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『オデッセイ』
- 2018/09/11(Tue) -
『オデッセイ』

火星探査ミッション中に大嵐に遭遇し、宇宙船で緊急離陸。
ところが、1人を火星に置き去りにしてきちゃった・・・・・。

マンガみたいな設定から始まるサバイバルゲームですが、
置き去りにされた宇宙飛行士は植物学者ということで、
次のミッションを背負ったクルーが火星に到着するまでの4年間、
火星の基地でジャガイモを育てて食い繋ごうとします。

この主人公の前向きな姿勢が凄いです。
火星にたった一人。
脱出するすべはなく、地球との交信もできず、
さらには、誰も彼が生きていることを知らないという絶望的状況。
なのに、落ち込んでいたのはわずかな時間で、
すぐに持ち直して生き抜くための方法を考え始めます。

この精神力が、何よりも宇宙飛行士に求められることなのだろうなと思いました。
そして、知力。
限られたリソースで、水を作ったり、食糧を作ったり、移動手段を整えたり。
誰のヘルプも受けられない状態で、ここまでのことを考え付き、計算し、実現できることが凄いです。

「そこまで一人でできるかぁ!?」と疑問を抱いてしまったら
この作品は楽しめなくなってしまうので、
「宇宙飛行士は知力と体力のハイブリッドだ!」と割り切って認めてしまうのが良いでしょう。

そして、主人公の皮肉の効いたコメントも良かったですが、
それ以上に面白かったのはNASAの面々。
責任の押し付け合いあり、マスコミ対策での愚痴あり、無茶な命令あり、
それでも皆プロフェッショナルです。
厳しい状況でもユーモアを忘れない組織って、強いですよね。

最後は、無事に地球に生還して終わるんだろうと分かっていても、
どんな風に帰ってくるのだろうか、どうんな風に助けるのだろうかということに
ワクワクしながら見ていられました。

シンプルに面白いSF作品だと思います。


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『バケモノの子』
- 2018/09/10(Mon) -
『バケモノの子』

両親が離婚し、母に引き取られたものの、その母は交通事故死。
祖父母に引き取られるのを拒否した少年は、渋谷の街を逃げ回り、
気が付くと知らない世界へと辿り着いていた・・・・・バケモノの世界へと。

バケモノの世界で一匹狼的暮らしをしている熊徹に拾われ、
生意気に反発しながらも、弟子入りして成長していきます。
その年数、なんと9年!

「ちっちゃい子供がホームシックにもならずバケモノのもとで8年も過ごせるのか・・・・」と
その急展開ぶりに驚きましたが、なんだかんだで似た者同士のバケモノと息子。
互いに成長していく様子は、見ていて微笑ましかったです。
正直、最初は、主人公のこまっしゃくれた性格が苦手だったので(苦笑)。

ところが、ふとした拍子に少年は人間世界に戻ってしまい、
そこから、バケモノの世界と人間世界を行き来することになります。
このあたりから、私の感想としては???になってきました。
そんな設定にする必要あるの!?的な疑問です。

バケモノの世界では、世界を治める宗師の後継者を決める対決の話でもちきりですが、
バケモノの世界の中だけで話を進めた方が見やすかったのではないかと思えました。
人間世界と行き来することで、図書館で書物への興味が開いたり、楓と出会ったり、
いろんな展開が広がったのですが、正直、広げ過ぎじゃない?という感じで、
どの展開も脈略が希薄で、唐突感があるんですよね。
なんで図書館に行ったのか、なんで大学受験をするのか、なんでクジラに興味を持つのか、
良く分かりませんでした。

そして、肝心の対決の日。
逆境を跳ね返した熊徹に追い込まれる猪王山。
そこで急に、猪王山の息子がご乱心。
ここも、なんで、こんな負の感情を熊徹に対して蓄積しているのか分かりかねる展開。
しかも、その感情の爆発のさせ方が、同情の余地なしな展開。

ご乱心のまま人間世界に逃げ込んだ猪王山の息子と主人公が対決することになりますが、
こんなことのために、主人公は修行を積んできたのか?とこれまた疑問。

人間の心には、みな闇を抱えている、それはその通りだと思いますが、
それを力で制圧しても、何の意味もないのではないでしょうか?
いろんな問題提起をしようとしている作品だと思いますが、
その提起に対する回答が、どれもしっくりこない内容でした。

