『プレミアム戦略』
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- 2018/03/03(Sat) -
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遠藤功 『プレミアム戦略』(東洋経済新報社)、読了。
デフレ期後半から登場した「プレミアム」という概念。 プレモルや高級ハンバーガーなどデフレで一気に価格が下がった商品群に 新たに登場してきた超高級路線。 また、従来のミキモト真珠や高級腕時計などのセレブ商品。 様々なプレミアム戦略について解説した本。 平均的な価格帯よりも上のラインを狙ったものを 私は何となく一緒くたにして考えてましたが、 プレモルのような日常品の中の高級価格帯のものと、 真珠のような装飾品の高級価格帯のものとは、別物で考えないといけない ということが良く分かりました。 そして、日本企業は、日常品の中の高級価格帯商品については 最近、攻めの姿勢で頑張っているけれども、 セレブ層に向けた高級品のブランド開発は苦手なんだということも 理解できました。 まず、パッとブランドが思い浮かばないですものね。 著者の言ううように、戦後の、日本国民みんなに安価で良質な商品が行き渡りますように という切実な願いが、今も尾を引いているように思います。 それはそれで良い企業姿勢なんですけどね。 そして、プレミアム戦略は、差別化戦略ではなく、 ニッチ戦略だという指摘も、なるほどなぁ。 差別化戦略は、結局は大衆を相手にしちゃってますものね。 顧客層の絞り込みと、そこに向けた徹底的な商品戦略の作り込みが 大事なんだなと分かりました。 大企業なら差別化戦略でやっていけますが、 地方の弱小企業は、ニッチ戦略が一番利益を確保できそうですし、 逆に、それしか戦略として取りようがない部分もあります。 頭を使ったものが勝つというわけですね。
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『見える化』
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- 2012/06/18(Mon) -
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遠藤功 『見える化』(東洋経済新報社)、読了。
見える化について、考え方と具体事例を述べた本。 前半の考え方の整理は簡潔になされており、理解しやすかったです。 「何を」見えるかしなければならないのかを、 ステップに沿って示しているところが、わかりやすかったです。 後半は、様々な企業での見える化の具体的な取り組みの紹介です。 こちらも、見える化についての理解が進む構成になっていました。 どうしても、「見える化」というと、トヨタの仕組みを学んでしまい、 すでに一定の完成度を達成している仕組みを真っ先に見てしまいます。 しかし、いきなり、トヨタレベルにもっていくの無理! 結局、そこで挫折することが多いのではないかと思います。 それよりも、部分的に「見える化」と取り入れるとどうなるのかという事例が たくさん紹介されていたことで、まず、何から手をつければよいのか、 何を見える化すればよいのかという観点でのヒントがふんだんに盛り込まれている一冊でした。 私の勤務先では、「品質改善」「ミスゼロ」といったところに取り組みつつも 一向に成果が出なくて困っているのですが、 この「見える化」の仕組みを導入してみるという切り口で考えてみると 意外と面白い展開になるのかな?と思いました。
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