立する2人に対談させる場を設定できるというのが 文春の力なのかもしれませんが。 そして、経済問題だけでなく、改憲論とか天皇家の問題とか アベノミクス以外のテーマも詰め込むだけ詰め込んでるから 余計に消化不良感が残ります。 これも、安倍政権がそれだけ多くの難題に取り組んでいるということの 現れなのでしょうけれど。 もう一度、今のこの時点において、アベノミクスにテーマを絞って 本作のような企画があれば読んでみたいです。
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『人生の達人 Vol.1』
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- 2013/08/04(Sun) -
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『人生の達人 Vol.1』(KKベストセラーズ)、通読。
出先で手持ちの本を読み終わってしまい、慌ててコンビニへ活字の調達に・・・。 あまりファミマの雑誌の選択センスは好きではないのですが、 周辺にファミマしかなく、已む無く、並んでいる中から選択を。 とりあえず、アベノミクス関連の特集が組まれている中から、 「個人の利益(どうやって株で儲けるかとか)」ではなく「経済学的な解説」が 載っていそうな雑誌ということで、これを買いました。 創刊号だそうで・・・。 巻頭は、ポール・クルーグマンへのインタビューだったのですが、 アベノミクスについての評価が、最近読んだ本の論調と似ててビックリ。 おかげで理解しやすかったです。 というか、先に本を読んでなかったら、きっとチンプンカンプンでした・・・(苦笑)。 その次の、浜田宏一先生へのインタビューも、興味深く読みました。 ただ、それ以降の特集がイマイチ。 ま、リタイア前のオジサマ達を読者層に想定しているようなので、 30代女子が読もうとすることに無理があるのですが(爆)。 相続とか・・・・(苦笑)。 後半の連載物も、なんだか、1つ1つに変に力が入り過ぎてて、 全体の方向性を見失っているように感じました。バラバラ臭ぷんぷん。 2回目の購入は、ないかな・・・。
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『良い経済学 悪い経済学』
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- 2011/01/06(Thu) -
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ポール・クルーグマン 『良い経済学 悪い経済学』(日経ビジネス人文庫)、通読。
ノーベル経済学賞受賞者のクルーグマン教授。 「文庫本なら素人向けかしら?」との安易な思いで買ってきたら、 やっぱり経済学素人には難しかったです(悲)。 そもそも経済学を学んだことが無いので、 ナントカ理論と書かれても、内容も重要度もサッパリわからず。 リカードとかの名前も、聞いたことあるなぁ・・・ぐらいで、 ちゃんと勉強してこい!と言われそうなレベルで読み始めてしまいました。 ただ、本作は、「国家間の競争力で語る経済学は誤りだ!」という一つの主張を いろんな発表の場でクルーグマン教授が書いたり話したりしたことを まとめたものだったので、読んでいくうちに、 主張の内容がだんだんと理解できました。 ただ、まだまだ表面的な理解であって、 例えば、国境を超えたアウトソーシングの話などを どのように理解すればよいのかまでは、私の頭が辿り着けていません。 一方、この論文集で驚いたのは、主張の迫力! 米国の有名経済学者(と思われる方々)への容赦ない糾弾。 真正面から「間違っている」と斬り付け、時には皮肉を散りばめる。 このアグレッシブな論陣の張り方に、呑まれてしまいました。 自分に絶対の自信がある人とは、 こういう人のことを言うんだなぁと、納得。
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