良いなと思ったのは、人間の心の闇の表現の仕方。
抽象的な映像美で多面的に闇の姿を表現していましたが、
それは、どれもユニークな見せ方だったように思えました。


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『アントマン』
- 2018/09/08(Sat) -
『アントマン』

TV放送後のTwitterでトレンド入りしていたので
録画していたものを見てみました。

原子間の距離を縮める技術で
モノのサイズの縮小とエネルギーの増大に成功した科学者。
しかし、それが軍事に転用されることを恐れ、秘密裏にしていたのに
助手に感づかれてしまい、武器として試作品が開発されてしまう。
それを取り戻すために呼ばれたのは、刑務所から出たばかりのコソ泥だった。

モノが小さくなる理屈は理解できるのですが、
その技術を応用したスーツを着ているだけで、中身の人間まで小さくなる理屈が
イマイチ良く分かりませんでしたが(苦笑)、そういう難しいことを考えずに
のんきに見ているには面白い映画でした。

何より、この特殊スーツを着れば、自由自在に大きくもなり小さくもなれるということで、
単に小さくなってどこかに忍び込むということだけではなく、
サイズ変化自体もアクションシーンに見事に融合されていて、
スピード感が立体的な感じで面白かったです。

そして、「アントマン」の名は、そのサイズの小ささだけでなく、
アリとコミュニケーションを取り、連係プレーを見せるという点も見どころ。
いろんな種類のアリが、その特性を使って活躍しています。
虫か嫌いな人には辛いシーンかも(笑)。

悪役として登場する助手だった男は、今や師匠を会社から追い出し
自分が経営者として辣腕をふるっているわけですが、
特殊スーツを巡っての師匠との闘いにおける判断力は
なんだか凡経営者のレベルでした。
スーツで大きくなったり小さくなったりして、脳に支障が出てたか!?

個人的に好きだったのは、主人公の娘。
冴えないダメ親父を素直に信頼し、母親の再婚相手には冷たい態度。
不気味な人形を気に入り、でかいアリが登場しても物おじしない。
そしてパンチのある一言を、可愛らしい顔から発する。
かなりキュートな存在でした。

続編を作る気満々の終わり方でしたが、既に出来てるみたいですね。
またTV放送があったら、見てみようかな。


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『メアリと魔法の花』
- 2018/09/08(Sat) -
『メアリと魔法の花』

TVで放送される映画を自動的に撮るように設定したので、
アニメでも何でもHDDに残るようになりました。
「こんな作品、あったんだ・・・・・」というぐらい知識のなかった本作。
絵の感じからジブリ作品だと思ったのですが、どうやらジブリ解体後の作品みたいです。

普通の女の子が森に迷い込み、不思議な花を見つけたことで魔法の力を得た。
それにより巻き起こる騒動を描いた作品。
ストーリーは青少年の冒険譚なのでしょうけれど、
飛んだり跳ねたりしているだけで、ジブリのような奥深さは感じられません。

作画の雰囲気は凄くジブリに寄っているので、何かしら深い意味がありそうに見えて
全くないという、最もガッカリするパターンでした(苦笑)。
登場してくるキャラクターたちや、場面構成とかを見ていると、
どこかで見たようなものが多く、悪く言えば、ジブリファンが作ったパロディ作品かと(爆)。
オマージュというよりも、格下の物まねな印象でした。

ジブリの作品って、ストーリ―展開も独特ですが、
その裏側にはっきりとした思想が通っていて、見た後に考えさせられるんですよね。
起承転結の「承」と「転」の間に、考える間があると言いますか。

でも、本作は、主人公が森に入って花を見つける展開に必然性がないですし、
自分勝手な行動でピーターを騒動に一方的に巻き込んで、
おばさんにも心配かけて、最後は騒動の発端となった魔法の花を捨てちゃうという・・・・・。
また7年後に誰かが拾って、犠牲になるのか!?

日本のアニメだからと言って、
全てが、意味のあるストーリーを持ちえるとは限らないということですね。


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『半落ち』
- 2018/09/01(Sat) -
『半落ち』

実家に転がっていたDVD。
原作は読んでますが、細かいところまで覚えていなかったので
結構、新鮮に観ることができました。

現職の警部が妻を殺したと自首してきた。
犯行の方法も動機も全て話しているけれども、
犯行後自首までの空白の2日間については一切黙秘。
それはなぜなのか・・・・・。

2日間の謎を巡る捜査モノかと思いきや、
警察と検察の駆け引きや、マスコミと警察・検察の駆け引きなど
自分勝手な組織の理論がぶつかり合ったり、
アルツハイマー患者とその家族による介護の問題といった、様々な要素が絡み合っています。

で、原作を読んだときは、それらの諸要素を上手く料理しているなという感想が
ブログに残っていたわけですが、映画はどうも、アンバランスな感じがしました。
序盤は謎解きのように見せて、中盤では警察 vs 検察の組織のぶつかり合い、
そしてイソ弁も登場して法曹界の中の特殊な関係性が表現され、
裁判のシーン前後では介護疲れと認知症患者自身が抱える自己崩壊の恐怖の問題提起。
どんどん話の軸がすり変わっていくので、どの問題も中途半端に投げ出された感じがして
何が言いたい映画なのか良く分かりませんでした。

そして、最も肝心の、「なぜ2日間の行動について、ここまで頑なに黙秘するのか」という理由が
ボヤンとした描き方になっていたような印象です。
いろんな情報を統合すれば、その理由は考え付くようにはなっていますが、
作品の中で、「これが理由だ!」とバーンと突き付けてみせるということをしないので、
スッキリ感がどうにもイマイチ。
でも、誰か登場人物に真相を語らせても、上手くいかないかもしれませんね。
文章ではなく、映像で表現することの難しさなのかもしれません。

キャスティングは地味に豪華。
こんな端役に名の通った人を使わなくても・・・・と思ってしまうシーンもありました(苦笑)。
その分、演技は見応えばっちりですね。
吉岡さん演じる裁判官の青臭さだけは、ちょっと違和感を覚えましたが。

最後のラーメン屋の少年。
どっかで見たことある顔だな・・・・と思っていたら、高橋一生さんでした。
そうか、この頃は少年だったのか。


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『サマータイムマシン・ブルース』
- 2018/07/27(Fri) -
『サマータイムマシン・ブルース』

公開当時に気になりつつも観に行かなかった作品。

大学のSF研究会の部室に突如現れたタイムマシン。
それに乗って1日前に行ってしまったがために、歴史が変わってしまうということで
時間を行ったり来たりするドタバタコメディに仕上がってます。

おバカなのりの大学生たちばかりが登場するので、
常にテンションが高い状態で、ちょっと疲れますが、
大学時代ってこんな感じだったな・・・・・とオバチャン目線で懐かしく眺めました。

冒頭、グラウンドで野球をしているシーンから始まるのですが、
どうにもドンくさいプレーばかりで、何を目的に彼らが一生懸命野球をしているのか
分かりません。そんな彼らの写真を撮っている女性が1人、犬が一匹。

しばらく野球のシーンが続きますが、
グラウンドのサイズ、後ろに立つ建物の唐突感、ポンコツ野球、
全てが変にリアリティがない、作り物感満載。
でも、そこが、「この後、何が起きるんだろう」という期待感に繋がっていきます。
(ちなみに、嘘っぽい建物は、実在の大学の実在の建物みたいですね)

野球のシーンが終わり、部室に帰ってきてからのやりとり、
どこか前後がつながらなかったり、変なシーンが挿入されたり、
「こりゃ、何かがすでに起きてるぞ!」とワクワクします。

で、部室にタイムマシンが登場してから一気に話が動き出すのですが、
時間を移動しまくる目的が、「エアコンの壊れたリモコンを過去から持ってくる」という
はっきり言って、「買い直した方が早いよ」という感じ。
この無駄なことに時間を使って一生懸命になれるのが大学生ですよね。

そして、この作品の最大のテーマが「タイムパラドックスとは何か?」ということ。
過去からリモコンを持ってきてしまったら、過去にリモコンがなくなってしまい、
そもそもリモコンが壊れるという事象が起きなくなってしまいます。
そうすると、歴史が変わってしまうので、どうなるかというと、
パラレルワールド説ではなく、本作では世界消滅説を採用しています。

で、「歴史を変えると世界が消えちゃう!」と大学生たちはバタバタしまくり。
そのバタバタの根源がエアコンのリモコンだというくだらなさで
緩急のつけた笑いが楽しめます。

結局、結論としては、運命論ということですかね。
彼らのドタバタを含めて、最初から世界が成り立っているという。
自分たち1人1人の行動は未来に影響を与えないのかということになり、
ちょっと怖くも感じました。
でも、タイムパラドックス話は、考えれば考えるほど分からなくなってしまうので、
佐々木蔵之介演じる助手が言うように「だからタイムトラベルは起こりえない」と
そもそもを否定してしまうのが楽なのかも。

ところどころ、自分では消化しきれなかった部分もありました。
なんで30年後があんなにダサいの?とか、
なんで25年後の人々は驚かなかったの?とか。
この作品、過去に対しては真剣に考えますが、未来の扱いがちょっと雑じゃないですか?(苦笑)

原作は演劇作品とのことですので、
舞台で見るとそんなに違和感を覚えなかったであろう細かい部分が、
映像にすると気になっちゃうのかもしれませんね。

とにかく、扱っているテーマはくだらないですが、
伏線の張り方と回収の仕方を確認していくために何度も楽しめる作品かと思います。

俳優陣では、瑛太さんが自然な演技で良かったです。
あと、ムロツヨシさん、ムロさんだと気づきませんでした(笑)。
女優さんは、真木よう子さんきれいでしたね。上野樹里さんはあんまり印象に残りませんでした。
与座さん、美味しい役でシーンも多くて、良かったですね。


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『ラストミッション』
- 2018/07/02(Mon) -
『ラストミッション』

深夜にやっていた映画。
知らない作品でしたが、ケビン・コスナーが主役ということで見てみました。

凄腕のCIAエージェントのケビンですが、
妻とは離婚し、その間の一人娘には邪険に扱われる冴えない父親。
何とか娘との距離を近づけたいと思いますが、
その身は病魔に襲われ残り3か月の命。
CIAからは次の任務が課され、その報酬に認可前の試験薬を得られることに。
というわけで、娘との日々の間にターゲットの暗殺を行う超ハードスケジュール。

エージェントとしての腕の良さをスタイリッシュに見せるシーンと
娘に言われっぱなしの情けない父親のシーンとの緩急が心地よく、
ずば抜けて何かが凄い作品ではないですが、
見やすい王道のスパイサスペンス&ホームドラマでした。

ターゲットとなるドイツ人たちが、不気味な雰囲気の割には
そんなに強いわけでもなく、結構、どんどん撃たれて死んでいくので
なんだか、そこは呆気なかったですね。

娘ちゃんとその彼氏はそんなに美男美女でもなく、
普通の高校生の姿なので、ケビン・コスナーの格好良さが際立った感じです。
娘さん、かっこいいお父さんに構ってほしくて無茶やってるようにしか見えなかったです。

母親の方は、旦那の職業を知ってましたが、
奥さん公認のCIAっているんですかね?
家族にも秘密にしてるっていうイメージがあったので、意外でした。
巻き込まれたら、そりゃキレますわな。

最後、新薬は効いたのかとか、CIAは辞められたのかとか、
家族との溝は埋められたのかとか、
いろんな謎に対して一気に答えを出すエンディング。
ちょっと雑(笑)。


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『ファインディング・ドリー』
- 2018/06/24(Sun) -
『ファインディング・ドリー』

『ファインディング・ニモ』の続編という位置づけなのかな。
そもそもドリーが、両親の元から迷い出てしまった迷子ちゃん。
健忘症で迷子のことさえ忘れてしまってましたが、
思い出したら両親を探さずにはいられなくなってしまい、冒険の旅に出ます。
ニモとマーリンを引き連れて。

うーん、ドリーの自己中心的な行動に、私はついていけませんでした。
私の目線は常にマーリンの立場で見てました。
仲間に連れまわされ、子供には突き上げられ、可哀そうなお父さん。

評価サイトでレビューを見ていると、障害児とどう向き合うかという視点で
この作品を見ている人が多いようで、子供を持つ親御さんとしては
涙なしには見られない作品のようです。
子供を持たない私は、ついつい組織論とかの目線で見てしまいがちで、
和を乱すな!とか思っちゃうんですよねー。
心狭くてすみません。

第1作で、ニモは鰭が左右対称ではない障害児として描かれ、
第2作で、ドリーは記憶障害とか発達障害の障害児として描かれているという解説が
どうやら主流みたいですね。
障害とどう向き合っていくのか。

両親や仲間に恵まれたドリーは、幸せ者だと思います。
でも、マーリンが呟く本音も、抹殺してはいけない言葉だと思います。
誰かが一方的に負担を背負うのはしんどい関係だと思います。

「息子が行方不明になったときドリーに助けてもらった」という過去の恩はあるにしても、
日々の生活の中でお互いにフラットに助け合える関係が理想なのではないかなと。
ドリーは一見自分勝手に見えますが、仲間を思う気持ちはピュアです。
そこに、この作品は助けられているのかなと思います。
ドリーの思い付きの行動に周囲が寄り添ってあげる優しさだけでなく、
マーリンのつぶやきにも耳が傾けられる世界になるといいなと感じました。

ストーリーは、ドリーの性格を反映して、
行き当たりばったりの無計画な展開だけで進んでいくので、
正直、ストーリーを追いかけるのがしんどかったです。
海水魚が淡水に入ったり、空中を行ったり来たりしたり、何でもありだなと(爆)。

ま、映像美を眺めるだけで、良しとすべき作品かな。
光の揺らめきとか、波の動きとか、見事です。


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『ズートピア』
- 2018/06/18(Mon) -
『ズートピア』

地上波で放送されていたので、
「ふーん、ディズニー映画かぁ・・・・」という程度で見てみたのですが、
予想以上に差別問題を真正面から扱っていて驚きました。
私は、動物たちに人種の違いをあてはめながら見てました。

動物たちが理性で本能を抑え込み、
草食動物と肉食動物が共存するようになったズートピア。
一見、動物たちの平等が実現できているかのようですが、
動物の種類に対する偏見や差別があり、それらに苦しむ日々。

ウサギはか弱くドンくさいので農業でもやってろと頭ごなしに言われ、
キツネはずる賢くて平気で嘘をつくと思われて詐欺師呼ばわり。
結局、周囲の目が各動物たちの生き方を規定してしまい、
ウサギはニンジン農家となり、キツネは犯罪すれすれで生きていく。
これって、アメリカにおける人種差別の縮図みたいな感じですね。

そりゃ、ウサギに生まれて警察官に憧れるような子供だと、
差別の目が刺さって苦しいですよね。

かといって、私は、このウサギの主人公に共感できず(苦笑)。
どうにも、この、自分勝手な正義感を他人に押し付けるタイプって、苦手なんですよね。
アメリカのアニメ作品には良くありますが。

私は、本作では、キツネのニックに肩入れしながら見てました。
不当な差別の目にさらされ、結局、詐欺行為で生計を立てているのですが、
差別の目や置かれた環境に文句を言うのではなく、
甘んじて受け入れて、その中で生きていこうとする姿に、逆に惹かれました。
正義感丸出しの世間知らずよりも、世間ずれしてるけど本質が見えている方が
面白い人生訓が聞けるように思います。

ディズニーアニメですので、そんなキツネでも、本心では悪人ではなく、
主人公を助けてあげる良い男になるのですが
それもひっくるめて、ニック、イイ奴だなと。

物語の終盤は、差別問題よりも、ズートピアで起きている行方不明事件の捜査がメインになり、
動物の本能と理性のような話にすり替わっていったので、
なんとなく差別問題への対峙は先送りにされてしまった感じがありますが、
2時間ドラマでどうこうなるような簡単な問題ではないので、
問題提起しただけでも、意味のあることかなと思います。

アニメで、こんなことを考えさせられるとは思ってもみませんでした。
子供たちは、この作品で描かれる差別問題に対して
どんな感想を持つのでしょうか。気になります。


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『男たちのYAMATO』
- 2018/03/29(Thu) -
『男たちのYAMATO』

公開当時、原寸大で再現された戦艦大和のニュースが流れていましたが、
まさに、戦艦大和が動いている姿を見せるための映画であり、
それ以上のものがないような印象でした。

終盤の1時間、戦艦大和の最後の戦いのシーンが劇的に描かれていますが、
その再現性というか、迫力が凄かったです。
砲撃を受けたときの粉砕の様子、煙や埃のあがりかた、被弾した時の血の吹き出し方、
どれもリアルで、目が離せませんでした。

ただ、実際に戦争に従軍していた人たちには、見てほしくないなぁと感じました。
なんだか、歴史の記録とか、戦争へのメッセージ発信とかよりも
如何にリアルに見せるかというエンターテイメント性の方が重視されているようで、
なんだか興味本位で戦争体験者の悲しい記憶をほじくり返しているのではないだろうかと
不安になりました。

そういう気持ちになるのは、結局、本作が何を伝えたかったのかが
ピンとこなかったからだと思います。
戦死とか特攻とか、そういうシーンを描くことで、1人1人の悲惨な最期や
残された人の哀しみのようなものは描いていますが、
あくまで個人的な悲しみしか描いておらず、日本として、国家としてというような
大局観のない映画だなぁ・・・・・という物足りなさ。

凄い迫力だったね!で感想が終わってしまいました。

役者さんの演技は良かったけど、
脚本がイマイチで、シーンが立ち上がってこなかったのが残念。


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